ディスプレイ広告とは?運用するメリットやリスティング広告との違いを徹底解説!

これから広告運用を始める担当者は「ディスプレイ広告を運用してみたいけど、配信するメリットやリスティング広告との違いを知っておきたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために今回は、リスティング広告との違いやディスプレイ広告を運用するうえでおさえておきたいポイントをご紹介します。
ディスプレイ広告とは
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリ上の広告枠に表示される画像、動画広告やテキスト広告のことです。 バナーで表示されることが多く、「バナー広告」と呼ばれることもあります。
- ディスプレイ広告の種類
- ・バナー広告
- ・レスポンシブ広告
- ・動的ディスプレイ広告
- ・テキスト広告
- ・動画広告
リスティング広告とは
検索エンジン(GoogleやYahoo!など)でユーザがあるキーワードで検索した時に、その検索キーワードに連動して表示されるテキスト広告のことです。このことから、検索連動型広告とも呼ばれます。
ディスプレイ広告リとスティング広告の違い
次に、ディスプレイ広告を始めるうえで、知っておくべきリスティング広告との違いを3つご紹介します。
ディスプレイ広告 | リスティング広告 | |
---|---|---|
表示場所 | 閲覧サイトの広告枠 | 検索画面 |
ターゲット層 | 幅広い層のユーザに訴求 | ニーズが明確なユーザに絞って訴求 |
広告形式 | 画像や動画広告 | テキストのみ |
①表示される場所の違い
リスティング広告は検索画面の上部に表示される広告ですが、ディスプレイ広告は閲覧サイトの広告枠に表示される広告ですので、表示される場所が違います。
②アプローチできるターゲット層の違い
リスティング広告は、検索キーワードに連動した型の広告ですので、ニーズが明確なユーザに絞って訴求することができます。一方、ディスプレイ広告は、ポータルサイトのトップページなどにも掲載されるため、リスティング広告よりも幅広い層のユーザに訴求できます。
③広告形式の違い
リスティング広告の形式はテキストのみですが、ディスプレイ広告の場合は画像や動画広告を選ぶことができます。
特に「アプローチできるターゲット層の違い」に関しては、今後ディスプレイ広告を運用していく中で意識するべき大事なポイントです。なぜならば、それぞれの違いを理解していないと、適切なユーザに適切なアプローチをかける(広告施策を打つ)ことができず、限られた予算の中で成果を最大化することが難しくなるからです。
下の図は、ディスプレイ広告とリスティング広告がユーザの消費行動プロセスにおいて、どの段階のユーザに訴求効果があるのかを示しています。

この図からわかるようにディスプレイ広告とリスティング広告は、訴求するターゲット層が違います。ディスプレイ広告は認知・興味・関心フェーズの顧客にアプローチし、リスティング広告は検索・情報収集から具体的な検討フェーズの顧客に対してアプローチします。両者の違いを正しく理解することは、それぞれで収益をしっかり生み出すことにつながるでしょう。
ディスプレイ広告のサービスを知ろう
ディスプレイ広告の配信媒体は、GoogleとYahoo!それぞれが大きなネットワークを構築し、提供しています。
- GDN(Googleディスプレイネットワーク)
- Google関連のサイトに広告を配信できるディスプレイ広告のネットワークです。YouTubeやアメブロなど一般のポータルサイトや、ブログページの広告枠に広告配信されるという特徴があります。
- YDN(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク)
- Yahoo!関連のサイトのディスプレイ広告のネットワークです。Yahooニュース、YahooメールなどYahooサービスのサイトに広告配信されることが多いという特徴があります。
これらのディスプレイ広告は、訴求したいターゲットに応じて、配信先にセグメントをかけることができます。ここでは、GDNやYDNで行うことができる5つのセグメント方法をご紹介します。
- キーワード
- 登録キーワードに関連したwebサイトに広告を配信するセグメント方法です。
例えば、「不動産」というキーワードで広告を登録すると、「不動産」に関連していると判断されたWebサイトに自動的に広告が配信されます。
広告出稿側が自由にキーワードを設定できるため、この後に解説するトピックターゲティングにはないキーワードでの配信や、より自社商品/サービスと親和性の高いキーワードでの配信が可能です。
- トピック
- Googleが指定しているトピックを選択してセグメントをかけることで、特定のテーマに関するページのみに絞って配信できます。
例えば「自動車」を指定すると、自動車に関するコンテンツを含んだwebサイトに広告が配信されます。
このように自社のサービスに近いテーマのwebサイトに広告配信することで費用対効果を高められます。 他のターゲティング手法より表示回数(インプレッション)が多く出やすいため、設定の際にはより自社に合うトピックを選択するようにしましょう。
- プレースメント
- プレースメント配信では、WebサイトやWebサイト内の掲載位置を指定して広告を配信することができます。プレースメントには、2種類あり、自動プレースメントと手動プレースメントがあります。
