BtoBで自社の売上アップのために考えるべき7つのこと

事業部門の持っている目標として「売上」や「利益」がありますが、月末や期末に向けて「予算達成するには、あと売上が○○円足りない」という状況や「来期の戦略や戦術をどうするか」など、売上を上げるためにどうすべきかを考える場面があると思います。
今回は、売上アップのために何をすべきか、「BtoB営業における新規顧客からの売上アップ」に焦点をあててご紹介します。
また、この記事でご紹介する「売上アップのための要素分解」と「セールス・マーケティング活動のデジタル化」について解説した「セールス・マーケティングマニュアル」もご用意しております。ぜひこちらもご活用ください。
どうしたら売上アップできるのか?
現場としては「売上を上げる!」とひとくちに言っても、テレアポを始める場合もあればメール配信をする場合もあります。それは企業や担当によってさまざまです。
やみくもに活動するのではなく、売上を上げるために「何をどのように活動・改善したら売上が一番上がるのか?」をマネジメント層が深く考え、メンバーにそれを伝え、メンバーがその方向に一致して向かった時にそのパワーは大きくなり、売上を大きく向上させるのではないでしょうか。
売上アップのために見るべき7つのtips
では、新規顧客からの売上アップのためには具体的にどのような数字を見ていけば良いのでしょうか?売上の構成要素を分解しながら解説します。
①売上の構成要素を理解する
売上 = 受注金額 × 成約数
売上は当然ながら、成約数とその金額の掛け算で決まります。これは、誰がなんと言おうとどのような業界でも正しい式ですね。
「売上を上げる」というのは「受注金額を上げる」のか「成約数を増やす」のか2つに大別することができます。つまり、施策としては「受注金額を上げるための施策や活動」と「成約数を増やすための施策や活動」の大きく2つに分類ができます。
では、それぞれを深堀りしていってみましょう。
②受注金額を上げる
受注金額は1取引(1成約)あたりの金額です。受注金額を上げるにはどうしたら良いのでしょうか?
■客単価を上げる
顧客1人の売り上げ単価をあげることで、単純に受注金額を高めることができます。そこで購入が決定している商品のほかにプラスで何かを購入してもらえるような施策を実施することが効果的です。
例えば、商品のラインナップを増やしたり、また実際に商談の場でそのような話ができるようなロープレなどの教育を行って営業担当のスキルをあげるといった施策が考えられます。
サービスのラインナップを増やすにしても、関連するサービスやオプションなどがあるとロジカルに提案・お勧めができるので、同担当者に同商談で一緒に話せるような商品をそろえていくと親和性も高く、良いでしょう。
■商品単価を上げる
あとは、単純に商品の「値上げ」という事も考えられます。商品の購入金額は売上アップのための重要な要素の1つです。商品単価は、安ければいいものではなく顧客のニーズや競合との兼ね合いも踏まえ検討する必要があります。
③成約数を増やす
成約数= 成約率 × 案件数
成約数は受注に至った商談・案件の数です。上記の計算式で求めることができます。営業が行う商談からの「成約率」を高める方法と「案件数」自体を増やす方法とに大きく分けられそうですね。このうち成約率を上げるための施策としては、以下のような施策が考えられます。
■営業のスキルアップ
成約率の高い営業パーソンのスキルを棚卸しして全営業に共有したり、ロープレを行うなど、「営業の教育やスキルアップ」が成約率アップの方法のひとつです。当たり前のようで実は難しいスキルやノウハウの共有と実践。体系的に行うことで、全体の成約率アップが見込めると思います。
■商品開発や改善・ブランディング
みなさんが商品を選ぶときの決め手は何ですか?「商品の機能」だったり「提供企業の信頼性」だったり「価格」だったりいろいろあると思います。
魅力的な商品や、商品に対して魅力を感じる価格感、企業としての安心感やブランド力は、購買の決断を後押しする要素のひとつです。短期的には難しい施策ですが、中長期的な成果と売上向上を考えた時には、検討すべき内容かもしれません。
④案件数を増やす
案件数 = 案件化率 × リード数(見込み顧客)
いわゆる「商談」の数です。企業によっては「ネタ」とか「ヨミ」とか「パイプライン」と言ったりもします。テレアポに例えると、アポ率とリスト数のような関係です。
■「BANT」を把握する
BANTとは、「Budget:予算、Authority:決裁権、Needs:必要性、Timeframe:導入時期」の4つの言葉の頭文字をとったものです。
特に企業としての「導入時期」は非常に重要です。この導入時期を見定めて最適なタイミングでアプローチをすることがその時点での案件化率のアップにつながります。
⑤リードを増やす
リード数 = リーチ数 × 獲得率
リードとは、「見込み顧客」のことです。見込み顧客はまだ商談にはならないが、ゆくゆくは商談になる可能性のある「将来のお客様」です。「見込み顧客」と「商談」の決定的な違いは「導入時期」が明確かという点です。見込み顧客の段階では多くの場合「導入時期」が明確ではなく、ニーズや課題も曖昧です。ただし、業務についての漠然とした興味や関心、問題意識があり情報収集は行っているという状況です。
例えば、リード数=資料ダウンロードした人の数 と考えた場合は、
リーチ数=Webや展示会等で接点を持った人
獲得率=資料ダウンロードした人の割合
と考えることができます。このような人たちが見込み顧客(リード)になるためには、彼らの漠然としている関心・興味に訴求し、見込み顧客化していく必要があります。
見込み顧客化した段階では、その後アプローチできるように氏名を始めとした個人情報が取得できているのが理想ですから、その取得できる率をもって「獲得率」と言っています。獲得率向上には、彼らの興味・関心との合致度合いや、彼らのアクションを誘発するほどの強力なニュース性・希少性が寄与します。
⑥リーチ数を増やす
リーチ数は様々なメディアを通じてターゲット市場の中で、認知させる対象の数です。リードとなる前段階を指しています。
■様々なチャネルでアプローチする
BtoBでは広告やSEOによるWebサイトへの集客、展示会出展やセミナーなどが一般的です。また最近ではオウンドメディアの運用をおこなう企業様も増え、BtoBの企業でもテレビCMやユニークなPRを行うことも増えてきています。
⑦獲得率を増やす
Webであればターゲティングをしっかり行ったりUI/UXを最適化するなどして、CVRを高めるための施策をおこなうとよいでしょう。また展示会ではいかに展示会でターゲットとなる方に接触できるか、またその後に効率的にアプローチできるかが決め手となってきます。
売上アップにインパクトするポイントを見極めよう
さて、ここまで売上アップのために考えるべきことを7つご紹介してきました。
もちろん他にも施策はたくさんあると思いますが、一番重要なのは、自社にとって今どのポイントに着手するのが一番「売上アップ」にインパクトするのかを考えて実行していくことです。
また、売上を2倍にするために「案件化率を今の2倍にする」という目標を持って具体的にいろいろな取り組みをおこなうと、「受注率が下がってしまった」など、その他の要素にも影響があり想定通りに売上が2倍にならないことも往々にして起こります。
1つの注力ポイントを見ながら活動していくとまた違う数値が変動してきたりしますので、最終的に売上が上がっているか(もしくは案件数やリード数が増えているか)を注意深くレビューしながら改善策を進めて、継続的に売上アップを実現してきましょう。
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