「ソートリーダーシップ」とは?特定分野の先駆者になり、圧倒的な地位を手に入れろ!

ソートリーダーシップという言葉をご存知でしょうか?グローバリゼーションが進み、社会問題や環境問題が複雑化・深刻化する中、自社の強みを活かし、その業界の課題を解決していくといったようなソートリーダーシップを発揮することに注目が集まっています。今回は、ソートリーダーシップとは何か、どんなメリットがあるのか、なぜ注目されているのかまとめて解説していきたいと思います。
ソートリーダーシップとは?
- ソート(thought)
- 考え、志、主張、理念、想
- リーダー(leader)
- 先駆者 指導者 先導者
つまりソートリーダーとは考えを主導することを指します。ここでの考えとは、社会問題に対するアイデアや解決策のことです。
ソートリーダーシップとは、企業が特定の分野(業界・テーマ・社会問題)において、将来を先取りした革新的なアイデアや解決策をいち早く発見し、示すことでその分野における主導者となることです。
例えば、検索エンジンと言えば、誰もがGoogleを思い浮かべると思います。
Googleは、「ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる」という理念を掲げ、ソートリーダーシップを発揮した企業です。自己中心性ではなくあくまでもユーザーの利便性を考える姿勢を追求し、ユーザーに示し続けました。その結果、Googleはユーザーから「検索エンジンといえばGoogle」と言わしめるほどに主導者としての地位を確立することができたのです。
ソートリーダーシップによって得られるもの
ヘルステック分野のリーディングカンパニーであるロイヤル・フィリップスも、電動歯ブラシやひげそりにおいて常に最先端の商品をリリースし、ソートリーダーシップを発揮しています。その分野における主導者となった企業は以下を獲得しやすくなります。
- 1 ターゲット顧客との関係構築
- 2 業界におけるポジション
- 3 ブランドイメージ
ターゲット顧客に対しソートリーダーシップを発揮することで、ターゲット顧客は問題意識が芽生え、課題を認識するようになります。顧客が議論を行う際に質の高い考えを発信することが出来れば、顧客からの認知が得られ、信頼度は高まり、関係構築へとつながります。関係構築が進めば、業界内での第一人者というポジションが確立し、ブランドイメージが形成されるのです。
なぜソートリーダーシップが注目されるようになったのか?
ソートリーダーシップが注目されるようになった背景には、2つの外部要因があります。
- ▼ 企業の社会的責任(CSR)の重視
- 一つは企業の社会的責任(CSR)が叫ばれるようになったということです。
グローバリゼーションが進み、社会問題や環境問題が複雑化・深刻化すれば、人類全体の持続的成長が脅かされることになります。そのため企業は事業を通じて社会問題を解決するという必要性が生まれました。
- ▼ マーケティングを通じての社会課題解決に期待が高まる
- もう一つはマーケティング活動においても社会課題の解決にコミットすることが求められるようになったということです。「近代マーケティングの父」とよばれるコトラーによれば、製品中心のマーケティング1.0(機能価値)から消費者中心のマーケティング2.0(機能価値+情緒価値)を超え、価値主導のマーケティング3.0(機能価値+情緒価値+社会的価値)へ向かっていて、顧客満足だけではなく社会をどう良くしていくかに注目が集まっています。
以上のことから企業が事業を通じて社会問題を解決することに注目が集まるようになり、業界をリードし、社会問題解決の提示を行うソートリーダーシップに注目が集まりました。
ソートリーダーになるためには
ソートリーダーになるためには、以下の2つが重要です。
- ① セグメンテーション
- ソートリーダーのいない分野を見つけ、そこで地位を確立することがソートリーダーになる最も簡単な方法です。不特定多数の人々を同じニーズや性質を持つ固まり(セグメント)に分けましょう。市場の動向、自社の強み、競合情報を研究し、どこに注目するかを考えましょう。顧客や市場の理解がまだ浅く、重要性に気づいていないものという観点も重要となります。
- ② 質の高いコンテンツ・アイディアの発信
- 質が高いとは 顧客にとって価値が大きいということです。
顧客の課題を解決するコンテンツを発信することにより、顧客への信頼を獲得することができます。顧客にとって質の高いコンテンツを発信するためには、その戦う場所での知識量が不可欠になります。ニッチな分野の知識を高め、そのニッチな場所のターゲット層からの信頼を高める必要があります。質の高いコンテンツを提供するためには、考え抜く必要があるのです。
最後に
グローバリゼーションが進み、社会問題や環境問題が複雑化・深刻化する今、ソートリーダーシップを発揮することが出来れば、その社会問題を解決の先導をすることができるようになるかもしれません。自社の強みや、市場を分析し、自社の強みが最も発揮できるような場所を見つけ、ソートリーダーシップを発揮できるようになりましょう。