【2024年最新】BtoBおすすめMAツール比較11選!導入時に知っておきたい選定ポイント

MAツール(マーケティングオートメーション)は見込み顧客情報の管理、確度が高い顧客の抽出といったマーケティング活動をサポートします。リードナーチャリングやリードクオリフィケーションなどを自動化することで、購入意欲が高い見込み顧客リストを営業へ渡すことができ、業務の効率化が図れるようになりました。
便利な機能を搭載しているMAツールですが、導入には費用がかかる上に「導入したけど使いこなせない」といった声も多いため、慎重に選ばなければなりません。
そこでこの記事ではBtoBビジネスをしている企業向けに、自社に合ったMAツールの比較ポイント、選び方、おすすめのMAツールを詳しく解説していきます。
マーケティングオートメーション(MA)とは?

MA(マーケティングオートメーション)は、「見込み顧客の獲得に対して、効果的なマーケティング施策を行い、営業部門にパスするまでを効率的にサポートするツール」のことを指します。
手作業で行えば膨大な工数がかかるマーケティング・営業活動の工程を、その名の通り自動化・省力化することで、商談獲得数の増加につなげることができるのです。
MAツールを導入するメリット
ここではMAツールを導入することで得られる効果・メリットについて解説します。
今まで受注できなかった案件・商談を獲得できる
MAツールを活用することで、見込み顧客の状況を数値化し、これまで興味・関心度合いが不明だった顧客を可視化することができるようになります。
これにより、見込み顧客の関心度合いに合わせたアプローチを行うことができ、効率的に商談を獲得できるようになるのです。
営業活動が効率的になる
まだ商談可能性がわからない顧客とのコミュニケーションはMAツールで行うことで、営業部門は商談の可能性が高まった見込み顧客のみに絞って対応することができます。
優先順位がわからないまま追客することがなくなるので、営業活動の効率的につながります。
獲得した見込み顧客が資産になる
獲得した見込み顧客の情報を全てMAツール内で管理することで、さまざまなアプローチが可能になります。
例えば、
- ・業界別、従業員別でリストを抽出し、各ターゲットに合わせた訴求で営業が追客をする
- ・過去に失注した顧客リストに対して再度、商品を想起してもらうためにステップメールを配信する
- ・顧客のアクションを1つずつ点数をつけ、一定基準に達したら商品紹介のメルマガを配信する
見込み顧客が自社の商品・サービスを購入するタイミングは都度変化しているので、適切なタイミングでフォローする仕組みができれば、見込み顧客の情報は大きな資産になるでしょう。
日本で使われているBtoB向け人気MAツール11選!予算・企業規模別で徹底比較
ここからはBtoB向けMAツールを、規模別で費用やサポート、機能などで比較していきます。
自社に合わせてスモールスタートが切れる!中小企業向けMAツール
まずは、中小企業でも導入しやすい価格帯のMAツールを紹介していきましょう。
List Finder

国産MAツールの「List Finder」は、株式会社Innovation X Solutionsが提供するサービスです。海外製MAツールは多機能かつ日本人には使いづらいという声もありますが、「List Finder」は日本のBtoB企業にとって必要な機能を搭載しながらシンプルで使いやすく、初めて導入するMAツールにぴったりです。
- 【List Finderの概要一覧】
- ・導入実績:1,800社以上
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額45,000円~
- ・初期費用:100,000円
- ・サポート:導入時からコンサルが無料サポート。運用代行サービスあり
- ・連携サービス:Sansan、Salesforce
- ・主な機能:アクセス解析、メール配信、フォーム作成、スコアリングなど
提供会社:株式会社Innovation X Solutions
URL:https://promote.list-finder.jp/
Kairos3

「Kairos3」は、カイロスマーケティング株式会社が提供するMAツールです。SFAまで搭載しておりマーケティング部門と営業部門のアプローチ履歴を一括でまとめられます。保有リード(メールアドレス数)・月間PV数・メール送信数で価格が決まるため、保有リードが少ない企業・業界でも導入しやすいツールです。
- 【Kairos3の概要一覧】
- ・導入実績:1,500社以上
- ・無料トライアル:なし
- ・費用:月額15,000円~
- ・初期費用:10,000円
- ・サポート:ヘルプページ、電話、専任スタッフによるサポート
- ・連携サービス:Zoom、Sansan、Salesforce
- ・主な機能:リード管理、メール配信、フォーム作成、スコアリングなど
提供会社:カイロスマーケティング株式会社
URL:https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation
BowNow

「BowNow」は、クラウドサーカス株式会社が提供するMAツールです。導入支援実績から導き出された「ABMテンプレート機能」が使えます。
- 【BowNowの概要一覧】
- ・導入実績:13,000社以上
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額12,000円~
- ・初期費用:未掲載
- ・サポート:勉強会、動画、1to1サポート(利用プランにより異なる)
- ・連携サービス:Salesforce、kintone(利用プランにより異なる)
- ・主な機能:ABMテンプレート機能、ホットリスト自動抽出、追客サポート機能など
提供会社:クラウドサーカス株式会社
URL:https://bow-now.jp/
GENIEE MA

