【例文付き】アポイントにつながる!テレアポトークスクリプトの作り方

「テレアポがうまくいかない!」そんなお悩みを持つ営業担当の方も多いでしょう。悩んで頭を抱える前に、一度そのトークスクリプトを見直してみませんか?実は話し方や話すポイントが間違っているかもしれません。
今回は、アポイントにつながるトークスクリプトの作り方についてご紹介します。
- ▼この記事でわかること
- ・トークスクリプトの役割と重要性
- ・トークスクリプトの基本構成
- ・法人営業に使えるトークスクリプトの例文
- ・スクリプト作成・テレアポ成功のためポイント
そもそもトークスクリプトとは?
「トークスクリプト」とは、テレアポをする際に使える営業トークをまとめた台本です。特にテレマーケティングの会社や新人営業担当の教育によく使われます。実績を残してきた営業担当が話している内容をまとめて作られるケースが多く、「アポイントが取れる」「売れる」ためのメソッドが詰まっています。
しかし、営業を始めたばかりの会社や部門の場合、過去の実績がないため、イチからスクリプトを作成するのはなかなか大変でしょう。また、長期間同じスクリプトを使いまわしていた結果、内容が時代に合わない場合になってしまっているケースもあります。
テレアポにトークスクリプトが重要な理由
テレアポで成果を出すためには、事前にトークスクリプトをしっかりと作り込んでおくことが非常に重要です。ここでは、トークスクリプトを作成することで得られる3つのメリットをご紹介します。
1.受付突破の成功率が上がり、全体パフォーマンスが向上する
テレアポの最初の難関は「受付突破」です。受付突破トークの型や言い回しを明文化してノウハウをトークスクリプトとして共有することで、誰でも同じレベルで受付突破をしやすくなります。
これは個々の営業担当者の能力差を埋めるだけでなく、チーム全体のパフォーマンス向上にも直結します。
2.メリットを的確に伝えられるようになることで営業力の強化につながる
アポイントをいただけるかどうかは、その商品やサービスを魅力的に感じてもらえるかがカギです。「トークが長い」「専門用語が多い」などは、なかなか相手に魅力が伝わりにくくなってしまう可能性もあります。
商品の魅力を端的に伝えられるよう、スクリプトに簡潔にまとめておくことで、相手に伝わりやすい表現をしやすくなります。つまり、スクリプトの作成は営業力の強化にもつながります。成果が出た表現は社内で共有し、営業全体の底上げにつなげましょう。
3.切り返し対応ができることでアポ率向上、新人教育の効率化にも貢献する
テレアポをしていると「結構です」と断られるケースがほとんどでしょう。つまり、アポイントを取ることは、断られてからの切り返しトークにあるといっても過言ではありません。
ケースごとに切り返しトークをスクリプトに組み込み共有をすることで、新人営業担当でもしっかりと切り返しトークができるようになります。このように、トークスクリプトは単なるマニュアルではなく、実践的な育成ツールとしても機能するのです。
トークスクリプトはこう作る!
