コンテンツマーケティングとMAツール活用の相乗効果とは?

インターネットが普及した現代では、見込み顧客は主体的に情報収集をしており、各企業に問い合わせるときには既に粗方の導入検討が終わっているとまで言われています。そのため、本格的な検討前に自社のことを認知してもらえなければ土俵に上がれません。そこで、見込み顧客へ有益な情報を提供し、早い段階から接触することができるコンテンツマーケティングが注目されているのです。
この記事では、コンテンツマーケティングのメリットや、その中で活用されるマーケティングオートメーションの役割などを紹介します。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、情報共有を通じて見込み顧客の購買意欲を育成し、自社への信頼性を高める手法です。種類・例としては以下のものがあります。
- ・メール配信
- ・オウンドメディア・ブログの発信
- ・Facebook、Twitter、InstagramなどのSNS
- ・ホワイトペーパーの提供
- ・オンライン・オフラインでのセミナー・イベント開催など
BtoBビジネスでコンテンツマーケティングが行われるようになった背景には、ユーザーが自分で情報収集をするようになったことが挙げられます。こちらから情報を渡さないと、有益な情報をくれる競合他社に見込み顧客が取られてしまうかもしれません。ニーズが潜在的な状態からできるだけ早く接触し、認知をしてもらうことで、比較検討の対象になることがコンテンツマーケティングにおける目的の一つとなります。
コンテンツマーケティングのメリット
ユーザーとの接点が広がる
検索で上位表示されたりSNSで広がったりなど、ユーザーとの接触ポイントが広がります。検討されるためには、まず認知をしてもらわねばなりませんが、接触ポイントが増えることで認知の獲得がしやすくなり、それだけ検討の土台に上がる可能性が高くなります。
コンテンツは蓄積され、自社の資産となる
制作したコンテンツは、自社で削除しない限りインターネット上に残り続けます。
広告と違い、表示やユーザーの流入に対して費用が発生するものではないので、「1年前に作ったコンテンツから、毎月数百人のユーザーが来訪し続けている」というようなことも有りえるのです。
そのため、基本的には、コンテンツを作れば作るほど、自社の資産として蓄積され続け、ユーザーの流入数がストック的に増えていくことになります。
自社の信頼感・安心感につながる
読者の間でコンテンツの評価が上がると、信頼や安心感を持ってもらえます。信頼や安心感は「○○と言えば▲▲社」という検討時の第一想起や、セミナー参加・ホワイトペーパーのダウンロードといったリード情報獲得にもつながります。
コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツを定期的に作り続けなければならない
ユーザーの流入を増やし続けるには、「新しいコンテンツを作り続ける」ことが必要ですが、コンテンツの作成には時間もコストもかかってしまいます。工数が負担になりコンテンツ提供が滞ってしまうと、流入も横ばいになってしまい、成長を見込むのが難しくなってしまいます。
すぐに効果は出ない
どんなに質の高いコンテンツを作っても、自社の記事が検索で上位表示されるまでは時間がかかります。そのため、とくに導入初期はなかなか効果が出にくいものです。そのような中でも、継続的にコンテンツを作り続ける必要があります。
直接的な成果が見えにくい
コンテンツマーケティングは、広告などの施策と異なり、導入意欲の高いユーザーを直接資料請求などに導くものではありません。そのため、「どれくらい商談につながったのか」などの直接効果を測りにくいというデメリットもあります。
コンテンツマーケティングにおけるMAツールの役割
マーケティングオートメーション(MAツール)を使うと、コンテンツマーケティングをより効率的におこなうことができます。ここでは、具体的な活用シーンを紹介します。
メール配信
MAツールでWebサイトに誘導するリンクをつけたメールを作成し、配信します。リンクに見込み顧客ごとにパラメーターを付与し、クリックした人のCookieを取得、Cookieを元にWeb行動分析をすることができます。
また、MAツールのメール配信機能にはHTMLメールエディタが搭載されているものもあるので、フォントを変更したり、CTAを設置したりするなど、クリックされやすくする工夫が簡単にできます。
ダウンロード・申し込みフォームの作成
MAツールには資料ダウンロードやイベントなどの申込みに使える入力フォーム・ランディングページを簡単に作成できる機能が搭載されています。
入力フォームを作成できるツールは無料のものもありますが、MAツールの機能でフォームを作れば、入力された見込み顧客の情報が自動で同期されるため手間が省けて便利です。こちらも同様に入力者のCookieが付与されるので、Web行動解析ができるようになります。
獲得したリード情報の管理
入力フォームで獲得したリード情報はMAツール上でいつでも見ることができます。それだけでなく、流入元、メールの開封、セミナーへの参加、資料のダウンロード、Web上での行動、商談の履歴なども合わせてツール上で一括管理できるのです。
リード情報とアプローチ履歴を一緒に閲覧できるようになるため、興味関心に合わせた提案で商談を有利に進められます。
閲覧ページ解析による興味・関心対象の把握
アクセス解析を通して、見込み顧客が閲覧しているコンテンツの閲覧ページ数やサイト滞在時間などが分かり、見込み顧客ごとの興味関心対象を把握できます。閲覧ページ解析で興味のあるページが分かるので、似たようなテーマのコンテンツを追加で作成したり、より具体的なサービスを案内したり、見込み顧客に合わせたコンテンツの提供ができるのです。
閲覧ページ数やサイト滞在時間なども合わせて分かるため、ちょうど製品資料を見ているタイミングで営業やインサイドセールスが架電するということもできます。
コンテンツマーケティングはMAツールで効率化を
コンテンツマーケティングは、ペルソナ・ターゲット設定、サイトの設計、コンテンツの制作、SEO対策、効果分析などやるべきことが多く、リソースがかかる上に、すぐ成果が出るものではありません。そこで、分析結果の抽出やスコアリングなどマーケティングオートメーションで自動化できるところは自動化し、リソースをどこに費やすべきかを考えましょう。