国内でのマーケティングオートメーション市場の盛り上がりに合わせて、新しいツールが次々とリリースされています。そのためユーザー側は選択肢が増える一方で、いざマーケティングオートメーション(MA)ツールを比較する時に、どういう点を比べて検討したらよいか迷う方も多いのではないでしょうか。

企業の状況によって重要視するポイントや検討する内容は異なると思いますが、主な検討要素として、機能はもちろん、他ツールとの連携、価格、契約期間が挙げられます。その中でも価格は、導入を決断するうえで重要な要素の一つですよね。

今回はマーケティングオートメーション(MA)ツールの導入を検討されている方向けに、国内外の代表的なマーケティングオートメーション(MA)ツールの価格を一目で分かるようにまとめました。ぜひ比較の際にご活用ください。

▼この記事でわかること
  • ・安く始められるマーケティングオートメーション(MA)ツールの価格比較
  • ・価格以外に確認すべき選定ポイント
  • ・低価格帯ツールを選ぶ際の注意点

マーケティングオートメーションとは?

まず、マーケティングオートメーションについて少し復習しましょう。マーケティングオートメーション(MA)ツールは、見込み顧客の獲得と管理から、興味関心の醸成、適切なタイミングでの営業への引き渡しまでの一連のマーケティングプロセスを、出来る限り自動化することによって、効率的なマーケティングや営業活動を実現するツールです。

※マーケティングオートメーションの基礎を復習したい方は、こちらの記事を御覧ください。
マーケティングオートメーション(MA)とは?効果、特長...基礎知識を解説!

マーケティングオートメーション(MA)ツールの主な機能としては、サイトのどのページに何人の人が訪れたかが分かる「アクセス解析」や、その人たちにメールでアプローチする「メール配信」、サイト閲覧履歴によるリードに見込み度の点数を付ける「スコアリング」などがあります。

※マーケティングオートメーションツールの機能については、こちらの記事にも詳しくまとめています。
MAツールの主な機能10個を解説!

マーケティングオートメーション(MA)ツールは2014年ごろから日本国内で話題を集め、多くのツールベンダーがこの事業に参入してきました。その結果、現在では、安価で始められるツールから、機能が豊富で高額なツール、BtoB、BtoC向けのツール、集客に強いツールなど様々なツールが存在しています。

ツールが増えた結果として、私たちには選択肢が増え、より自社にあったツールの選定や導入が可能になった一方で、冒頭でもお伝えしたように「どれを導入したらよいかわからない」と悩んでしまう方も少なくないと思います。

マーケティングオートメーションの市場動向

日本国内でもMAツールの導入は急速に拡大しており、特に中小企業やスタートアップにおいても導入が一般化してきています。以前は大手企業が中心でしたが、近年は低価格帯ツールやクラウド型の普及により、規模を問わず利用が広がっています。

また、BtoBマーケティングの高度化や、オンラインでの顧客接点が増えたことも市場拡大を後押ししています。

マーケティングオートメーションの価格相場

MAツールの価格は、月額1〜3万円で利用できる低価格帯から、数十万円以上の高機能型まで幅広く存在します。小規模事業者でも導入しやすいプランを持つツールが増えた一方で、大企業向けには大規模なリード管理や複雑なシナリオ設計に対応する高額ツールも提供されています。

一般的には以下のような価格帯に分けられます。

  • ・低価格帯(1〜3万円/月):基本機能に絞った小規模企業向け
  • ・中価格帯(5〜15万円/月):メール配信やスコアリング、セミナー管理など標準的な機能を網羅
  • ・高価格帯(15万円〜数十万円/月):高度なパーソナライズや大規模データ分析に対応

マーケティングオートメーションツールの価格を比較してみよう

では、たくさんある中で、どう絞り込んでいけば良いのでしょうか?企業がサービスやツールを導入検討する時、価格は検討ポイントの一つだと思いますので、今回は国内外の代表的な10ツールの価格をまとめました。(2025年9月時点。サイト上で確認できたもののみ。)

ツール名 提供会社 初期費用 最低月額費用 無料
トライアル
List Finder 株式会社 Innovation X Solutions 100,000円 45,000円~ 〇
Kairos3 カイロスマーケティング株式会社 未掲載 15,000円~ -
Synergy! シナジーマーケティング株式会社 118,000円 20,000円〜 〇
Hubspot Marketing hub HubSpot Japan 株式会社 未掲載 1,080円~ 〇
Shanon Marketing Platform 株式会社シャノン 要問合せ 120,000円~ -
SATORI SATORI株式会社 300,000円 148,000円 〇
Marketing Cloud Account Engagement 株式会社セールスフォース・ジャパン 未掲載 180,000円~ 〇
b-dash 株式会社データX 未掲載 未掲載 〇
Oracle Eloqua Marketing Automation 日本オラクル株式会社 要問合せ 未掲載 〇
Adobe Marketo Engage アドビ株式会社 未掲載 要問合せ -

