【2025年最新版】無料で使えるMAツールと無料トライアルがある有料MAツールを徹底比較!

マーケティングオートメーション(MA)を導入するときの検討材料の一つが、機能やサポートはもちろんですが、導入・運用にかかるコストがどれほどかかるのか、という点です。
MAツールにはさまざまな種類があり、価格帯も幅広く設定されています。ほとんどのMAツールは無料期間が付いていますが、中にはランニングコストが年間100万円を超える高額なものもあります。またMAツールを初めて導入する会社によっては、効果を実感できないのにコストをかけられないというところもあるでしょう。そこでこの記事では、無料で使えるMAツールをご紹介します。
- ▼この記事でわかること
- ・無料のMAツールが求められている背景
- ・無料MAツールの活用メリット
- ・無料プランや無料トライアルのあるツール
- ・ツール選定時にチェックすべきポイント
無料のMAツールが求められる背景
MAツール(マーケティングオートメーション)は、営業効率の向上や顧客育成に大きく寄与する一方で、その導入にはまとまったコストがかかるという課題があります。特に中小企業など、マーケティング予算に限りがある企業にとっては、月額数万円〜数十万円にも及ぶ導入費用や運用コストが大きなハードルとなります。
こうした背景から、「まずは無料で試したい」「本格導入の前に自社との適合性を確認したい」というニーズが高まり、無料で使えるMAツールや無料トライアルがある有料ツールへの注目が集まっています。
導入費用のリスクを抑えながらMAツールの効果を検証できる手段として、無料ツールの存在は、導入への第一歩として非常に重要な選択肢となっているのです。
MAツールでできること
MAツールは、リードの獲得から育成、選別、営業への引き渡しまで、マーケティング活動の一連のプロセスを自動化・効率化するための仕組みです。ここでは、MAツールが具体的にどのような業務をサポートできるのか、その代表的な機能をご紹介します。
見込み顧客(リード)管理機能
見込み顧客の企業名、役職、所属部署といった個人情報に加え、自社サイトへの流入経路や訪問履歴、資料請求履歴、購入履歴、イベント参加などの行動履歴をまとめて管理できます。
これにより、各リードの属性と接触状況を一元的に把握し、適切なアプローチが可能になります。
スコアリング機能
見込み顧客の行動や属性に応じて数値でスコアを付与し、受注確度の高いリードを見極めるための仕組みです。たとえば、「メール開封で1点」「資料ダウンロードで3点」などと設定し、スコアの合計が一定基準を超えた場合には営業アクションを促すといった活用ができます。
シナリオ作成機能
見込み顧客の行動に応じて、次に取るべきアクションやタイミングをあらかじめ設定しておける機能です。たとえば、資料をダウンロードしたら自動でフォローメールを送り、さらにその後の行動によってセミナー案内を配信するなど、一連の流れを自動化できます。
メール配信機能
見込み顧客の属性や行動状況に応じて、最適な内容のメールを自動で作成・配信できる機能です。パーソナライズされたメールによって、エンゲージメントを高め、購買意欲の喚起につなげられます。
LP・フォーム作成機能
LP(ランディングページ)やWebフォームを簡単に作成し、問い合わせや資料請求などのユーザー行動の起点を設置できます。作成したフォーム経由で得られた情報は、MAツール内に自動で登録され、リード管理に活用されます。
レポーティング・分析機能
Webサイト訪問時の行動データやメールの開封・クリック率、フォーム入力状況などのデータを蓄積・可視化し、マーケティング施策やWebサイトの効果を分析できます。これにより、改善点を把握してPDCAサイクルを回すことが可能になります。
MAツールについては、以下の記事で詳しく解説しています。
【2024年1月更新】マーケティングオートメーション(MA)とは? 効果、特長...基礎知識を解説!
