【BtoB企業向け】人気MAツール比較11選!選定ポイント

MAツール(マーケティングオートメーション)は見込み顧客情報の管理、確度が高い顧客の抽出、メール配信などの機能でマーケティング活動をサポートします。リードナーチャリングやリードクオリフィケーションなどを自動化することで、購入意欲が高い見込み顧客リストを営業へ渡せるようになりました。
便利な機能を搭載していますが、MAツールの導入には費用がかかる上に「導入したけど使いこなせない」といった声も多いため、慎重に選ばなければなりません。MAツールを選ぶ前に、比較ポイントを押さえておきましょう。
この記事ではBtoBビジネスをしている企業向けに、自社に合ったMAツールの選び方やおすすめのMAツールなどを解説していきます。
MAツールを比較する前に、BtoBとBtoCの違いを知っておこう
MAツールはBtoB向けかBtoC向けかで搭載されている機能が大きく違います。BtoB向けか、BtoC向けか、それとも両方を網羅するMAツールを選ぶかを考えるために、BtoBビジネスとBtoCビジネスの違いを把握しておきましょう。
1:リード(見込み顧客・顧客)の数が違う
BtoBはBtoCと比較して、マーケティング活動(主にリードナーチャリング)の対象となるリードの件数が少ない場合が多いです。BtoBは対企業で、BtoCは対個人だからです。BtoBは一度導入・購買されると一企業からリピートされる傾向にありますが、対するBtoCはリピート客だけでなく一度しか購入しない顧客も存在します。
事業の規模やマーケティング投資の金額、リードの獲得施策によっても変わるのですが、一般的には「BtoBのほうが少ないリードに対してマーケティング活動を行う必要がある」というのがひとつの特徴です。
2:見込み顧客への最終的なアプローチが違う
BtoBの場合は有望な見込み顧客を発見した場合は、営業による電話でのアプローチ・商談などが基本になります。一方、相対的に数が多いBtoCの場合、最終的に抽出した有望顧客に対して取る手段は、キャンペーンメールやパーソナライズ広告などでメッセージをしたり、店舗での接客が基本です。
最終的なアプローチについて、BtoBの場合は1対1、BtoCは1対多数で行われることが多くなります。
3:購買までの期間が違う
BtoBはマーケティング施策や営業活動を何度も繰り返し、複数回の接点を持った上でやっと購買に至るため、検討から購買までは数ヶ月~数年程度かかります。
対するBtoCは、家や車などの高額商品を除き、メール配信や広告などのマーケティング施策から直接的に購買に至るため、購買に至るまで当日~数週間程度が一般的です。
BtoBは1つの商談を成就させるために、複数回のマーケティングや営業の接点を長期間にわたって蓄積、管理していく必要があるのです。
4:購買に関わる人の数が違う
BtoBの場合は購買に関わる人が社内で複数存在します。例えばシステム導入を検討するときは、担当者(情報収集者)→営業部長(推進者)→執行役員(決裁者)といったように複数人を相手にマーケティングや商談を行うことがあります。BtoBは高額商品が多いので、簡単に決裁が下りないからです。
一方のBtoCは決裁者が1人、家族を含めても数人程度であることが多くなります。
BtoBは購買に関わる主体を1つの企業内の複数個人として、個人と企業と2つの側面で見ていくことが求められます。
■BtoBにおける購買プロセス
自社に合ったMAツールの比較ポイントとは
このようにBtoBとBtoCでは多数の違いがあるため、MAツールに求めるべき機能が大きく変わります。MAツールを比較するときはまずBtoB向けかBtoC向けかを確認しましょう。
日本のBtoB企業におけるMAツール選定で重要なポイントは、以下の通りです。
- 1:比較的少ないリード件数を管理する前提の機能設計や価格設定になっている
- 2:有望な見込み顧客へ最終アプローチをするのは営業部門が前提となっていて、営業へリード情報をスムーズに渡せる
- 3:年単位でのマーケティング活動や接触履歴が管理できる
- 4:複数リードでも企業単位で管理できる
- 5:上記要件を満たした上で、初期投資を押さえてチャレンジできる価格設定である
もちろん、扱っているサービスや商材、戦略、体制などによって変わる部分もありますので、それらを踏まえたうえで追加で比較してみてください。
日本で使われているBtoB向け人気MAツール11選を、予算・企業規模別で徹底比較!