ここからは、プランや機能についても確認していきましょう。

株式会社Innovation X Solutions【List Finder】

List Finder

【プラン】
  • ・ライト 45,000円/月
  • ・スタンダード 69,000円/月
  • ・プレミアム 92,000円/月
【主な機能】
  • ・アクセス解析
  • ・メール配信
  • ・フォーム作成
  • ・スコアリング
【サポート】
  • ・導入時からコンサルが無料サポート
  • ・運用代行サービス
【URL】

カイロスマーケティング株式会社【Kairos3】

Kairos3

【プラン】
  • ・スタンダード15,000円~/月
  • ・プロ150,000円~/月
【主な機能】
  • ・リード管理
  • ・メール配信
  • ・フォーム作成
  • ・セミナー管理
【サポート】
  • ・専任スタッフによるサポート
  • ・フォームや電話での問い合わせ
  • ・ヘルプページ
  • ・事例共有セミナー
【URL】

シナジーマーケティング株式会社【Synergy!】

Synergy!

【プラン】
  • ・データベース / フォーム(基本機能)20,000円〜/月
     +メール配信10,000円〜/月(初期費用30,000円)
     +アンケート15,000円〜/月(初期費用30,000円)
     +LINEへの配信0円〜/月(初期費用30,000円)
     +Webパーツ10,000円〜/月(初期費用30,000円)
【主な機能】
  • ・顧客データベース
  • ・外部システム連携
  • ・フォーム作成
  • ・アンケート機能
【サポート】
  • ・電話
  • ・メール
  • ・サポートサイト
【URL】

HubSpot Japan株式会社【Marketing hub】

Marketing hub

【プラン】
  • ・Starter 1,080円/月
  • ・Professional 96,000円/月
  • ・Enterprise 432,000円/月
【主な機能】
  • ・レポートダッシュボード
  • ・カスタムプロパティー
  • ・広告管理
  • ・Eメール返信トラッキング
【サポート】
  • ・コミュニティー
  • ・メール
  • ・チャット
【URL】

株式会社シャノン【SHANON MARKETING PLATFORM】

SHANON MARKETING PLATFORM

【プラン】
  • 120,000円/月~
【主な機能】
  • ・リード管理
  • ・シナリオ機能
  • ・Webパーソナライズ
  • ・Zoom連携
【サポート】
  • ・電話
  • ・メール
  • ・画面共有
  • ・オンラインチャット
【URL】

株式会社SATORI【SATORI】

SATORI

【プラン】
  • 148,000円/月
【主な機能】
  • ・アクセス企業リスト
  • ・セグメント
  • ・パーソナライズ
  • ・ホットアラート通知
【サポート】
  • ・ハンズオンセミナー
  • ・オンラインサポート
  • ・オンラインミーティング
  • ・活用支援サイト
【URL】

株式会社セールスフォース・ジャパン【Marketing Cloud Account Engagement】

Marketing Cloud Account Engagement

【プラン】
  • ・Growth 150,000円/月
  • ・Plus 330,000円/月
  • ・Advanced 528,000円/月
  • ・Premium 1,800,000円/月
【主な機能】
  • ・見込み顧客の管理
  • ・スコアリング
  • ・メール配信
【サポート】
  • ・サポートサイト
  • ・チャット
  • ・有人サポート
【URL】

株式会社データX【b-dash】

b-dash

【プラン】
  • 要問合せ
【主な機能】
  • ・データパレット(CDP)
  • ・メール配信
  • ・BI
  • ・web接客
【サポート】
  • ・カスタマー担当による初期構築あり
  • ・施策・分析集の提供
  • ・施策・分析に必要なデータ一覧の提供
【URL】

オラクル株式会社【Oracle Eloqua Marketing Automation】

Oracle Eloqua Marketing Automation

【プラン】
  • 要問い合わせ
【主な機能】
  • ・キャンペーン作成
  • ・キャンペーン管理
  • ・メール配信
  • ・スコアリング
【サポート】
  • ・アプリケーション内ガイダンス
  • ・実装をサポートする専任のエンジニア
  • ・デジタル顧客事例集
  • ・顧客コミュニティサイト
【URL】

アドビ株式会社【Adobe Marketo Engage】

Adobe Marketo Engage

【プラン】
  • ・Growth
  • ・Select
  • ・Prime
  • ・Ultimate
  • 価格は要見積もり
【主な機能】
  • ・クロスチャネルマーケティング
  • ・セールス部門とマーケティング部門の連携
  • ・コンテンツインテリジェンス
【サポート】
  • ・サポートチームによる支援
  • ・オンラインサポート
  • ・コミュニティサポート
【URL】

価格以外の機能など、さらに詳しく比較したい方は、以下のページにて、国内外6ツールの詳細な比較表をプレゼントしています。ぜひダウンロードしてみてください。

マーケティングオートメーションの選び方|価格で絞り込んだ後に検討すべき6つのこと

ここまで、MAツールの価格を比較してきました。ここからは、そのほかの選定ポイントをご紹介していきます。そのツールが本当に自社のやりたいことを実現してくれるかを確認しましょう。

