メールマーケティング(メルマガ)の開封率を上げる4つのテクニック
メルマガの開封率とは配信したメールの数に対し、どのくらい開封されているかの指標です。開封率はテキストメールの配信だと確認することはできませんが、HTMLメールで送信するとこの数値を測ることができます。
メールマーケティングを実施していく中で、どれだけ良いコンテンツのメールを送ったとしても、メールを開封してもらわなければまったく意味がありません。「開封率を上げる」ということは、メールマーケティングの成果を上げるうえで、とても重要なことなのです。
今回は、開封率を上げるためのテクニックについてご紹介します。
メルマガの開封率改善はとっても重要!
業種や業態、BtoBかBtoCかでも異なりますが、一般的なメルマガの開封率は10%前後と言われています。つまり、残りの約90%は送信先の方の目に触れることなくそのまま破棄されてしまう、情報が届いていない、ということです。
なので、まずは「メールを開封し、情報を取得したい」と思ってもらうことが大切です。
メールを開封前に受信者が確認できるのは、次の3点です。
- ・送信日時
- ・差出人名
- ・件名
これらの情報が受信ボックスの一覧に表示され、「必要なもの」「興味のあるもの」などから順番に開封されていきます。ですので、この3点を工夫することでメールの開封率は向上させることができます。
では、それぞれを設定するポイントを見てみましょう。
1:送信日時を設定する
「送信日時」を工夫することで、まずは受信者の目に留まることができます。そのためにはメールがチェックされやすいタイミングで送信する工夫が必要です。
送信日時の工夫については、次の3つの指標について考えましょう。
- ・時間帯
- ・曜日
- ・時期
時間帯
メールを開封する時間帯は「仕事を始める前」や「昼休み明け」などにまとめて確認することが多いようです。
筆者自身も、朝出勤してから30分ほどはメールのチェックと、業務整理の時間にしています。メールを見てもらうためには、一般的に8~9時、12~13時あたりが望ましいと考えられます。
曜日
月曜日などの休み明けはメールが溜まりがちなので、8~9時の時間帯は避けて昼休み明けを狙って12~13時に送信したほうが良いでしょう。
また、金曜日は「業務時間中に来たメールは確認し、すっきり休日を迎えよう」という心理が作用するので、15時以降に送信しても、読んでもらえる可能性があります。
時期
月末や月初だと契約、請求の処理など社内があわただしく動くので、メルマガは見落とされがちです。また、年末年始やゴールデンウィーク、夏季休暇などの大型連休や、その前後も同様にあまり効果は期待できません。
2:差出人名を設定する
「差出人名」は「警戒心」を解き「開封しても大丈夫だよ」という安心感を与えることが大切です。ダイレクトメールの多くは「担当者」「○○部」などの名前で、「info@」や「marketing@」のようなグループアドレスから送信されています。
普段から、そのメールアドレスでやり取りをしていたり、メールアドレスからご連絡をしていれば警戒されることは少ないですが、全く面識のない企業、知らない人からのメールは、読まなかったり、そのまま破棄してしまうことが多いのです。
例えば、展示会やセミナー、個別の営業活動等で名刺交換をした担当者がはっきりしている場合は、担当者名、担当者のメールアドレスで送ったほうが警戒されにくく、開封してもらいやすくなります。可能な限り個人の名前で送信するのが望ましいといえます。
あるいは、企業名や製品名を差出人に組み込めば、ブランド浸透にも貢献できる可能性があります。送信する内容によって変えてみて、反応を確認しながらコツをつかんでいくのがよいでしょう。
3:件名を工夫する
送り先の目に留まることが出来たら、今度はいよいよ開封してもらえるかどうかです。開封してもらえるかどうかは、「件名」にかかっています。
メルマガにおいては、本文よりもむしろ「件名」の方が重要であるといっても過言ではありません。「自分に関係あるかも」「読んでみたいな」と思わせる工夫が必要です。メールの件名を決めるときには以下の点に気を付けると開封してもらいやすくなります。
- ・適度な長さである
- ・メールの内容と自分の関連性が分かる
- ・最低限必要な情報を記載する
- ・興味を惹く訴求をする
①適度な長さである
