成果を上げるテレアポ(営業)リストの作り方とは?リストアップのポイントを紹介
皆さまは普段から企業の営業やマーケティング活動の中で、最適なKGI・KPIの設定や営業活動の効率化、マーケティングと連携するための仕組み作りなど、日々さまざまなことに取り組んでいることと思います。
最近ではインバウンドマーケティングやコンテンツマーケティングなど、顧客行動とニーズに合わせたPull型のマーケティング手法が話題となっており、取り入れる企業も増えてきていますが、だからと言って、Push型の営業活動がなくなるわけではないと思います。
Pull型の施策ではカバーできない層のユーザーや潜在的なニーズの掘り起こしなど、Push型の活動が効果的な側面もあるからです。
今回はPush型の営業の中でも代表的な手法のひとつである「テレアポ」について、その中でも「リストアップ」に絞って、成果につなげるポイントをご紹介したいと思います。
リストアップがテレアポ成功の鍵を握る!!
まずは、「テレアポリスト」とは何か改めて確認しておきましょう。テレアポリストとは、自社の商品やサービスに興味関心のある見込み顧客の情報をリストアップしたものです。「アポイントリスト」や「コールリスト」と呼ばれることもあります。
ではなぜこのテレアポリストを作成する必要があるのでしょう。ここで突然ですが、売れる営業の秘訣とはなんでしょうか?知識、提案力、経験・・・確かにそれらも重要です。しかし、売れる営業は例外なく良いリストを持っているのです。それは信頼関係を築いている既存顧客リストかもしれませんし、日々作成・精査しているリストかもしれません。
逆に言ってしまえば、どんなに素晴らしい営業でも、リストが悪ければ高い結果を出すことは難しいでしょう。このようにリストアップは、テレアポの成果を上げるためには必要不可欠な要素と言っても過言ではありません。
リストアップや営業リストの精査は、手間がかかるため敬遠されがちです。しかしテレアポリストを作らず、無作為に電話をかけても成果を得ることは難しいでしょう。テレアポで成果を得るには、まず「自社のターゲットは市場にどれぐらいあるのか」を把握し、戦略・戦術を考える必要があるのです。
また、リストがアポ率や成約率に大きく影響するのであれば、KGI・KPIの決定や達成にも大きく関わってくることになります。少し大げさに聞こえるかもしれませんが、それだけテレアポリストは成果に大きく影響するのです。
テレアポリストを作成するメリットとは?
ここでは、テレアポリストを作成することで得られるメリットについて見ていきましょう。
営業効率の向上
テレアポでのアポ獲得率はあまり高くないことから、成功率を高めるためには少しでも多くの顧客にアプローチをかけることが重要となります。そこでテレアポを始める前にあらかじめリストを作成しておくことで電話することだけに集中でき、効率的により多くの架電を行うことができるのです。
反対にテレアポリストがない場合、テレアポ担当者はアプローチする企業を各々で調べながら架電することとなり、架電できる数も大幅に減ってしまうでしょう。
またリスト化されていることで、アプローチの重複を減らせるなど、営業効率の向上にはテレアポリストの作成が欠かせないといえるでしょう。
テレアポ成功率の向上
事前に自社の顧客になり得るターゲットを絞り込んだリストを作成しておくことで、見込みのある企業のみに集中してアプローチを行うことができます。そもそも需要がない企業への架電を避けることでテレアポの成功率を高めることができます。
また、需要のない企業へのアプローチを減らすことは、テレアポを行う担当者にとってもモチベーション維持につながり、テレアポの質の向上も期待できるでしょう。
反対に、リストのない無作為なテレアポは成功率が低く、体力的にも精神的にも疲弊してしまう原因となるでしょう。
テレアポリスト作成の方法
では、テレアポのためのリストはどうやって作成するのでしょうか。法人営業のリスト作成の方法として、代表的な手法から私の取り組んでいる手法まで、7つの方法をご紹介します。
①:企業リストを購入する
最も一般的なリスト作成の方法は、企業リストの販売会社から購入することです。代表的な企業として帝国データバンクや東京商工リサーチが挙げられます。他にも、ランドスケイプ社の法人リストも有名です。ニッチな企業リストを販売しているとのことで、営業先で耳にすることもよくあります。
リストを購入する最大のメリットは、手間を掛けず、一気に大量のリストを入手できる点です。また、購入の際は様々な企業情報(住所、設立年、従業員数、資本金、売上 etc・・・)からセグメントし、必要な分だけを購入できる点もメリットと言えます。
ただし、購入にはそれなりの費用がかかりますし、ターゲット外の企業が紛れている可能性があったりと、一長一短な側面もあります。
②:インターネット上の公開情報から収集する
昨今ではほとんどの企業がインターネット上で情報を公開しているので、それらの情報を収集してリストを作成する方法もあります。「競合サイトに掲載している企業」「採用サイトに掲載している企業」「競合商材の事例に載っている企業」「リスティング広告の実施企業」など、成果につながるリスト作成が可能な一方、1件1件を手作業でリスト化することはとても大変で、手間がかかります。
