マーケティングオートメーション(MA)活用におけるKPI設計を解説!具体例も紹介

日本ではマーケティングオートメーション(MAツール)が普及しはじめており、導入を検討している企業が増えています。
しかし、マーケティングオートメーションは導入すれば有望なリードを発掘できる魔法のツールではないため、ただ闇雲に導入しただけでは思うような成果が出ません。日々運用の中で改善を繰り返していくことで成果がだんだんと見えてくるのです。
運用の改善点を見つけるには、その指標となるKPIを設定し、効果検証を続けることが重要です。そこで、マーケティングオートメーションのKPI設計のポイントをご紹介します。
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KGI・KPIとは
まずは、KGI・KPIの意味について、おさらいしておきましょう。KGI・KPIとはビジネスで達成すべき目標を定量評価するときに使われます。
KGIは「Key Goal Indicator」の略で、日本語では「重要目標達成指標」と訳されます。一方のKPIとは「Key Performance Indicator」の略であり、日本語に訳すと「主要業績評価指標」です。
KPIが中間地点の目標を指すのに対し、KGIは最終目標です。チームや企業が行動する際に、目標が達成できたかどうかを判断するための指標となります。
なぜKPIが必要なのか?
マーケティングの最終KGIは売上への貢献です。しかし、有望リード抽出から受注までには、マーケティング部門だけでなくインサイドセールスやフィールドセールスなど多くの人が関わるため、マーケティング由来の売上貢献度を明確に出すのは難しいものです。
それでも、マーケティング部門では大なり小なり予算や人的リソースがかかる施策をおこなっているため、貢献度を示さなくてはなりません。そこで設定が求められるのがKPIなのです。
KPIの設定は社内や部署の方向性の統一にもつながります。方向性がまとまると、行うべき施策が見えてきます。なおかつ、成果の進捗状況が分かるため、新規リード獲得数が目標より少ないなら広告を出すなど、打ち手でリカバリーができるようになります。
KPI設定をしないと振り返りができない
マーケティング施策は打って終わりではなく、振り返って改善するPDCAサイクルを回さねば意味がありません。振り返るときにKPIが無いと、施策の成功・失敗の判断がしにくく、検証されないため、知見がたまらず、失敗していたときのリカバリーがしにくくなります。
マーケティングオートメーション運用におけるKPI設定例
マーケティングオートメーションの運用において、目安にしたいKPI例を挙げていきます。
商談数
MAツールによる施策経由で獲得できた商談数を計測します。例えば、製品資料ダウンロード経由で獲得したリードやメルマガから問い合わせをした人のうち、商談までたどり着いた人を抽出することで、算出できます。
営業にトスアップできたリード数
MAツールを使って、営業へ渡せたリード数のことです。アポ率や案件化率のような定量データや、アプローチした際の温度感など営業から受けたフィードバックを元に、随時見直しをしていきます。
サイトに来訪した数および資料ダウンロード・申込数
検索、SNS、メルマガ、セミナーからなど、各施策ごとに計測しましょう。そうすることで、「SNSは、流入は多いが資料ダウンロードにつながらない」「メルマガは、母数は多くないが資料ダウンロードの件数は多い」など、施策ごとの成果が見えやすくなります。
配信したメールの開封数、クリック数
開封数・クリック数、問い合わせ数など、マーケティングオートメーションで配信したメールからのアクション数を定期的に振り返ります。
適切なKPIはPDCAを回しながら見直そう
KPIは理想を追い求めて高くしすぎても、堅実な達成のために低くしすぎても、自部門の成長につながりません。最初から上手くKPIや数値を決めるのは難しいものです。まずは現状からKPIを仮置きし、各施策の成果を振り返りながら、都度適切なKPIを見直していきましょう。