無料でMAツールを活用するメリット
ここでは、無料でMAツールを活用することによって得られる3つのメリットをご紹介します。
1.導入前に戦略を立てられる
無料プランやトライアルを活用することで、実際の操作感や得られるデータを確認しながら、自社のマーケティング戦略を具体的に描くことができます。ツール導入後に「思っていた機能と違った」といったギャップを防ぎ、運用開始後の成果最大化につなげやすくなります。
2.事前に運用体制を整えられる
無料期間を通じて、誰がどの業務を担当するのか、どのようなフローで運用するのかといった体制面を整備できます。実際のツール操作を試しながら社内の担当者に知識を共有したり、ナーチャリングやスコアリングのルールを設計したりする準備期間として有効です。
3.機能やUIを比較できる
複数のMAツールを無料で試すことで、搭載されている機能やUI(管理画面)の使いやすさ、サポート体制などを客観的に比較できます。とくに初めてMAツールを導入する場合、UIが直感的かどうかは日々の運用効率に大きく影響するため、事前の確認は非常に重要です。
導入前のお試しに最適!無料で使えるMAツール3選
無料プランとは、永続的に使える無償の利用枠を指します。機能には制限があるものの、一定の範囲でずっと無料で使い続けられるのが特徴です。ここでは、無料で使えるMAツールを3つ紹介します。
- ・List Finder
- ・HubSpot Marketing Hub
- ・Bownow
順番に見ていきましょう。
List Finder
List Finderは、日本企業向けに開発されたMAツールで、特に中小企業に支持されています。操作が直感的でわかりやすく、初めてMAツールを導入する企業にも扱いやすい点が特徴です。無料プランでも、企業アクセスの可視化や基本的なリード管理、フォーム作成などの機能が利用でき、自社のWebサイト経由でどのような企業が関心を持っているかを確認できます。
ただし、無料プランではステップメールやスコアリングなどの高度な機能は制限されており、より本格的なリード育成施策を行うには有料プランへの移行が必要です。まずはお試しで利用し、自社に合うかどうかを見極めるには適した選択肢といえるでしょう。
参考URL:https://promote.list-finder.jp/
HubSpot Marketing Hub
HubSpot Marketing Hubは、世界中で利用されているクラウド型のMAツールです。無料プランでは、メール配信、フォーム作成、簡易CRM、チャットボットなど、幅広い機能が利用可能で、BtoBでもBtoCでも活用しやすい柔軟性があります。
ただし、管理画面やサポートは基本的に英語が中心で、日本語の支援体制には限りがあります。また、無料プランではブランドロゴが表示されるなど、細かな制限もあるため、運用の幅を広げたい場合は有料版へのアップグレードを検討しましょう。
参考URL:https://www.hubspot.jp/
Bownow
Bownowは、日本製のMAツールです。このMAツールの強みは、リストへのアプローチが自動で行えることです。たとえば、サイトにアクセスした企業を認識して、企業名や電話番号などを自動で表示することでリスト作成が非常に簡単になります。
無料プランで使える機能には、このようなリードの管理や、スコアリング、アクセス解析があります。
しかし、無料プランではメール配信機能が使えないほか、企業のログは1カ月間しか保存できないなど、見込み顧客とのコミュニケーションを取るには機能が不十分です。そのため、無料プランで運用し続けるのは難しいでしょう。
参考URL:https://bow-now.jp/
無料トライアルを実施している有料のMAツール
無料トライアルは、一定期間だけ有料プラン相当の機能を無料で体験できる仕組みです。本格運用に近い形で検証できる反面、期間終了後は有料プランへ移行する必要があります。ここでは、無料トライアルを実施できるMAツールを3つご紹介します。気になるものがあれば、トライアルを申し込んでみてはいかがでしょうか。
無料トライアルがあるMAツール1.List Finder
ListFinderは無料プランの他に、無料トライアルも兼ね揃えています。より実務に即して機能を体験したいときに利用できるため、期間は限られているものの無料プランよりも多くの機能が使用できます。
BtoB企業に特化して提供しており、シンプルで使い勝手のよいUIと、月額4万円台~利用可能というコストパフォーマンスが大きな特長のMAツールです。1,500社以上の導入実績があり、上場企業の中では国産MAツールのシェアNo.1を獲得しています。
初めてMAツールを導入する企業でも安心できるように、6カ月間の活用コンサルティングが無料でついてくるのも魅力の一つです。
参考URL:https://promote.list-finder.jp/
無料トライアルがあるMAツール2.SATORI
