LTVとは?LTVを向上させる3つのポイント
新規顧客よりも低いコストで安定的な収益を見込める既存顧客との関係性維持が重要視されている昨今、「LTV」という指標が注目されるようになりました。
そこでこの記事では、LTVの概要、LTVの計算方法、そしてLTVを向上させるポイントについてご紹介します。
LTVとは
LTVとは、Life Time Valueの頭文字を取ったもので、顧客が自社の商品やサービスを購入してから契約が終了するまでに、顧客から得られる総利益のことです。
また一度の取引だけでなく、顧客に継続的に自社の商品やサービスを購入してもらえる環境づくりがLTVの向上へとつながります。
LTVが注目されている理由
近年、さまざまなサービスが飽和している成熟市場において、新規顧客を獲得することが難しくなっています。また既存顧客との関係維持に比べ、新規顧客開拓には5倍のコストがかかると言われています。そのため既存顧客との良好な関係性を維持し、継続購入や、アップセル・クロスセルを行ったほうが効率的な収益性の改善につながります。
こうしたことから、LTVの向上が重要と考え、取り組む企業が増えているのです。
LTVの計算方法
LTVは、「購買単価×収益率×購買頻度×契約継続期間」で計算することができます。この式からわかるように、購買単価や購買頻度を上げるか、契約期間を長期化することでLTVを高めることができるのです。
また、新規顧客の獲得や既存顧客の維持に必要なコストを考慮したLTVを「平均顧客単価×収益率×購買頻度×継続期間-(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)」の計算式で算出することができます。
この結果がマイナスにならないよう、LTVを高めるとともにコストの削減も考慮する必要があります。
LTVを向上させるには
LTVの計算方法である購買単価・購買頻度・契約継続期間の要素がLTV向上に関係してきます。ここではこれらの要素の具体的な向上方法について解説していきます。
購買単価をあげる
購買単価を上げる方法は、以下の3つがあります。
・商品の値上げ
購買単価を上げるもっとも単純な方法として、商品の値上げを行う方法があります。しかし、顧客感情を無視した値上げの場合、顧客離れにつながる可能性があるため顧客が納得する形で値上げを行う必要があります。
・アップセル
アップセルとは、既存顧客にこれまで利用していた製品のバージョンアップを行ってもらう方法です。製品プランのバリエーションを用意することで、顧客ニーズに合った製品であれば価格の高いプランにアップセルしてもらえる可能性が高まります。
・クロスセル
クロスセルとは、顧客が購入した製品に加え、関連する製品やサービスを同時購入してもらう方法です。自社でセット購入の多い製品を提案するなど、アップセルと同様に顧客のニーズに寄り添った提案を行いましょう。
購買頻度を高める
購買頻度を高めるには、買い替え時期に合わせたリマインドメールの配信が有効です。買い替え時期に自社を購入の候補に入れてもらうため、競合他社と比較した際の自社の強みや特性も合わせて記載することが重要です。
契約期間を伸ばす
契約期間を伸ばすこともLTVの向上には重要です。サブスクリプション型のサービスは顧客満足度が低い場合、解約や他社への乗り換えにつながります。
解約を減らし契約期間を伸ばすためにもメルマガ配信などを活用し、顧客との関係性を築いていく必要があります。メルマガの内容も売り込みでなく、製品の使い方や、疑問点など顧客の求める情報や顧客のメリットとなる内容を継続的に配信しましょう。
LTVの向上に欠かせないCRM
CRMとは「カスタマーリレーションシップマネージメント」の頭文字をとったもので、 顧客の個人情報やこれまでの購入履歴のほか、要望や問い合わせなど、顧客とのさまざまな接点を一元管理するためのツールです。CRMを活用することで、顧客行動の理解が深まり、それぞれのニーズに合った施策を打つことができます。
LTVを向上させるためには、高いロイヤリティが必要となり、ロイヤリティをアップさせることにつながるCRMの活用は、LTVの向上にかかせないツールと言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。市場の変化により、新規顧客の獲得が難しくなっている中で既存顧客との良好な関係構築が重要となっています。
そのためにも顧客理解を深め、顧客一人一人に寄り添った施策を行うことで、自社の利益へとつながるLTVの最大化を図りましょう。
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