実践!リードナーチャリングはこうやって始めよう

BtoB企業のマーケティング活動では、リードジェネレーション施策から獲得したリード(見込み顧客)を営業でフォローをしたとしても直近で案件化になるのはほんの15%くらいであり、ほとんどのリードはすぐの案件につながりません。一方で、フォローしなかった見込み顧客の80%は2年以内に競合から製品・サービスを購入しているという調査結果がでています。

見込み顧客を効果的にフォローし案件化につなげるためには、リードナーチャリングが重要です。ではどのように始めたら良いのか、今回はポイントをまとめてお伝えします。
まずはメール配信からはじめよう
リードナーチャリングの活動をおこなう上で代表的な施策が、メールマーケティングです。これはメールというコミュニケーション手段が一般的だという点と合わせて、メール配信ツールが安価で導入でき、比較的カンタンに始められる施策であるということが挙げられます。では、メール配信を活用したリードナーチャリングの始め方を5つのステップでご紹介します。
STEP1 リード情報をまとめる
せっかく獲得したリードも、まとまっていない状態では何も始まりません。まずは過去獲得した名刺や展示会で交換した名刺、セミナーに参加された方の名簿、Webから問合せがあったが受注にならなかった方の情報など、ありとあらゆる情報をまとめましょう。
多くの場合が複数名での営業を行っていると思いますので、まずは一か所にデータ化することから始めましょう。
最近は名刺をスキャンすればデータ化できるサービスが沢山あります。当社でも利用していますが、早いものであれば1営業日も立たないうちにデータ化されます。是非、営業マンの名刺がそれぞれの机の中に眠っているという場合は活用してみてください。
STEP2 まとめたデータを使える情報にする
STEP1で、見込み顧客情報がまとまってデータになりました。おそらく、CSVやExcel形式のファイルにデータ化されている状態になっていると思います。次はこのデータを、「マーケティングに使える」データにするのがポイントです。
当社ではSFAを導入しているので、営業が把握した異動・退職・電話番号変更などの情報は随時複数の営業によって書き換えられ続けています。過去のデータをまとめただけの状態では「同じ人が複数リスト内に存在する」や「退職した方がリストの中にいる」状態になっている可能性が高いです。少なくともメールアドレスで重複を削除するなどして、重複のないリストにしましょう。
できれば営業の人にリストを回覧して、退職しているのか異動なのか、などの情報を追加してもいいと思います。退職した方にDMを送り続けていたり、誤った情報を元にアプローチをしていても効果は見込めません。むしろ評価を落とす結果になってしまうこともありますので、できるだけ社内で見込み顧客リストを「ユニーク」で「最新」の状態にするよう努力してください。
STEP3 メール配信では、「ワンクリック」のきっかけをつくる
STEP1・2でまとめたデータに対していよいよメール配信を行います。内容は、展示会でのブース来場のお礼やセミナー・カンファレンスの案内、新商品の紹介などシンプルなもので構いません。
定期的にメルマガとして配信するのもよいでしょう。ただし、そこにはちょっとした工夫が必要です。 それは、次のアクションにつながる仕掛けを作っておくことです。単純なものであれば「ご興味があればお気軽に返信にてお問い合わせください」という文章を入れても良いでしょうし、セミナーへの集客であれば、セミナーの案内ページやフォームへの導線をわかりやすく用意しておきましょう。
商品の紹介ページ、 資料のダウンロード先、問い合わせページなどへのリンクを貼り、リードが辿るアクションがわかるように 「ワンクリック」「ワンアクション」のきっかけをつくります。
STEP4 自社サイトへの閲覧状況やアクションをチェック
最近のメール配信ツールであれば、メールの開封やリンクのクリックを計測できるツールが多くあります。その機能を使って、送ったメールのリアクションを確認します。具体的には、送付メールに貼ったリンクから、Webサイトに訪れているかどうかをチェックします。
ここでわかることは、自社の商品やサービスに対する興味・関心の度合いです。もし、リンク経由でサイトに訪れているならば、そのリードは配信した内容に興味があるということ、つまり、ホットリードになる可能性を持っていると判断できます。さらに、リンク先を起点に事例ページや、料金ページなどへ移動しているならば、その関心度合いが高いということが分かります。
弊社では、「リストファインダー」というツールを使って、リード情報とアクセス状況を「どの会社の」「誰が」「いつ」「どのページを」訪れたかを明らかにし、アクション毎にアプローチ方法を変えています。
STEP5 ホットリードにピンポイントでアプローチ
上記のように「サイトを訪れているリードが誰か」ということが特定できれば、個別のアプローチが可能になります。サイトの訪問頻度や閲覧したページでリードをすみ分けし、興味や関心度合いの高いリードにピンポイントでアプローチできます。
ここでのポイントは、アプローチするリードの定義をつくることです。多くの企業が、メールの内容やアプローチ方法を熟考しようとしますが、そちらではなくアプローチまでの仕組み・フローを作ることが最も重要です。

さいごに
サービスや営業人数、営業方針によって、アプローチすべきホットリードの種類は違います。自社の状況に合わせて、リードがサイト上でどのようなアクションを起こしたら、営業がアプローチするのか?そのルールを設定し、ホットリードには確実にアプローチすることが大切です。
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