1.自社で必要とする機能の有無を確認する

MAツール選定の際には、導入することで自社の課題解決につながるツールを選ぶ必要があります。そのためには、自社で活用したい機能は何か、課題解決にはどのような機能が必要となるのか事前に整理しておく必要があるでしょう。以下では、最低限必要な機能を紹介します。

・リード管理機能
社内で保有する見込み顧客情報を一元管理することのできるリード管理機能は、重複するリード情報の名寄せや、見込み顧客の選別や属性訳けを行うことができます。 これにより見込み顧客の優先順位付けなど、これまで人的リソースを割いてきた業務が自動化され、業務効率化を図ることもできます。
・メール配信機能
MAツールで管理している見込み顧客に対して、メールを配信できる機能です。設定した条件ごとにメールを配信するセグメントメールや、メールの開封を計測できるHTMLメールの作成も可能で、見込み顧客ごとに合わせたタイミングでのメール配信を行うことができることから効果的なリードナーチャリングが可能となります。
・アクセス解析、トラッキング機能
Webサイトへの滞在時間、流入経路、直帰率などを計測することできます。また、IPアドレスやCookie解析によって、自社のホームページにアクセスしてきた企業や個人を特定することも可能です。これにより、見込み顧客の興味・関心のあるコンテンツがわかるため、より効果的なマーケティング活動が可能になります。
・セミナー管理機能
セミナー管理機能では、セミナー開催当日のリード管理や、見込み度合いの高い参加者の抽出が可能になります。これにより、セミナー開催後の営業活動をより効果的かつ効率的に行うことができます。

2.サポート体制の有無を確認する

機能と併せて確認しておきたいのが、導入後のサポート体制の有無です。社内にまだWebマーケティングの知識や経験がない場合には特に重要となるでしょう。導入後の定期的なサポートや、トラブルがあったときにサポートしてもらえる窓口の有無など必ず確認しておきましょう。

3.価格だけでなく総コストを確認する

MAツールは月額費用だけでなく、初期費用やオプション機能の追加費用が発生する場合があります。リード数やメール配信数に応じた課金体系も多く、利用規模が拡大すると当初の想定より高額になることも少なくありません。導入時には「トータルコスト」で比較し、長期的な運用を見据えて検討することが大切です。

4.似た企業での導入事例を参考にする

自社に合うかを判断する際には、同業種・同規模の企業で導入されているかを確認するのが効果的です。特に低価格帯ツールは「小規模向け」に設計されているものが多いため、自社の成長フェーズに合った事例を探すことで、導入後のイメージを持ちやすくなります。

5.BtoB向けかBtoC向けかを見極める

MAツールは、BtoBとBtoCで重視される機能が異なります。BtoBでは、商談創出やリードナーチャリングに強いシナリオ設計・スコアリング機能が重要です。一方でBtoCでは、大量の顧客データを扱えるデータベース機能や、メール・LINEなど複数チャネルへの配信機能が重視されます。
価格帯やプランもこの違いによって大きく変わるため、必ず用途を確認しましょう。

6.操作性や使いやすさを確認する

さいごはツールの使いやすさです。使いやすさは今後の運用に大きく影響を与えます。無料トライアルがある場合は、各ツールを実際に試してみて、使い勝手や機能を比較するのも一つの手でしょう。
重要なポイントをしっかりと比較して、ぜひ自社に合ったツールを選定・導入してください。

※マーケティングオートメーション導入の際に気を付けることについては、こちらの記事をご覧ください。
失敗しない!マーケティングオートメーション(MAツール)導入を成功させる7つのポイント

導入費用を抑えたい企業が陥りやすい失敗

MAツールを選ぶ際に「できるだけ安く導入したい」と考えるのは自然なことですが、価格だけに注目してしまうと以下のような失敗につながる可能性があります。

・必要な機能が不足する
低価格プランではリード管理やスコアリングが制限され、成果に結びつかないケースもあります。
・サポートが限定的
安価なツールでは導入後のサポートが十分でなく、社内にノウハウがない場合は活用が進みにくくなります。
・将来的な拡張性がない
利用規模が拡大したときに対応できず、再度ツールを入れ替える必要が生じると、結果的に余計なコストが発生します。

こうした失敗を避けるには、価格と機能のバランスを見極めることが不可欠です。初期は低価格プランからスタートし、成果や利用状況に応じて上位プランへ移行する、既存のCRMやメール配信ツールと組み合わせて段階的に運用するなど、工夫次第でコストを抑えつつ効果的なMA活用が可能です。

さいごに:価格だけでなくきちんと運用できるツール選定を

初期費用・月額費用ともに、マーケティングオートメーション(MA)ツールの価格は幅が広く、ツールの機能やサポートなどもさまざまです。

比較のポイントとしては、価格ももちろん重要な要素ですが、一番のポイントは、「きちんと運用に乗せられるかどうか」です。必要な機能を整理したうえで現状の施策や体制を考慮し、自社に合った「使いこなせる」ツールを選定しましょう。

とはいえ、どのマーケティングオートメーション(MA)ツールを導入するのかを決めることは簡単なことではありません。最近では無料トライアルを用意しているツールや導入支援を行うツールも増えてきていますので、そういったことも加味して検討をしてみてはいかがでしょうか?