ここからは、BtoB向けMAツールを規模別で、費用やサポート・機能などを比べていきます。
自社に合わせてスモールスタートが切れる!中小企業向けMAツール
まずは、中小企業でも導入しやすい価格帯のMAツールを紹介していきましょう。
List Finder
上場企業シェアNo.1の国産MAツールの「List Finder」は、株式会社Innovation & Co.が提供するサービスです。海外製MAツールは多機能かつ日本人には使いづらいという声もあるのですが、「List Finder」は日本のBtoB企業にとって必要な機能を搭載しながらシンプルで使いやすく、最初のMAツールにぴったりです。
- 【List Finderの概要一覧】
- 導入実績:1,600アカウント(国内、BtoBのみ)
- 費用:月額3万円台~
- サポート:導入初期は担当のコンサルタントによる無料サポートあり
- 無料トライアル:あり
- 主な機能:アクセス解析、メール配信、スコアリングなど
主要MAツールの比較表と「List Finder」の製品資料をセットにしたPDFを無料で配布しています。MAツールの比較資料としてぜひご活用ください。
Kairos3
「Kairos3」はカイロスマーケティング株式会社が提供する、SFAまで搭載したMAツールです。マーケティング部門と営業部門のアプローチ履歴を一括でまとめられます。保有リード(メールアドレス数)・月間PV数・メール送信数で価格が決まるため、保有リードが少ない企業・業界でも導入しやすいツールです。
- 【Kairos3の概要一覧】
- 導入実績:1,100アカウント
- 費用:月額6,000円~
- サポート:あり
- 無料トライアル:トライアルは無いが、オンラインデモあり
- 主な機能:リード管理、メール配信、フォーム作成、スコアリングなど
BowNow
「BowNow」はデジタルマーケティングツール「Cloud CIRCUS」を提供する、Mtame株式会社が提供するMAツールです。導入支援実績から導き出された「ABMテンプレート機能」が使えます。
- 【BowNowの概要一覧】
- 導入実績:5,000社以上
- 費用:無料~(リード数、PV数、機能など制限あり)
- サポート:導入支援あり(エントリープラン以上)
- 無料トライアル:無料プランあり
- 主な機能:ABMテンプレート機能、ホットリスト自動抽出、追客サポート機能
MAJIN
「MAJIN」は株式会社ジーニーが提供するBtoB・BtoCの両方に対応可能な国産MAツールです。すでに認知済みの見込み顧客への販売促進機能、オン・オフラインで獲得したリード情報の管理、広告と連携した集客機能などを通じてマーケティング活動を支援します。
- 【MAJINの概要一覧】
- 導入実績:不明
- 費用:月額10万円~
- サポート:オンラインサポートは無料
- 無料トライアル:あり
- 主な機能:リード管理、SNS・メール配信、各種レポートなど
b-dash
株式会社フロムスクラッチが提供するMAツール「b-dash」は、大手企業~急成長中のベンチャー企業に導入されています。データ連携〜抽出までの工程を一括でできる『Data Palette』が搭載されているため、専門知識が無くても簡単にデータマーケティングを実現できるツールです。
- 【b-dashの概要一覧】
- 導入実績:不明
- 費用:問い合わせ
- サポート:不明
- 無料トライアル:トライアルは無いが、無料デモあり
- 主な機能:Data Palette、メール配信、Web接客、LINE連携など
保有リードが多く、多機能を求める大企業向けMAツール
次は、多数の保有リードを保有している、あるいは大規模なマーケティング施策をするなど、大企業向けのMAツールを紹介していきます。
SATORI
「SATORI」はSATORI株式会社が提供するBtoB向けMAツールです。リードジェネレーション機能が特長で、実名リードだけでなく匿名リードのデータも管理・蓄積、アプローチまでできます。
- 【SATORIの概要一覧】
- 導入実績:1,000社以上
- 費用:月148,000円~
