今すぐ実践できる!「聴衆を魅了する」プレゼンテクニック

社会人ともなれば、社内の勉強会や取引先でのコンペなどで、プレゼンテーションを披露しなければならない機会も出てくることでしょう。こういった場は、自分の存在感をアピールできるチャンスの場でもありますし、場合によっては大きな受注をもらえる重要な局面にもなるものです。
とはいえ、いきなりプレゼンをしろと言われてもうまくいくはずがありません。どのような資料を作れば良いのかわからなかったり、はたまたプレゼン本番では緊張からうまく話すことができなかったり。
自分の存在感をアピールできるチャンスは、ともすれば悪目立ちになってしまうこともありますので、プレゼンは十分に準備をしてから臨みたいですね。
そこで今回は、即実践できる聞き手を魅了するプレゼンテクニックを「プレゼン資料の作り方」と「プレゼンでの話し方」に分けてご紹介します。少なくともこれを押さえることができていれば、プレゼンが失敗してしまうということはないでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
良いプレゼン資料の作り方
プレゼン資料を作るときに、最低限気を付けたいのは下記の3つです。
1.文字はできるだけ少なく
プレゼン初心者がやりがちなミスの一つが、情報量を多くしてしまうということです。少しでもたくさんの詳細情報を届け、理解を深めてもらいたいという気持ちはわかるのですが、これは大きな間違いです。
例えば、いきなり分厚い小説を渡されて、ざっと目を通して感想を聞かせてほしい、などと言われても困りますよね。それと同じで、プレゼン資料は相手が読み込んでくれることを前提に作成してはいけません。パラパラと目を通して、なんとなく概要が理解できれば資料としての価値は十分です。
そのため、1つのスライドに入れる文字数は極力少なくし、見やすさにこだわるようにしましょう。「1スライド100文字以内」という目標で作ってみてください。
2.色やアニメーションは極めてシンプルに
これも初心者がよくやりがちなことですが、色やアニメーションをたくさん盛り込んで、派手な資料を作ってしまうことがあります。
見栄えは良いかもしれませんが、読むとなると話は別です。色が多いとそれだけ目が泳いでしまいますし、アニメーションを入れすぎると、話の流れが途切れてしまう可能性があります。また、印刷をして紙で配った場合、その効果はほとんど期待できません。すると、せっかく苦労して時間を掛けて作った効果が、すべて無駄になってしまう可能性もあるのです。
「表現はシンプルに」が最終的には一番見やすい資料になると考えましょう。
3.起承転結のある構成を
スライド全体の構成を意識して作成を進めていくことも非常に大切です。これも言いたい、あれも言いたいとなると、軸がブレてしまい、結局何が言いたかったのかわからない、という事態にもなりかねません。
起承転結を考え、まずは問題提起と結論の情報を与えて、聞き手をグッと引き込みましょう。その後に、理由を持ってきます。さらに具体例を加え、より説得力のあるものにしてから、最後に最も伝えたい結論を示し、印象づけましょう。
プレゼン資料を作るうえで大切なもう一つのポイント、「デザイン」について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
プレゼンでの良い話し方
良い資料ができたら、次は壇上での話し方も磨いておきましょう。
1.資料ではなく、聞き手を見る
聞き手として最も楽しくないプレゼンは、話し手がひたすら資料を見ながら話しているものです。これだと資料を配って読んでもらえば良いだけで、わざわざプレゼンする意味がありません。
資料を読むのは最低限にして、聞き手を見ながら身振り手振りをつけて話すようにしてください。その際、資料に書いてある情報はもちろんですが、補足情報やちょっとした問いかけなど、資料にはないアクションを入れていくことができれば、より聞き手を引き込むことができるでしょう。
2.声のトーンを変える
念仏のようにひたすら同じトーンで話を進めることはやめましょう。そのような話し方をされてしまうと、たとえ内容が素晴らしかったとしても、聞き手は眠くなってしまいます。
大切なところはワントーン上げて印象的に、説得材料となる理由部分を話すときはトーンを下げて真剣さを出すなど、声による演出を適宜盛り込めば、聞き手の理解を大きく高めることができるでしょう。
3.重要なことは繰り返す
そして、そのプレゼンの中で一番伝えたいことは、何度も繰り返し話すようにしましょう。何度も同じフレーズを聞くことで、聞き手の深層心理にその言葉が深く刻まれることになります。結局は何を伝えたかったのか。そこをはっきりさせておくことが大切です。
さいごに
プレゼン資料の作り方の面でも、プレゼンの話し方の面でも、大切なのは自己満足で終わってしまわないことです。時間をかけて資料を作った、一言一句間違えず資料を読めた......、そんなことは聞き手には全く関係ありません。プレゼンの評価とは無関係です。
まずは、「聞き手に内容を伝える」ということを意識しましょう。そして、最も伝わりやすい方法は何かと考えていけば、きっと良いプレゼンができるでしょう。