今からできる営業の切り返しトーク例4選。断られてからが勝負!

「忙しいから帰ってくれる?」「いまは検討してないよ」といった断り文句を営業先で言われた経験も多いのではないでしょうか。その言葉を間に受けて、素直に引き下がってしまう人もいると思います。
しかし、その断り文句を言葉通りの意味で受け取ってはいけません。言葉の先にある、クライアントの本音にアプローチすることが成功の鍵なのです。
ここでは、相手の本音を引き出せるテクニックとして「切り返しトーク」についてお伝えします。
前提:お客様との基本的な接し方
相手の断り文句に対し、切り返す方法を知っていれば、営業効率をたしかに高めることができます。ただし、切り返しトークはあくまで営業テクニックのひとつです。そのための大前提として、まずはクライアントとの基本的な接し方を身につけておく必要があります。
例えば、営業で重要なポイントは相手の本音にアプローチすることです。そのため、自分が話し上手であることも大切な要素ではありますが、それ以上にお客様が思っていることを話してもらわなければいけません。例えば、契約を取るために長々と商品の説明をする人がいますが、相手は当然退屈に感じてしまいます。挙げ句の果てには「早く終わって欲しい」と思われてしまうかもしれません。
自分の意見ばかりを話していても、お客様の気持ちを知ることはできません。では、どうすれば相手が思っていることを知ることができるのでしょうか。その答えは簡単で、相手に話して貰えばいいのです。
そのためのもっとも簡単なアプローチは「質問を投げかける」ことです。そうすれば、違和感なく相手の考えを聞くことができます。そして、そこから話を掘り下げることで、お客様のより深い悩みや不安にアプローチできるのです。
つまり、営業に大切なのは、言葉巧みな話術ではなく、聞き上手であることだといえます。そうすることで、一方的な営業活動にとどまらず、両者間におけるコミュニケーションが育まれるのです。契約を結ぼうと必死になることが悪いわけではありませんが、営業を通してお客様の不安を取り除き、契約後の姿をイメージできるようなコミュニケーションを行うことを忘れないことが重要でしょう。
様々な場面で使える、切り返しトーク
相手に話してもらうことが重要と言いましたが、初めから聞く耳を持たず断る相手もいるでしょう。ここでは、そんな場面で使える切り返しトークをシーンごとに紹介します。
視点を変える
もし、価格が高いと断られた時には、視点を変えて費用を伝えてみましょう。例えば、初期費用としてのコストは確かにかかりますが、想定される運用期間と導入しない状態でかかる人件費を考慮すると、数年後には割安になることを伝えてはどうでしょうか。この手法は、価格に限った話ではなく、さまざまなシーンで活用できます。
- ・費用が高いといわれた場合
- 「そうですよね。でも、初期費用はたしかにかかりますが、月額は〇〇円で、今の工数が1/3になります。このまま工数をかけ続けるよりもご導入いただくほうがはるかに人件費は削減されます」
解決策を提示する
「この価格だと予算を超えてしまう」と言われたとき、不要な機能を省くなどした別のプランを示すことで、予算内で契約できる選択肢がある旨を伝えましょう。そうすることで、相手の悩みを解消でき、契約につながる可能性が上がります。
- (例)
- 「お客様には〇〇と△△の機能は不要そうですね。それでしたら、xx円安いこちらのプランのほうが良いかもしれませんね」
契約するメリットを強調する
契約する以上、相手には少なからずリスクが生じます。しかし、そのリスクをとってでも得られる大きなメリットがあることを伝えましょう。特に、運用コストの削減など経済的なメリットは目に見える部分なので、メリットを強調する際におすすめです。
- (例)
- 「ご導入いただくことで、毎月の固定費用が△△円下がり、さらに工数も1/3になります」
- (例)
- 「導入されなかった場合、毎月xx円の固定費用がかかり続けます」
契約しないデメリットを伝える
失敗を恐れる人が多いように、デメリットを避けたいと考える人も多くいます。そのため「契約しないことで、人件費などのコストがかえって高くつく」といったデメリットを伝えることで、契約につながる可能性があります。
切り返しトークの目的を忘れないように
切り返しトークはお客様の悩みや不安、ニーズを引き出すために必要なテクニックであって、議論で相手を打ち負かすための手段ではありません。相手を論破して受注を獲得しようと考える人がいるかもしれませんが、その考え方は良くありません。
例えば、「価格が高くて今の予算だと厳しい」という断り文句には「もう少し安ければどうにかなる」といった本音が隠れている可能性があります。そこでご紹介した切り返しトークを使うことで、クライアントの言葉の裏にある本当の気持ちを引き出し、本音にアプローチできるのです。そうすることで、両者にとってWin-Winな契約につながります。
ただ、繰り返しにはなりますが、切り返しトークはあくまでテクニックのひとつです。相手とコミュニケーションを取るという基本的なことを忘れずに、営業を行いましょう。
さいごに
切り返しトークを身につけておけば、クライアントの断り文句に対しても焦ることなく対応できます。この切り返しトークは、クライアントが抱えている悩みやニーズを引き出すための大切なテクニックです。決して相手を議論で打ち負かして、受注を取ることが目的になってはいけません。
相手の本音を聞き出すコミュニケーションを通じて相手の不安を解消し、Win-Winな契約を結べるようにしましょう。
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