「GENIEE MA」は株式会社ジーニーが提供するBtoB・BtoCの両方に対応可能な国産MAツールです。すでに認知済みの見込み顧客への販売促進機能、オン・オフラインで獲得したリード情報の管理、広告と連携した集客機能などを通じてマーケティング活動を支援します。
- 【GENIEE MAの概要一覧】
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額100,000円~
- ・初期費用:別途見積もり
- ・サポート:オンラインサポートは無料
- ・連携サービス:未掲載
- ・主な機能:カスタマー管理、フォーム作成、スコアリングなど
提供会社:株式会社ジーニー
URL:https://ma-jin.jp/
b-dash

株式会社データXが提供するMAツール「b-dash」は、大手企業〜急成長中のベンチャー企業に導入されています。データ連携〜抽出までの工程を一括でできる『Data Palette』が搭載されているため、専門知識が無くても簡単にデータマーケティングを実現できるツールです。
- 【b-dashの概要一覧】
- ・導入実績:600社以上
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:未掲載
- ・初期費用:未掲載
- ・サポート:カスタマー担当による初期構築あり
- ・連携サービス:LINE
- ・主な機能:データパレット(CDP)、メール配信、Web接客など
提供会社:株式会社データX
URL:https://bdash-marketing.com/
保有リードが多く、多機能を求める大企業向けMAツール
次は、多数のリードを保有している、あるいは大規模なマーケティング施策をするなど、大企業向けのMAツールを紹介していきます。
SATORI

「SATORI」はSATORI株式会社が提供するBtoB向けMAツールです。リードジェネレーション機能が特長で、実名リードだけでなく匿名リードのデータも管理・蓄積、アプローチまでできます。
- 【SATORIの概要一覧】
- ・導入実績:1,500社以上
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額148,000円
- ・初期費用:300,000円
- ・サポート:FAQ、活用支援サイト
- ・連携サービス:SalesCrowd、kintone、Sansan
- ・主な機能:アクセス企業リスト、セグメント、ポップアップ表示など
提供会社:SATORI株式会社
URL:https://satori.marketing/
Hubspot Marketing hub

「Marketing hub」は外資系企業HubSpot Japan株式会社が提供するMAツールです。営業支援ツールの「Sales hub」とカスタマーサービス支援ツールの「Service hub」などの同社ツールとシームレスに連携できます。「Marketing hub」は広告管理、SNS管理のほかに、他社より検索上位を目指すためのSEO施策を支援する機能も搭載されています。
- 【Marketing hubの概要一覧】
- ・導入実績:194,000社以上
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額2,400円~
- ・初期費用:未掲載
- ・サポート:Webチャット、メール、電話(利用プランにより異なる)
- ・連携サービス:Salesforce
- ・主な機能:フォーム作成、Webチャットなど
提供会社:HubSpot Japan株式会社
URL:https://www.hubspot.jp/products/marketing?hubs_content=www.hubspot.jp&hubs_content-cta=homepage-marketing
SHANON MARKETING PLATFORM

株式会社シャノンが運営する「SHANON MARKETING PLATFORM」はオンラインとオフラインのマルチチャネル・キャンペーンを一括で管理できるMAツールです。セミナーや展示会などのイベントでは、Webフォームの作成・メール集客・受付・来場者の情報管理などに担当者は追われがちですが、「SHANON MARKETING PLATFORM」ではこれらを全てツール上で行い、円滑なイベント運営をサポートします。
- 【SHANON MARKETING PLATFORMの概要一覧】
- ・無料トライアル:未掲載
- ・費用:月額120,000円~
- ・初期費用:要問合せ
- ・サポート:電話、メール、画面共有、オンラインチャット
- ・連携サービス:MotionBoard、Salesforce、kintoneなど
- ・主な機能:リード管理、セグメンテーション、動画管理など
提供会社:株式会社シャノン
URL:https://www.shanon.co.jp/products/
Marketing Cloud Account Engagement

「Marketing Cloud Account Engagement」は株式会社セールスフォース・ジャパン社が提供するMAツールです。世界中で使われているSalesForceとシームレスに連携ができるところが最大の特徴です。SFAやCRMまでをセールスフォース・ジャパン社製品で統一できます。マーケティング部門から営業部門へのスムーズな引継ぎに最適です。
- 【Marketing Cloud Account Engagementの概要一覧】
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:月額150,000円~
- ・初期費用:0円
- ・サポート:サポートサイト、チャット、有人サポート(利用プランにより異なる)
- ・連携サービス:Salesforce Data Cloud
- ・主な機能:見込み顧客の管理、スコアリング、メール配信など
提供会社:株式会社セールスフォース・ジャパン
URL:https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/
Adobe Marketo Engage

