【徹底解説】メルマガのクリック率を上げる7つのポイント
メルマガをスタートするときは、ネタ集めや配信設定などが重要視されます。しかし、しばらく継続すると、「そういえば成果ってどうなの?」そんな話題が上がってくるのではないでしょうか。
「メールマーケティング(メルマガ)の開封率を上げる4つのテクニック」でも紹介していますが、一般的なメルマガの開封率は10%前後、クリック率(CTR)は約2%と言われています。「配信することが目的!」という人はほとんどいないと思うので、それぞれの成果のために改善したいKPIのひとつが、このクリック率です。
ではどうすればメルマガを読んでくれるのか、読み続けてくれるのか、そしてサイトへ遷移してもらえるのか。今回は、メルマガのクリック率を改善するためにできるポイントを7つご紹介します。
クリック率とは?
メルマガのクリック率とは、メルマガ配信数のうち、メルマガに記載されたURLをクリックした割合のことです。ここでは、そのクリック率の測定方法と算出方法について解説します。
クリック率の測定方法
メルマガのクリック率は、メール内に設置されたURLをクリックされた割合です。テキストメールにはクリック率を測定する機能がないため、これを測定するためにはHTML形式のメールである必要があります。
また、メール配信ツールやMAツールを活用することで、クリック率の測定やHTMLメールの作成を効率的に行うことができます。
クリック率の算出方法
クリック率は以下の計算式で算出できます。
クリック率= クリックされた数 ÷ メルマガ配信数 ×100
なぜメルマガのクリック率は改善が必要なのか
そもそも、なぜメルマガのクリック率が重視されるのでしょうか。その理由は、クリック率はメルマガの効果を反映した数値であること、また改善ポイントを探るきっかけになることにあります。
送信したメルマガが効果的なものだったかは、ほとんどの場合クリック率が指針となります。メルマガ内のURLがクリックされた数が、読者の興味を惹けた数とも言えるのです。もしクリック率を計測しないと、そのメルマガが効果的なものだったのかが分かりません。クリック率を計測し、悪ければ改善することで成約率を上げられるのです。
またメルマガのクリック率を計測することは、メルマガそのものだけでなくリンク先の改善にも役立ちます。例えばメルマガのクリック率が高いのに、リンク先LPからの資料請求が少ない場合、メルマガとLPの内容にズレがあるか、LPそのものに問題があるかもしれません。
このように、メルマガのクリック率を調べることはすなわち成約率の改善にも繋がるのです。
クリック率を高める7つの改善ポイント
クリック率を改善するためには、次の7つを工夫しましょう。
- ファーストビュー
- 見やすい構成
- 私信風メール
- セグメント配信
- 配信日時
- HTMLメールを使う
- テキストメールの併用
ポイント1:ファーストビュー
メルマガの読者は、他にも多くのメールを受信しており、その全てに目を通すことはありません。冒頭の内容で判断し、読むメールと読まないものを分けています。
そのため、まずは冒頭で「必要そう」「読みたい」と思わせることが大切です。メールの冒頭で「自分(自社)にとって有益な情報が記載されているから読む必要がある」ということを読者に認識させるのです。そこでまずは、ファーストビューを改善しましょう。
例えばメルマガの中で製品の活用事例セミナーの案内を送る際、
○○システムに関するセミナーを実施します。詳細はメルマガの最後に記載しますので是非ご覧ください。
と書かれているよりも、
○○システムの活用事例を紹介するセミナーを実施します。導入を検討中の方、今後社内での活用促進を行いたい方は是非メルマガ後半の詳細をご覧ください。
と「対象」や「内容」が具体的に書かれているほうが、必要性を感じやすくなるので文面を読んでもらいやすくなります。
ポイント2:見やすい構成
ファーストビューでうまくメルマガの中に引き込むことができても、情報が点在していて何を言っているのか伝わらない構成では読者は途中でメールを閉じてしまいます。つまり、何が有益な情報なのかが一目瞭然でなければなりません。
先頭に目次を入れたり、見出しやコンテンツの切れ目などを、罫線をうまく活用するなどして、見やすいメルマガの作成を心がけましょう。
例を用意しましたので、下のA、Bのメールを見比べてみてください。
■メールA
文章はまとまっていますが、どのような内容が書かれているかがぱっとわかりません。
■メールB
Aよりも更に、飾り文字や罫線をうまく使って読者がコンテンツをぱっとみてわかりやすいように、またWebへの誘導もわかりやすく整えられています。
Aのメールは、見づらいわけではありません。しかし、Bのメールは、斜め読みしている人にも読んでほしいポイントを視覚的に伝え、クリックを誘導することができます。
また、定常的に送信するメルマガであれば同じテンプレートを使って毎回の構成をある程度そろえましょう。これにより読者が必要な情報をすぐに見れるので、メルマガ離れを防げる有効な手段になります。
他にも、インデックス部分(メール上部)に各トピックスのテーマとURLを配置することも、クリック率を上げるのに効果があります。ファーストビューのわかりやすいところにリンクを設置しておくことが重要です。
ポイント3:私信風メール
「メールマーケティング(メルマガ)の開封率を上げる4つのテクニック」で開封率向上の施策としても紹介しましたが、メールの送信者を会社名ではなく担当者に設定することで安心感を与え、開封率・クリック率を向上させられます。そのため、内容によってメルマガと私信風とを使い分けることが効果的でしょう。