基本的なテレアポトークの流れは以下の通りです。
- 1. 挨拶、自己紹介
- 2. フロントトーク
- 3. 本題
- 4. クロージング
この流れに沿って、トークスクリプトにどんなことを盛り込めばよいかを順番に見ていきましょう。
1.挨拶、自己紹介|第一印象で信頼を得る
ここは最初の重要なポイントです。単に会社名や担当名を名乗るだけではなく、相手に印象づけるような言葉を付け加えるようにしましょう。そうすることで次の展開につながりやすくなります。
慣れないうちは、いくつかそのような言葉をトークスクリプトに組み込んでおくとよいでしょう。
- 【例】
- ・○○のサービスを提供している、株式会社○○の○○と申しますが
- ・営業の売上アップをお手伝いしている、株式会社○○の○○です
2.フロントトーク|手短に用件とメリットを伝える
「相手にどのようなメリットを提供できるか」という点を手短に伝えられるようなトークをスクリプトに盛り込みます。 ここで意識したいのは「簡潔」で「伝わりやす」くなっているかです。
トークスクリプトに組み込むと、ついつい文章が長くなりがちですので、音読をしつつ、簡潔に話せる内容になっているか確認しながら進めてください。
- 【例】
- ・1ヶ月で、売上を○○万アップした事例をご紹介させていただいております
- ・貴社のWebマーケティングの効果をさらに高める改善施策について、お役立ちになればと思いまして
3.本題|課題をヒアリングし提案のきっかけをつかむ
相手に興味を持ってもらえたら、簡単な質問で相手のニーズや課題を引き出し、そこから自社サービスとの接点をつくります。ここでは、相手の状況を把握することに重点を置きつつ、提案の理由付けも明確にしていきましょう。
相手の質問に答える(切り返し)、質問する
想定される質問への回答をあらかじめQ&A形式でまとめておくとよいでしょう。また、こちらから質問をすることでお客様の課題を聞き出すこともできるので、併せて必要な質問事項もまとめておきます。
「結構です」と断られるケースもあるので、断られた際の切り返しトークも忘れずに準備しておきましょう。
- 【例】
- ・おっしゃるとおり、私もそう思います。ところで○○についてはお話を聞かれたことはございますか?(違う視点から話を持っていく)
- ・(今忙しいんだけど、と断られた場合)
→お忙しいところ申し訳ございません。3分で結構ですのでお時間をいただけますでしょうか。 - ・営業の売上目標達成について、お困りになっていることはございませんか?
- ・今使っている〇〇ツールについて、ご不満に思っていることはございませんか?
判断は相手に委ねる姿勢を明確に伝える
商談の場で提案されると断れないのではないか、というお客様の心理的ハードルを下げるために、「あなたに判断してほしい」という気持ちをここでしっかりと伝えます。
- 【例】
- ・ぜひ、〇〇様にご判断をいただきたいのですが
- ・もちろん、最終的にご判断いただくのは〇〇様ですから、お話を聞いていただいて不要と思ったらお断りいただいてもかまいません
4.クロージング|商談の日時を決める
話を聞いたうえで「この人と一度話してもいいかも」と思ってもらえたら、スムーズにアポイントを提案しましょう。ここでは「強引さを感じさせず、自然に日程を調整する」ことがポイントです。
この時、「今週はいかがですか?」「来週の火曜日と木曜日でしたらどちらのほうがご都合よろしいですか?」など、ある程度幅を持たせてこちらから日程を提示してあげましょう。そうすることでお客様から「火曜日なら空いてるけど」など予定を合わせてもらえやすくなります。
はじめのうちは、「こんなこと書かなくてもいいか」というような細かいことであっても、なるべくトークスクリプトに書いていきましょう。
テレアポトークスクリプトの例文
ここでは、はじめての担当者でも活用できる「法人営業向けのトークスクリプト例文」を、会話の流れに沿ってご紹介します。自社のサービスや業界特性に合わせてカスタマイズしやすい構成になっていますので、トークスクリプト作成の参考にしてみてください。
受付対応 (受付突破) | 「お世話になっております。○○株式会社の△△と申します。 営業ご担当の○○様はいらっしゃいますでしょうか?」 |
---|---|
担当者対応 (挨拶、自己紹介) | 「初めてお電話させていただきます、○○株式会社の△△と申します。 弊社は、○○業界向けに○○をご提供しておりまして、同業他社様のコスト削減や業務効率化の事例がございます。」 |
フロントトーク (興味喚起) | 「今回は、ご挨拶も兼ねまして、○○様の業務に役立てる可能性があるかどうかを伺えればと思い、お電話差し上げました。 実際、○○業界では、1カ月で営業生産性が120%に改善した事例もございますので、もしご興味いただけるようでしたら、詳しい資料だけでもお送りできればと思っております。」 |
