テキストメールとHTMLメールの違いとは?特徴や使い分けを解説

メールの形式には文書のみで構成される「テキストメール」と、画像の挿入や文字加工で見た目を整えた「HTMLメール」があります。メール配信を行うときに担当者が頭を悩ませるのは主に「配信内容」や「タイトル」ですが、その土台となる形式について考えるタイミングは意外と少なかったりするのではないでしょうか。
今回は、テキストメールとHTMLメールの特徴を基に比較をして、それぞれに合った活用シーンをご紹介します。
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BtoBではまだテキストメールが主流
一般社団法人日本ビジネスメール協会が発表している「ビジネスメール実態調査2023」によると、「仕事上、メール形式は通常何を使っていますか」という質問に対して、「テキスト形式」と回答している人は60%ほどでした。メールを送る目的の大半が通常の連絡であることを踏まえると、現実的な調査結果ではないでしょうか。
日々配信されるメルマガを見ていても、会社のメールアドレスに届くものはまだまだテキストメールが大半ですし、個人のメールアドレスに届くメールの方がHTMLメールが多い印象です。やはり、BtoCに比べても、BtoBのメルマガではまだまだHTMLメールは少ない印象です。
「テキストメール」と「HTMLメール」の特徴
では、「テキストメール」と「HTMLメール」はそれぞれどのような特徴があるかを具体的に見ていきましょう。
テキストメールの特徴
テキストメールとは、文字だけで構成された、一般的なメールのことです。個別に行うメッセージのやり取りはほぼこの形式でやりとりされることがほとんどだと思います。メルマガの場合には、飾り文字や記号、段落分けなどを工夫して作成することで、読みやすく、見た目の良いメールを作成することも可能です。
テキストメールを利用するメリット・デメリットとしては、次のようなものがあげられます。簡単に作れる分、できることに限度があります。
- 【メリット】
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- ・専門的な知識やツールがなくても作れる
- ・表示される状態が受信者の環境やメールソフトに影響されにくい
- ・セキュリティなどで送信が失敗される可能性が少ない
- 【デメリット】
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- ・効果測定をしたい場合、別途施策が必要になる
- ・効果測定の施策(計測用のパラメータなど)が隠せない
- ・テキストメッセージだけなのでビジュアル的な訴求ができない
HTMLメールの特徴
HTMLメールとは、HTML形式(Webページを作るための言語形式)で作成されたメールのことです。HTMLメールでは文字のフォントや色、大きさを変えることができるだけでなく、画像や動画を入れたり、自由にレイアウトすることが可能です。HTMLメールを活用することで、より具体的なイメージを伝えたり、視覚的な訴求をすることができます。
テキストメールと同じように、HTMLメールのメリット・デメリットも考えてみましょう。多少の手間とスキルは求められますが、メール1通でできる幅が広がりますね。
- 【メリット】
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- ・開封率を計測することができる
- ・実際の商品の写真や動画で視覚的な訴求ができる
- ・繰り返し、画像を送ることで記憶に残り、潜在的なニーズへ訴求
- ・リンクやパラメータなどをきれいに入れ込める
- 【デメリット】
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- ・作成の際に、専門的な知識が必要になることがある
- ・正しく表示されるかどうかが受信者の環境やメールソフトの設定に依存する
- ・受信側がHTMLに対応していないとタグ情報が見えてしまう
- ・メールの容量がテキストメールに比べ大きくなる
- ・配信数や配信画像が多いと、サーバに負荷をかける
それぞれにメリットとデメリットがあるため、一概に「○○の方が良い」とは断言できませんが、それぞれの特徴を理解し、配信する内容や目的、文面、配信先など、場面によって形式を使い分けるのが効果的であると言えます。
内容別 メール配信形式の使い分け
前述のとおり、どちらの形式が良いかは状況により異なりますが、いくつか例をご紹介します。実際にメールを作成する際の参考にしていただけると幸いです。
キャンペーン情報を個別の営業担当者名義で送る
この場合は「テキストメール」をお勧めします。個別の営業担当名義で、送信元も個人のアドレスに設定して送る場合は、メール受信者から見れば1対1のやり取りをしているように見えるため、通常のメッセージのやり取りでよく使う「テキストメール」形式をおすすめします。
「知っている人からメールが送られてきた」という安心感から返信率、クリック率が向上します。また、文面の冒頭に「ご無沙汰しております」などの文言を入れる、社名やご担当者様個人の名前を差し込む、などの工夫をすることでより一層「自分に対して送ってくれている」と思ってもらえるので、ひと手間かけてでも、ぜひ実行してみてください。
セミナー、イベントのご案内メールを部署名義で送る
セミナー概要などを見やすくレイアウトできるため、この場合は「HTMLメール」をお勧めします。また、HTMLメールをお送りすることで、開封状況が判ります。参加人数が少なく再度集客をする際など、一度メールを開封した興味のある人に送るなど、活用することができます。
定期配信しているメールマガジンを送る
メルマガは興味を引くことが大切なので、個人的には「HTMLメール」をお勧めします。ただし、メルマガの内容や読者に合わせて選択するとよいでしょう。どちらを選択するにしても、ぜひファーストビュー(メールを開封して目に入る冒頭部分)を工夫しましょう。
せっかくタイトルを工夫しても、冒頭で興味を持ってもらえなければ、その下まで読み進めてもらえません。
マルチパート配信は必ず実施しよう
できるだけ多くの人に情報を届けるためにも、HTMLメールとテキストメールの両方を送る「マルチパート配信」を実施しましょう。
マルチパート配信を行えば、HTMLメールを受信できない人には、別途設定していた「テキストメール」を自動で送ってくれます。事前に準備できれば配信成功率も高くなるでしょう。HTMLメールを受信できない(受信しない)環境の方もいらっしゃるのでマルチパート配信は必ず実施しましょう。
さいごに
一般的にHTMLメールの方がクリック率が高いと言われていますので、HTMLメールはぜひ取り入れて欲しいと思います。最近では簡単にHTMLメールが作成できるような無料ツールも出ていますので、そういったツールを活用するのも良いと思います。
何を優先するか、後々どのようにしていきたいのかを考えて、場面ごとにふさわしい形式で送信することで、マーケティング施策や営業活動にも良い影響を与えることができますので、今後は配信内容や配信先とともに、メールの形式についても考えてみてはいかがでしょうか。
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