例えば、一般的な知識や業界情報など情報の浸透から長期的な目線で営業活動につなげたい内容はメルマガとして送信します。一方で短期的に効果を出したいセミナーやキャンペーンの施策は担当者からの私信風に送信したほうが開封率が高まります。
ポイント4:セグメント配信
「セグメント」とは、簡単に言えばグループ分けのことです。配信先をグループ分けし、グループによって送信内容を変えることをセグメント配信といいます。
上記のポイント1~3の施策を実施したうえで、メールの開封やクリックしたURL、業界、Webサイトへの流入頻度や閲覧ページなどの状況に応じて配信内容を変える(セグメントする)と、より的確に「必要な情報」を「必要とする人」に送れるため、興味度合いを高められます。
そのため、「誰が」「どのメールで」「どんな反応をしたか(どのページを見たかなど)」を計測する必要があります。その情報をもとに、適切な人に適切なタイミングでメールを送れるようになり、より成果を上げられるでしょう。
ポイント5:配信日時
一般的に、メールは「仕事前」や「昼休み後」に見られる事が多いようです。特に8時〜9時ごろや、12時〜13時が最も読まれる傾向にあります。
ただし、曜日によって状況が変わるので注意が必要です。例えば、週明けの月曜はほかのメールが溜まっている可能性があるので、むしろ13時〜14時の昼休み明けに配信する方が読まれる可能性が高まります。
このように配信時間帯も狙ったうえで上記施策を行うと、より読まれるメルマガに近づけることができます。
ポイント6:HTMLメールを使う
HTMLメールとはWebサイトに使われる言語のことで、文字の色や大きさを変えたり、写真を挿入したりなど、Webサイトの構成や装飾に使われるものです。メールにもHTMLを使うことで、重要な部分にマーカーを引いたり、画像を入れたりでき、内容が分かりやすくなります。
また見やすさという意味では、適度に改行をしたり、伝えたいことを絞ったりという工夫も効果的です。
ポイント7:テキストメールの併用
HTMLメールは、クリック率の測定ができることやメールに装飾ができたりというメリットがありますが、受信拒否設定やドメインの仕様により、受信できない場合もあります。
そこで、マルチパートメールを活用することが効果的です。マルチパートメールとは、1つのメール内にテキスト形式とHTML形式の2つのパートを持たせ、HTMLメールを受信できない場合はテキストメールを表示させるなど、受信環境ごとにメールを最適化することができます。
しかしテキストメールの場合、画像の挿入や文字色の変更ができないため、HTML形式と比べデザイン性が乏しくURLが目立たないこともあります。そこで、テキストメールではURLの前後に罫線を使ったライン装飾を活用するなどし、リンク部分を目立たせる工夫が必要です。
- 〈装飾例〉
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https://〇〇〇〇〇〇 https://〇〇〇〇
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CTAを工夫しよう
CTA(Call To Action)とは、読者にして欲しいアクションのことです。LPへ誘導するためのメルマガなら、LPのリンククリックがCTAということになります。メルマガ内容の改善ができたら最後にこのCTAの設置についても工夫してみましょう。ここでは、クリック率を高めるためのCTA設置のポイント3つをご紹介します。
CTAをひとつに絞る
多くの場合、メルマガ内のリンクをクリックした人が再度メルマガに戻ってくる確率はかなり低いです。そのため、様々な内容のCTAをいくつも配置すると、メルマガのクリック率が分散し、本当に欲しいCTAを押してもらえなくなります。
そこで、メルマガのクリック率を高めるためにも1通のメルマガには、1つの目的に絞り、その目的達成のために必要なCTAのみを設置しましょう。
CTAはボタン形式とアンカーテキストで
CTAはHTMLを使ってボタン型にして目立たせることが多くありますが、画像が非表示設定になってる場合、CTAボタンが表示されないということもあります。
そこで、CTAはボタン形式のみでなく、画像が表示されていない場合に表示されるALTテキストやアンカーテキストを併用して活用することが効果的です。
CTAは2か所に設置する
メルマガにはひとつの内容に絞ったCTAのみを設置すると解説しましたが、設置は2か所にすることが効果的です。
1か所目は、ファーストビューです。メルマガを開いたとき最初に目にするファーストビューに見切れないようにCTAを設置しましょう。
2か所目は、メルマガの末尾です。メルマガに興味を持ち最後まで読み進めてくれた読者がすぐにクリックできる位置にCTAを設置するようにしましょう。
クリック率を改善してメルマガの成果を上げよう
いかがでしょうか?流入を解析するツールを使っていれば、上記の施策と併せてどの顧客の興味度合いがどの程度高まっているかを確認することもできます。
メルマガの効果は1日にして成らず、小さなことからコツコツと改善し継続していくということが最も重要です。気付いたこと・できることから進めてみましょう。
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