本題 (ヒアリング) | 「ちなみに、現在の営業支援ツールや○○のご活用状況について、何かお困りのことなどはございますか?」 |
切り返し (断られたとき) | 「承知いたしました。とはいえ、ご判断いただくための材料として、事例ベースでご案内するお時間を10分ほどだけいただければと思ったのですが、今週後半でご都合のよろしいお時間などございますか?」 |
クロージング (アポイント設定) | 「ありがとうございます。それでは、○月○日の14時か16時でしたら、どちらがご都合よろしいでしょうか? 短時間で結構ですので、ご判断の一助になればと思っております。もちろんご不要であれば、その場でお断りいただいて問題ございません。」 |
テレアポトークスクリプト作成の5つのポイント
効果的なトークスクリプトを作るには、「誰に・何を・どのように」伝えるかを意識した設計が欠かせません。ここでは、成果につながるスクリプト作成の5つのポイントをご紹介します。
1.目的(ゴール)を明確に設定する
テレアポでは、「アポイントを取るのか」「資料送付までこぎつけるのか」など、会話の最終ゴールを明確に設定することで、スクリプト全体の構成や伝え方がブレなくなります。目的に合わせてスクリプトの「クロージング」部分を調整しましょう。
2.相手のニーズを引き出す内容にする
自社の話ばかりでは、相手は関心を持ってくれません。スクリプトには、相手の現状や課題を引き出す質問フレーズを盛り込みましょう。これにより、単なる売り込みではなく、信頼構築型の会話ができます。
「現状の運用でご不満な点はございますか?」など、柔らかく本質を探る質問が効果的です。
3.トークの流れに沿って構成する
スクリプトには会話の自然な流れが求められます。「挨拶→関心喚起→課題ヒアリング→提案→クロージング」といった構成を意識して、スムーズに展開できるよう整理しましょう。会話のフェーズごとに、想定フレーズを用意しておくと応用力が高まります。
4.話し方のニュアンスを統一する
スクリプトは読むものではなく、「話すための設計図」です。そのため、トーンや言い回しのニュアンスが自然かつ一貫していることが大切です。複数人で使用する場合は、語尾や表現を揃えておくことで、聞き手に与える印象も安定します。
「〜させていただいております」「〜でしょうか?」など、語調の統一もポイントです。
5.相手によってトーク内容をアレンジする
スクリプトは一定の型を持ちながらも、状況に応じて臨機応変に対応できる柔軟性を備えておく必要があります。相手の業種・役職・導入ステージなどによって、使う例えや強調するメリットを変えることで、説得力が一気に高まります。
テレアポを成果につなげる4つの実践ポイント
トークスクリプトをしっかり作っても、架電の仕方やタイミングを誤ると成果につながりません。ここでは、テレアポでのアポイント率を高めるために、実践的に使える成功のコツをご紹介します。
1.相手企業について事前にリサーチしておく
企業の規模・業種・課題感などを調べておくことで、相手に合わせた具体的な提案トークが可能になります。事前調査があるだけで、「この会社はちゃんと自社を理解している」と感じてもらえるため、信頼関係の構築にもつながります。
2.架電の曜日や時間を工夫する
BtoBテレアポでは、架電のタイミングがアポ獲得率に直結します。タイミングを誤ると、優れたスクリプトも十分に効果を発揮できないことがあるため、戦略的に時間帯を選ぶことが重要です。
- ・狙い目の時間帯: 平日の10時〜11時半、15時〜17時
- ・避けた方がよい時間帯: 月曜午前(会議が多い)、昼休憩中、終業間際
- ・おすすめの曜日: 火曜〜木曜
3.受付突破することを意識する
受付で止められることが多い場合、担当者名の確認やトークの言い回しに工夫が必要です。
「○○様はいらっしゃいますか?」よりも「○○部署のご担当者様とお話をさせていただければと思いまして」のような柔らかく、目的を明確にした表現が有効です。
4.アポが取れなくても次につなげる終わり方を意識する
「今回は難しいです」と断られた場合でも、次回のアプローチにつなげる一言を残しておくことが大切です。
たとえば、「では、半年後のご状況が変わる頃に、あらためてご連絡差し上げてもよろしいでしょうか?」など今は必要ないと考えている企業でも、将来的に有望なリードになるケースは多いため、記録を残して定期的にフォローしましょう。
さいごに
営業のトークスクリプトは一度作成して終わりではありません。実際に使用することで、さらなる改善点も見えてきます。話しにくい言葉やお客様の反応が悪い言い回しがあれば、そこをブラッシュアップすることでさらに効果の出るトークスクリプトへと近づいていきます。
会社として与えられたトークスクリプトがある人も、ぜひ継続的な改善をして効果的なテレアポを実現してください!
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