件名が一覧からはみ出てしまうと、メルマガの内容が想像しづらく、すぐに開封するということにはなりません。一般的なメーラーでは、約20文字以上の件名は省略されてしまう傾向にあります。
また、何が書かれているかを一目見て判断できる適度な長さは全角で15文字と言われています。
②メールの内容と自分の関連性が分かる
本文に何が書いてあるのかを端的に表現することで、受信者が自分に関係のあることか、必要なことかを見てすぐに確認することができます。例えば、以下の2つの件名を比べてみてください。
- ・リストファインダーセミナーのお知らせ
- ・リストファインダー新機能解説セミナーのお知らせ
上段の件名では、どんなセミナーなのか、自分にとって必要なのかどうかを一目見て判断することはできません。下段の件名には「新機能解説」というセミナー内容の説明を入れることで、受信者が「必要か必要でないか」を判断しやすくなります。
「自分と関係がある」「必要な情報だ」と思わせることができれば、詳細を見てくれる可能性は高まります。伝えたいことよりも、受信者が必要としていそうなことを想像して件名を設定することが大切です。
③最低限必要な情報を記載する
セミナーや展示会、イベントごとのお知らせの場合は開催日時や開催場所を件名に記載してしまうのも良いでしょう。受信者がそのイベントに参加できるかどうかを一目で確認することができます。一方で、開封率が大きく下がる可能性もあるため、注意が必要です。
④興味を惹く訴求をする
上記3つの方法を抑えたうえで、メルマガのタイトルに興味を惹く訴求を加えましょう。興味を惹く訴求とは次のようなものです。
- ・緊急性(例:「緊急開催!マーケティング効率を上げるためのセミナー」)
- ・限定感(例:「本日まで!○○の商品10%オフキャンペーン」)
- ・簡易性(例:3分で導入できるメールマーケティングのコツとは)
これらのようなコピーライティングの基礎を抑えることで、メルマガの開封率を上昇させられる可能性があります。
また、「○○様におすすめの情報」と件名に名前を入れられると、自分宛てに向けられたメールと認識され開封率がアップします。
開封率はメルマガの内容にも左右される
ここまではメルマガを開封される前の工夫についてお伝えしました。しかし、メルマガの内容によっても今後の開封率が変化します。
例えば、魅力的なタイトルのメルマガが届き、あなたがそのメルマガを気になって開封したとします。しかし、タイトルとメルマガの内容がズレていると、「この会社のメルマガはあまり参考にならない」と判断されてしまうのです。
一度そのような印象を与えてしまうと、そのあとに配信するメルマガの開封率は一気に下がってしまうでしょう。そのため、メルマガの開封率向上には時間帯やタイトルだけでなく、内容も非常に重要なのです。
メルマガの開封率を測定できるツール
メルマガの開封率を測定するにはツールを使います。測定には次のようなツールを使用しましょう。
- ・Googleアナリティクス
- ・メール配信ソフト
GoogleアナリティクスはWebサイトのアクセスを測るツールだと思われがちですが、メールの開封率も測定できます。無料で導入できるうえ、開封率以外にも到達率やクリック率も測定可能です。
ただし、Googleアナリティクスで測定するにはHTMLメールを使用する必要があります。メール用にHTMLを組むのに手間がかかるうえ、コードの埋め込みを失敗して測定できないこともあります。
そこで、あまりITの知識がない方にはメール配信ソフトの利用がおすすめです。メール配信ソフトは簡単に設定でき、HTMLメールの作成が簡単にできます。
メール配信ソフトの中には、LPの作成や顧客管理の機能も付属した「マーケティングオートメーション」というものがあります。このマーケティングオートメーションはあらゆるマーケティング業務を効率化できるため、メールマーケティングだけでなくマーケティング全般に注力したい会社にはおすすめです。
ポイントを押さえてメルマガの開封率を上げよう
普段なんとなく受け取っているメルマガですが、開封率を上げるために、これだけの改善ポイントがあります。一つひとつチェックしながら、自社のメルマガの開封率を改善していきましょう。
地道な作業になりますが、自社のメルマガにとってどこがポイントになるのか、内容や送り先を見直すことでさらにメルマガの効果は高まっていきますので、さまざまなパターンでどんどん試していくことが大切です。
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