- サポート:あり
- 無料トライアル:あり
- 主な機能:リード管理機能、リードジェネレーション、リードナーチャリングなど
Hubspot Marketing hub
「Hubspot Marketing hub」は外資系企業HubSpot Japan株式会社が提供するMAツールです。営業支援ツールの「Sales hub」とカスタマーサービス支援ツールの「Service hub」などの同社ツールとシームレスに連携できます。「Marketing hub」は広告管理、SNS管理のほかに、他社より検索上位を目指すためのSEO施策を支援する機能も搭載されています。
- 【Hubspot Marketing hubの概要一覧】
- 導入実績:不明
- 費用:0円~
- サポート:電話・メール・サイトでのサポートのみ
- 無料トライアル:あり
- 主な機能:ブログ、SEO、ソーシャルメディア管理、広告管理
SHANON MARKETING PLATFORM
株式会社シャノンが運営する「SHANON MARKETING PLATFORM」はオンラインとオフラインのマルチチャネル・キャンペーンを一括で管理できるMAツールです。セミナーや展示会などのイベントでは、Webフォームの作成・メール集客・受付・来場者の情報管理などに担当者は追われがちです。「SHANON MARKETING PLATFORM」ではこれらを全てツール上で行い、円滑なイベント運営をサポートします。
- 【SHANON MARKETING PLATFORMの概要一覧】
- 導入実績:900アカウント以上
- 費用:問い合わせ
- サポート:電話・メール・Webサイトのみ
- 無料トライアル:無し
- 主な機能:リード管理、セミナー管理、キャンペーンマネジメントなど
Pardot
「Pardot」はセールスフォース・ドットコム社が提供するMAツールです。世界中で使われているSalesForceとシームレスに連携ができるところが最大の特徴です。SFAやCRMまでをセールスフォース・ドットコム社製品で統一できます。マーケティング部門から営業部門へのスムーズな引継ぎに最適です。
- 【Pardotの概要一覧】
- 導入実績:不明
- 費用:月額150,000円~
- サポート:サポートサイトのみ、オプション契約社は電話可
- 無料トライアル:無し
- 主な機能:見込み顧客の管理、スコアリング、メール配信など
Marketo Engage
「Marketo Engage」はアドビ株式会社が提供しているMAツールで、BtoB・BtoCどちらも対応可能です。MAツールはメール配信結果やWeb解析などを自動で行いますが、結果を分析するのはマーケターの仕事でした。MarketoはAIによる学習・予測機能を搭載しているため、ホットリードやROIが高いマーケティングチャネルを抽出してくれます。
- 【Marketo Engageの概要一覧】
- 導入実績:5,000社以上(全世界・BtoB・BtoC問わず)
- 費用:問い合わせ
- サポート:サポートサイトのみ、有償コンサルティングがメイン
- 無料トライアル:無し
- 主な機能:メール・モバイル・ソーシャルマーケティング、ABMなど
Eloqua
「Eloqua」は米国オラクル・コーポレーションの日本法人として設立された、日本オラクル株式会社が提供しています。マーケティング担当者が直感的に操作できるUIを搭載していて、使いやすいMAツールです。
- 【Eloquaの概要一覧】
- 導入実績:不明
- 費用:問い合わせ
- サポート:あり
- 無料トライアル:あり
- 主な機能:キャンペーン作成、リード管理、アセット管理など
導入目的を明確にし、自社に最適なMAツールを選ぼう
各社さまざまなMAツールを提供しているため、比較するときは自社が求める機能を明確にしなければ選びきれません。MAツールを導入する前に、目的や達成したいKPIなどを話し合い、自社に合ったツールを選びましょう。
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