無料トライアルを利用することで、SATORIの機能や操作性を実際の業務に近い形で体験できます。導入前に自社のニーズに合致するかを確認する良い機会となるでしょう。
無料トライアル期間中は、SATORIの主要な機能を試すことができます。ただし、いくつかの制限があります。たとえば、メール配信数には月間1,000件の上限が設定されており、匿名カスタマーの上限数にも制限が設けられています。
参考URL:https://satori.marketing/
無料トライアルがあるMAツール3.GENIEE MA
GENIEE MAは、15日間の無料トライアルを提供しています。このトライアル期間中に、主要な機能を実際の業務に近い形で体験することが可能です。
メール、LINE、アプリなど複数のチャネルで見込み顧客に配信できるのも魅力です。集客・販売促進・顧客分析・顧客管理などの機能をワンストップで提供してくれるサービスです。
無料トライアルを利用することで、GENIEE MAの操作性や機能が自社のニーズに合致するかを確認できます。トライアル期間終了後は、有料プラン(月額10万円〜)への移行が必要となります。
参考URL:https://ma-jin.jp/
無料のMAツールを選ぶ際の3つのチェックポイント
以下の3つの視点を押さえることで、無料であっても自社にとって無駄のない、実用的なMAツール選定が可能になります。詳しく見ていきましょう。
1.日本語サポートの有無を確認する
無料のMAツールには海外製のものも多く存在します。UIやヘルプが英語のみの場合、日本語での操作マニュアルがない、問い合わせに対応してもらえないといったリスクがあります。
特に初めてMAを使う企業にとっては、日本語でのサポート体制が整っているかどうかは、安心して運用をスタートするための重要なポイントです。
2.利用したい機能の有無を確認する
無料プランでは、メール配信やスコアリング、シナリオ設計といった高度な機能が使えないケースもあります。自社が実現したいマーケティング施策に必要な機能が含まれているかを、あらかじめ確認しておくことが大切です。
たとえば「フォーム作成だけで十分」なのか、「ナーチャリングまで行いたい」のかによって、選ぶべきツールは大きく変わります。
3.BtoB向けかBtoC向けかを確認する
MAツールには、BtoBに強いものと、BtoCに最適化されたものがあります。BtoBではリード管理やスコアリング、営業連携が重視され、BtoCでは一斉配信や顧客属性によるセグメント管理が重視される傾向があります。
自社のビジネスモデルに適した設計のツールかどうかも、導入前に見極めるべきポイントです。
無料のMAツールを活用する際の注意点
無料のMAツールの導入を検討する際は、以下の注意点を理解しておくことも重要です。
機能が不十分な場合もある
無料のMAツールは、あくまで「お試し用」や「基本機能のみ提供」という位置づけであることが多く、メール配信数の上限、スコアリングやシナリオ作成の制限、外部連携機能の非対応など、実務で必要とされる機能が使えないケースがあります。
特にリードナーチャリングやセールス連携を本格的に行いたい場合、無料プランのままでは対応しきれないことがあるため、活用範囲を事前に見極めておくことが重要です。
無料提供が予告なく終了するリスクがある
無料プランは企業の戦略変更やコスト見直しによって、突然提供が終了することや、縮小される可能性もあります。実際に、過去には無料で使えていたMAツールがサービス提供を終了したり、有料化された事例も存在します。
無料プランを業務の中核に据えていた場合、突然のサービス停止は業務への大きな影響につながりかねません。リスクを分散するためにも、バックアッププランや移行先の検討も視野に入れておくことが望ましいでしょう。
無料MAツールはマーケティング活動するには機能として不十分な場合も
この記事では、無料で利用できるMAツールの特徴や注意点をご紹介しました。MAツールには無料で使えるものも存在しますが、MAツールとして必要な機能が制限されていたり、無料提供が終了しています。そのため、無料でMAツールを使うのは難しいと考えられます。
もし、「まず無料でMAツールを使ってみたい」という担当者の方は、無料トライアルが付属しているMAツールを使ってみて、その良さを実感できてから有料版を使ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。MAツールを初めて導入する場合には、スモールスタートで始めたいと考えたり、効果が出るかわからない状態では費用をかけられないという理由から、無料で導入したいと考える方が多くいらっしゃると思います。
しかし、無料のツールは提供が終了していたり、機能が著しく制限されていたりするなど、満足に成果につなげにくいものが多いのも事実。そこで、無料トライアルがあるツールで使い勝手を試してみてはいかがでしょうか。そして活用イメージをつかめたら、有償契約を本格的に検討することをおすすめします。