コンテンツマーケティング入門

日本でコンテンツマーケティングが登場して以来、多くのオウンドメディアが立ち上げられ、SNS投稿・ブログ記事・動画などが増加し、インターネット上はコンテンツで溢れています。しかし、このコンテンツブームに対して「多すぎる」や「何の意味があるのか」とお考えの方も多いのではないでしょうか。今回は、未だにコンテンツマーケティングについて様々な疑問をお持ちの方のために、コンテンツマーケティングの基本的な内容をまとめました。
1、コンテンツマーケティングとは
「そもそもコンテンツマーケティングとは?」と疑問に思っている方のために、まずは参考までにCMI(CONTENT MARKETING INSTITUTE)の定義をご紹介します。
引用:"Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly-defined audience -- and, ultimately, to drive profitable customer action."
CONTENT MARKETING INSTITUTE
和訳は
"「コンテンツマーケティングとは、適切で価値ある一貫したコンテンツを作り、それを伝達することにフォーカスした、戦略的なマーケティングの考え方である。見込み顧客として明確に定義された読者を引き寄せ、関係性を維持し、最終的には利益に結びつく行動を促すことを目的とする」"
ですが、端的に言えば、「顧客がどのようなプロセスで購買するのかを考え、その顧客に見合う効果的なコミュニケーション手段を選び、実行する」ということです。
デジタルメディアの発達により、顧客とのコミュニケーションの双方向性やコスト減などの、新たな要素が加わりました。そのため、近年の営業戦略では「売る」よりも「買われる」ことを意識した戦略的コンテンツが必要であると考えられているのです。
顧客の購買プロセスについてはこちら:
2、コンテンツマーケティングを実施する目的
なぜコンテンツマーケティングを始めるのか?主に2つの理由が挙げられます。1つは、ユーザーから見つけてもらえる可能性が高まるからです。インターネットが普及した現在では、インターネットによる情報収集が当たり前となりました。つまり、検索ユーザーとの接点を持つことが、マーケティングではとても重要なのです。サイトに載っているコンテンツの充実度によってGoogleなどの検索エンジンはWebサイトの検索順位を決めますし、それぞれの購買プロセスに合わせた適切なコンテンツを用意することで、ユーザーからも検索エンジンからも評価され、結果として、お問い合わせの数を増加させ、比例して売り上げ向上に繋げるということができます。
コンテンツSEOについてはこちら:
もう1つが、潜在顧客と取引に発展する確率が上がるからです。単に記事コンテンツをサイトにアップしてSEO効果を向上させるだけではなく、見込み顧客に有意義な情報を提供し購買まで結びつけることもできます。特にBtoBの場合、獲得した見込み顧客を営業がフォローしても、直近で案件化しないことがほとんどなので、コンテンツマーケティングは中長期的な顧客育成に適した手法と言えます。
コンテンツマーケティングを取り組むべき理由はこちら:
3、コンテンツマーケティングで大切なこと
では、コンテンツマーケティングをおこなう上で大切なことは何なのでしょうか。3つご紹介します。
ターゲット設定
効果的なコンテンツを作るにはターゲットを設定することが重要です。伝えるべきこと(コンセプト)を明確にするのは当然ですが、その前に、誰に伝えるのか(ターゲット)を決めなければ、コンテンツの効果が期待できません。そのため、ターゲティングは非常に重要なプロセスとされています。ターゲット設定には主に2つの方法があります。
①ペルソナ設定
ペルソナは「企業が提供する製品・サービスにとって、もっとも重要で象徴的なユーザーモデル」の意味で使われています。例えば、ガリガリ君のペルソナは「晴れた日に外で元気よく遊び、冷たいものをワンハンドで食べたいと思っている子供」にです。このように、ターゲットの人物像を丁寧に描き出し、ニーズや価値観、ライフスタイルまで具体的に設定する方法があります。
ペルソナ設定についてはこちら:
②セグメンテーション
セグメンテーションとは、「マーケティング環境分析の結果を踏まえて、不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ固まり(セグメント)に分けること」*です。
例えばマーケティング市場なら、BtoBtoBやBtoBtoCなどのように市場を細かく区切ることを指します。これは、特定領域の集団にマーケティング資源を集中させ、製品価値の最大化をはかる方法です。
ターゲットを絞ることは、コンテンツを作るためだけでなく、製品コンセプトを正確に伝え、コストパフォーマンスを上げるためにも重要なプロセスです。自社の強みとは何か、誰にとっての強みか、その強みが活きるコミュニケーション手段とは何か、などを考えるのは営業活動をする上でとても大切なことです。ぜひ参考にしてみてください。
コンテンツの理解
コンテンツには多くの種類がありますが、お伝えしたいのは、ブログ記事や動画、画像などのメディアだけがコンテンツというわけではないということです。例えば、セミナーや展示会、メールや営業マニュアルもコンテンツです。言ってしまえば、顧客とのコミュニケーションに関わる全てのツールがコンテンツなのです。
ただし、無計画にコンテンツを増やしてもリターンは期待できません。顧客の特徴に応じて、コンテンツの種類と内容を変えることが重要です。そのために調査と分析を行うのですが、これがいわゆるマーケティングの意味合いを持つ行動となります。一般的なイメージとしてはアンケートやヒアリングが該当するかもしれませんが、メールの開封率やWebサイト閲覧状況なども分析対象となるケースが増えてきました。理由としては、何かに興味関心を抱いた時に、まずWebで検索するという行動が当たり前に変わってきたからです。
Webからの顧客の購買フェーズについてはこちら:
コンテンツ設計
コンテンツマーケティングは「誰に」「何を」伝えるかを決めることから始まります。どんなコンテンツを作るか、それによって何の成果を得るのかは、基本的に最後のステップです。実際のプロセスは以下のようになります。
- • ターゲット設定
- • 情報ニーズの調査分析
- • カスタマージャーニーマップの作成
- • コンテンツマップの作成
- • CTA設定(顧客にとっての価値)
- • KPI設定(会社にとっての価値)
本当に価値のあるコンテンツを作るには、企画力が最も必要です。ただ沢山のコンテンツを作成するのだけではなく、作成する前の段階から設計の射程は広く捉えるのが良いでしょう。
コンテンツマーケティングを成功させるポイントはこちら:
まとめ
Googleのアルゴリズムは人工知能の発達で更に複雑になり、ユーザー視点を追求するコンテンツマーケティングは必要不可欠です。広告の施策が尽きたとお考えの方は、是非参考にしてみて下さい。
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