「Adobe Marketo Engage」はアドビ株式会社が提供しているMAツールで、BtoB・BtoCどちらも対応可能です。MAツールはメール配信結果やWeb解析などを自動で行いますが、結果を分析するのはマーケターの仕事でした。しかしAdobe Marketo EngageはAIによる学習・予測機能を搭載しているため、ホットリードやROIが高いマーケティングチャネルを抽出してくれます。
- 【Adobe Marketo Engageの概要一覧】
- ・導入実績:5,000社以上
- ・無料トライアル:なし
- ・費用:要問合せ
- ・初期費用:未掲載
- ・サポート:サポートサイト(プランによりコンサルティングあり)
- ・連携サービス:Salesforce、Microsoft Dynamics CRMなど
- ・主な機能:ターゲットアカウント管理、セグメンテーションなど
提供会社:アドビ株式会社
URL:https://business.adobe.com/jp/products/marketo/adobe-marketo.html
Oracle Eloqua Marketing Automation

「Oracle Eloqua Marketing Automation」は、米国オラクル・コーポレーションの日本法人として設立された日本オラクル株式会社が提供しています。マーケティング担当者が直感的に操作できるUIを搭載していて、使いやすいMAツールです。
- 【Eloquaの概要一覧】
- ・無料トライアル:あり
- ・費用:要問い合わせ
- ・初期費用:未掲載
- ・サポート:アプリケーション内ガイダンス、実装をサポートする専任のエンジニア
- ・連携サービス:未掲載
- ・主な機能:キャンペーン作成、リード管理、アセット管理など
提供会社:日本オラクル株式会社
URL:https://www.oracle.com/jp/cx/marketing/automation/
知っておくべきBtoBとBtoCの違い
ここまでBtoB向けのMAツールを紹介してきました。では、BtoCとはどのような違いがあるのでしょうか。まず、BtoB向けかBtoC向けかで搭載されている機能が大きく異なります。
BtoB向けか、BtoC向けか、それとも両方を網羅するMAツールを選ぶかを考えるために、BtoBビジネスとBtoCビジネスの違いを把握しておきましょう。
1:リード(見込み顧客・顧客)の数が違う
BtoBはBtoCと比較して、マーケティング活動(主にリードナーチャリング)の対象となるリードの件数が少ない場合が多いです。BtoBは一度導入・購買されると一企業からリピートされる傾向にありますが、対するBtoCはリピート客だけでなく一度しか購入しない顧客も多く存在します。
事業の規模やマーケティング投資の金額、リードの獲得施策によっても変わりますが、一般的には「BtoBのほうが、少ないリードに対してマーケティング活動を行う必要がある」というのがひとつの特徴です。
2:見込み顧客への最終的なアプローチが違う
BtoBの場合、有望な見込み顧客を発見した際には、営業による電話でのアプローチ・商談などが基本になります。一方、相対的に数が多いBtoCの場合、最終的に抽出した有望顧客に対して取る手段は、キャンペーンメールやパーソナライズ広告などでメッセージをしたり、店舗での接客が基本です。
最終的なアプローチについて、BtoBの場合は1対1、BtoCは1対多数で行われることが多くなります。
3:購買までの期間が違う
BtoBはマーケティング施策や営業活動を何度も繰り返し、複数回の接点を持ったうえでやっと購買に至るため、検討から購買までは数ヶ月〜数年程度かかります。
対するBtoCは、家や車などの高額商品を除き、メール配信やSNS、広告などのマーケティング施策から直接的に購買に至るため、購買に至るまで当日〜数週間程度が一般的です。
BtoBは1つの商談を成就させるために、複数回のマーケティングや営業の接点を長期間にわたって蓄積、管理していく必要があるのです。
4:購買に関わる人の数が違う
BtoBの場合は購買に関わる人が社内で複数存在します。例えばシステム導入を検討するときは、担当者(情報収集者)→営業部長(推進者)→執行役員(決裁者)といったように複数人を相手にマーケティングや商談を行うことがあります。BtoBは高額商品が多いので、簡単に決裁が下りないからです。
一方のBtoCは決裁者が1人、家族を含めても数人程度であることが多くなります。
BtoBは購買に関わる主体を1つの企業内の複数個人として、個人と企業と2つの側面で見ていくことが求められます。
■BtoBにおける購買プロセス
自社に合ったMAツールの比較ポイントとは?
前述したようにBtoBとBtoCでは多くの違いがあるため、MAツールに求めるべき機能も大きく変わります。MAツールを比較するときはまずBtoB向けかBtoC向けかを確認しましょう。
日本のBtoB企業におけるMAツール選定で重要なポイントは、以下の通りです。
- 1:比較的少ないリード件数を管理する前提の機能設計や価格設定になっている
- 2:有望な見込み顧客へ最終アプローチをするのは営業部門が前提となっていて、営業へリード情報をスムーズに渡せる
- 3:年単位でのマーケティング活動や接触履歴が管理できる
- 4:複数リードでも企業単位で管理できる
- 5:上記要件を満たしたうえで、初期投資を押さえてチャレンジできる価格設定である
もちろん、扱っているサービスや商材、戦略、体制などによって変わる部分もありますので、それらを踏まえたうえで追加で比較・検討してみてください。
さいごに:導入目的を明確にし、自社に最適なMAツールを選ぼう
各社さまざまなMAツールを提供しているため、比較するときは自社が求める機能を明確にしなければ選びきれません。MAツールを導入する前に、目的や達成したいKPIなどを話し合い、自社に合ったツールを選びましょう。
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