最近では「Webクローラー」と呼ばれるツールを使って作業を自動し、効率良くリストを作成することもできますが、Webクローラーを使用する場合には、正確性が保証されませんので、コールの際には気に留めておく必要があるでしょう。
もし、費用をかけられるのであれば、希望の条件でのリストアップを外注するのも良いかもしれませんね。
➂:四季報を購入する
四季報には様々な種類があり、企業の執行役員が記載されている「役員四季報」を購入することで企業のキーパーソンである役員の情報を取得することができます。他にも、業界紙などの紙媒体の活用でテレアポリストに必要な情報を購入することが可能です。
④:SNS検索
FacebookやTwitterといったSNSを活用する方法もあります。昨今では、SNS上に企業ページを作成することも一般的となってきており、検索機能などをうまく使うことでリスト作成に必要な情報を取得することができます。
SNSでは、フォロワーとのやり取りを見ることもできるため、ポータルサイトでの検索とはまた違った情報を得ることもできるでしょう。
⑤:自社で保有している顧客情報を活用する
過去の営業活動で交換した名刺情報や、展示会やセミナーなどの来場者情報、過去のお問い合わせ情報なども営業リストになります。過去に何らかの接点を持った企業は、少なくとも自社のことを知ってくれていますので、そうでない企業よりも比較的アポや案件につながりやすいと言えます。
自身が所有している名刺のみならず、先輩の机の中にある名刺、社長が持っている名刺など、社内の人から情報収集するのもポイントです。定期的にテレアポなどを行うようであれば、データ化して管理することをおすすめします。
⑥:アクセス解析情報を利用する
ほとんどの企業が自社のWebサイトを持っていると思いますが、アクセスのあったIPアドレスからサイト閲覧企業を可視化できるようなツールを使うと、現在ニーズのある企業を特定することができます。
もちろん競合企業やパートナー企業の閲覧もあるので、判明した全てが営業リストになることはありませんが、営業対象となる企業に関しては比較的短い期間で成約に至るケースが多く、有望なリスト作成方法と言えます。
⑦:訪問先でお客様が知っている企業のご紹介を頂けないかお伺いする
ご提案先のお客様にも、パートナー企業や定期的に情報交換などを行う方がいらっしゃると思います。製品・サービスをしっかりとご理解頂いた上で、もしお知り合いの企業でお役に立てそうな企業がいらっしゃれば、ご紹介いただけないか正直にお願いしています。
テレアポリスト作成時のポイント
上述した方法で必要な情報を取得できたら、その情報をリストに落とし込みましょう。ここでは、リストを作成する際に意識しておくべきポイントをご紹介します。
必要な項目を定義する
テレアポを行う際、担当者がリストを見るだけですぐに架電できるよう、必要な情報を洩れなくリスト化しておく必要があります。テレアポリストに必要な情報は主に以下のとおりです。
- ・会社名
- ・担当者名
- ・担当部署
- ・電話番号
- ・郵便番号
- ・住所
- ・企業のURL
- ・データ取得元
- ・テレアポを行った日時
作成効率を高める
テレアポリストは数が必要となるため、情報収集に時間をかけすぎてしまうと作成には膨大な時間とコストを要することとなります。
そこで、一度に多くの情報を取得できる情報源を利用することや、ツールの活用、リストのテンプレートを購入するなどし、作成効率を高めることが重要です。
正確な情報で作成する
必要な情報を網羅したリストであっても、情報が古かったり間違っていたりすると架電の際に調べなおす必要があり、効率的ではありません。
そこで、テレアポリストの作成は、信頼できる情報源を活用し正しい情報で作成することはもちろん、定期的な更新や見直しが必要となります。
リストの更新は、企業の所在地や連絡先の変更や、担当者の役職や部署が変わったときなど、新しい情報がわかったときにすぐに更新することが大切です。また、これまでの架電結果を反映させることで架電の重複を避けることにもつながります。
リストを共有できる環境づくり
個人で管理されることもあるテレアポリストですが、個人での管理は属人化しやすく、これまでの架電履歴などもわからないことから担当者の不在時に適切な対応が行えなくなってしまいます。そこでテレアポリストは、組織全体として管理し、共有できる環境づくりが重要となります。
テレアポリストを組織全体で営業データとして共有することができれば、架電の重複を避けることや、すでに成約している顧客への再架電といったミスをなくすことができます。また、担当者が変わった際や不在時にもスムーズに業務の引き継ぎが行えます。
まとめ
テレアポでの成果を高めるためには、リストアップが非常に重要です。
今回紹介した以外にも、電車の中の広告やニュース、法改正など、参考になる情報がたくさんあります。各企業の業界や商材、営業体制によっても変わってくると思いますので、ご紹介した内容を参考にして頂きながら、自社にあった方法やリストを見つけ出し、テレアポの成果を高めていきましょう。
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