SNSを味方につけろ!インフルエンサーマーケティングのススメ

SNSなどで絶大な人気を誇るインフルエンサー。そのインフルエンサーを企業がマーケティングに活用するケースが増加しています。SNSの利用には炎上などリスクがあるにもかかわらず、なぜインフルエンサーマーケティングに注目が集まっているのでしょうか。インフルエンサーマーケティングのメリットやポイント、注意点についてお伝えします。
そもそも「インフルエンサー」とは?
インフルエンサーとは、「周囲の人間に大きな影響力を持っている人」のことを指します。
以前は、インフルエンサーといえばもっぱら芸能人やタレントのことを指していましたが、現在では一般人でも大きな影響力を持ち、インフルエンサーとされることがよくあります。インターネットの発達に伴い、ブログ、Youtubeなどの動画、そしてSNSが広く普及したことにより、だれでも気軽に情報を発信できるようになったからです。所属や知名度は関係なく、誰もが影響力を手に入れ、インフルエンサーとして活躍できるようになったのです。
インフルエンサーマーケティングが必要になった背景
インフルエンサーマーケティングが盛り上がってきた背景には、広告手法が成熟してきた影響ことが影響していると考えられます。
コトラーによれば、1980年頃までは良い製品を作れば売れる製品中心の「マーケティング1.0」、1980年代以降は個々の消費者のニーズを満たす製品が売れる「マーケティング2.0」、そして消費者の精神的な充足感を満たす製品が売れた「マーケティング3.0」を経て、現在は、自己実現欲求を満たす製品が売れる「マーケティング4.0」のフェーズにあると言われています。
このマーケティング4.0においては、消費者は自分の必要なタイミングでその情報や製品を得ようとするため、従来の広告手法では消費者の購買タイミングに合わなくなってきているのです。
また、購入のタイミングだけでなく、情報も企業ではなく、自分と同じ消費者の目線から発信される身近で親近感を覚える情報が求められています。
こういった時代の背景と、SNSによる口コミ・情報発信ががマッチしたことがインフルエンサーマーケティングが必要になった背景です。
インフルエンサーの種類
現在のインフルエンサーはSNSを中心に活躍していますが、その種類はフォロワー(ファン)の数によって大きく2つに分けられます。10万人以上のフォロワーを持つ、芸能人のような「メガインフルエンサー」と、2,000〜10万人のフォロワーを持つ「マイクロインフルエンサー」です。
メガインフルエンサーは、膨大なフォロワーに影響を与えられる可能性はありますが、彼らの好みや関心は多岐にわたります。一方で、マイクロインフルエンサーの場合、そのフォロワーは特定のジャンルに興味をもつコアなファンである傾向が高く、エンゲージ率も高くなりやすい傾向にあるようです。
インフルエンサーマーケティングの仕組みとメリット
インフルエンサーの影響力を活用して、企業が消費者の購買意欲を高めるためのマーケティング手法が、「インフルエンサーマーケティング」です。先ほども述べたように、これまでのマーケティングでは、企業から消費者に対して一方的に商品やサービスの広告・宣伝をしていましたが、インフルエンサーマーケティングでは、消費者との間にインフルエンサーが仲介して、企業の代わりに最新の情報などを自身のフォロワーに向けて発信していきます。インフルエンサーからの発信は、一種の口コミに近いものになるため、企業からの宣伝よりも受け入れられやすく、効果的に拡散することができると言われています。
インフルエンサーマーケティングが従来の方法よりも効果的であると言われている理由は、インフルエンサーの性質にも関係しています。
現在インフルエンサーはSNSの上で多くのフォロワーを持つユーザーであることが一般的ですが、とくにマイクロインフルエンサーは特定のユーザー層に大きな影響力を持っていることがよくあります。そのようなインフルエンサーとつながることができれば、例えば、10代の学生や20代の女性など、これまでよりもピンポイントに狙ったマーケティングが可能になるのです。
インフルエンサーマーケティングが有効な商材・メディアは?
インフルエンサーマーケティングは、商材によって有効なメディアが異なります。
例えば、グルメ・ファッション・美容などはインスタグラムとの相性が良いと言われています。利用しているユーザー層は10〜30代の女性が多く、また写真を中心としたコミュニケーションが主流であるために、ファッションや美容など視覚に訴える商材の訴求に向いているのです。
また、アプリやホビーなどの動くものや、お菓子・飲み物など率直な感想を得やすいものは、YouTubeとの相性が良いといわれています。動画という特性上、商材の実際の挙動や、試した感想を生の声に近い形で共有することができるのです。また、ユーザーもインフルエンサーも幅広い層が利用しているため、しっかりとターゲティングを行えば大きな成果を得やすい点もポイントでしょう。
このように、訴求したい商材のターゲット層や特性、訴求すべきポイント等から、最適なメディアを選ぶことがインフルエンサーマーケティングにおいては重要です。
インフルエンサーマーケティング、注意も必要
インフルエンサーマーケティングは、大きな効果が期待できる一方、注意が必要な場合もあります。それは、ステルスマーケティングとの混同です。
ステルスマーケティングとは、インフルエンサーが企業から報酬をもらって宣伝行為をしているにも関わらず、宣伝行為ではないように意図的に見せる行為を指し、ユーザーからは忌避される傾向にあります。フォロワーはそのインフルエンサーの口コミを信用して商品の購入をしているのに、実はその口コミが恣意的に作られたものだとわかれば、フォロワーは落胆してしまいますよね。だまされたと感じ、インフルエンサーへの信用を失くしてしまうことも考えられます。
ステルスマーケティングと取られないように、投稿にしっかりとPRの記載をしてもらうなど、十分な注意が必要ですね。
まとめ
インフルエンサーマーケティングは、SNSのユーザーが増え続けていることからも、今後ますます拡大していくことが予想されます。また、一部大企業はすでに取り入れており、有効活用できている事例も出てきています。
今後の導入を視野に入れ、情報収集を進めてみてはいかがでしょうか。
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