自動プレースメントでは、設定したキーワードに対し、過去のデータから関連性の高いwebサイトに配信されます。 手動プレースメントでは、ディスプレイネットワーク広告の提携先の中から、広告を配信したいwebサイトを絞ることができます。 プレースメントでセグメントをかけることで、配信したいwebサイトの広告枠を指定して、広告を配信することができます。
- インタレスト
- インタレスト配信は、ユーザの行動履歴データをもとに、枠にではなくユーザをターゲティングして、広告を配信します。
したがって、「自動車」に関連のあるサイトに広告が表示されるのではなく、「自動車」に興味のあるユーザが閲覧したWebページに広告が配信されます。
- ユーザ
- 「性別」「年齢」「子供の有無」などでセグメントをかけることで、広告を表示させます。 ちなみに、子供の有無でターゲティングできるのは、GDNのみです。
例えば、「コスメ」商品の訴求を行う場合、20代、30代の女性を指定することで、このセグメントにマッチしたユーザへ広告配信されます。これらのターゲティングは、Googleアカウントへのログイン情報や過去の閲覧履歴から推測され行われます
次は、実際にディスプレイ広告を始める際に、おさえておくべきポイントをご紹介します。
ディスプレイ広告のメリット
ここではディスプレイ広告のメリットについて解説します。
- 潜在顧客にアプローチできる
- ディスプレイ広告は、「いますぐに商品・サービスを購入したいわけではないが、なにか興味のあるものがあれば購入を検討する」という潜在顧客にアプローチできます。
まずは幅広い層にアプローチして顧客の「興味・関心」をひきたい場合は、ディスプレイ広告が向いています。
- 画像・動画で訴求できる
- ディスプレイ広告は文章だけではなく、画像や動画で訴求することができます。
直接視覚に入る情報が多く、メッセージの量が豊富なため、さまざまな訴求でユーザーにアプローチができます。
- リターゲティングができる
- ディスプレイ広告では一度、自社のWebサイトや商品ページを訪問したが、資料請求・お問い合わせにつながらなかった顧客に対して、再度、広告を表示するリターゲティングができます。
リターゲティングをすることで、サービス・商品に興味のある顧客に対して継続的に広告が配信されるので、資料請求・お問い合わせの獲得が見込めます。
- クリック単価が安い
- クリック課金やインプレッション課金など課金方法によっても異なりますが、基本的にリスティング広告やSNS広告と比べ、ディスプレイ広告は低単価であることが多い傾向にあります。
そのため、広告にかける予算が同じだった場合でも、リスティング広告に比べより多くのユーザにアプローチすることができます。
ディスプレイ広告のデメリット
ここではディスプレイ広告のデメリットについて解説します。
- 結果につながりにくい
- ディスプレイ広告では、まだ商品・サービスの購入意欲が薄い「潜在顧客」への配信がメインとなるので、すぐに結果が出るわけではありません。 資料請求やお問い合わせの獲得よりも、顧客に商品・サービスを認知させ、興味・関心を持ってもらうことがディスプレイ広告の目的になります。
- PDCAを回すのが難しい
- ディスプレイ広告はPDCAを回すのが難しいというデメリットもあります。というのも、画像やテキスト、その配信パターンなどさまざまで、どの部分を改善すれば成果が出るのか時間がかかるからです。
広告クリエイティブとターゲットの調整が難しく、PDCAが回すのが難しいと言えるでしょう。
- 広告費用の消化ペースが速い
- ディスプレイ広告は多くのWEBサイトに掲載されるため、多くのユーザにアプローチできる反面、広告費用の消化ペースが速いことがデメリットともいえるでしょう。
また、クリックされることで費用が発生する課金方式である場合、自社のターゲット層ではないユーザからのクリックでも費用が発生するため、費用が無駄に消化されてしまうといったデメリットも考えられます。
ディスプレイ広告を始めるなら、おさえておきたい3つのポイント
ここまでの内容でリスティング広告との違いや、ディスプレイ広告の種類は理解できたかと思います。しかし、今すぐにディスプレイ広告を始めようとしても上手に運用出来るイメージはまだ浮かびませんね。
ここまでリスティング広告との違いや、ディスプレイ広告の種類について紹介してきました。ここでは、ディスプレイ広告を上手に運用するためにおさえておきたいポイントを3つご紹介します。
配信する目的を意識しよう
ディスプレイ広告は、主に2つの目的で使用されます。
・レスポンスを目的に使用
ディスプレイ広告におけるレスポンスとは、広告経由で資料請求やお問い合わせに直接つながることを意味します。
費用対効果が良く、レスポンスにつなげるためには、ユーザがどんなWebサイトに接触し、いつ、どのくらい製品への興味を持ったのかを定量的に測る必要があります。定量的に測ることによって、広告改善や配信先改善を行うことができ、費用対効果アップにつながります。これを可能にするのが、DMPというサービスです。
いまさら聞けない「DMPとは?」~基礎知識編~
・ブランディングを目的に使用
製品への認知度、お問い合わせ意欲などを向上させることを目的とします。 ブランディングを目的にディスプレイ広告を使用する理由は3つあります。
- ①リスティング広告など他の広告とは違い、広告配信できる場所が多い
- ②訴求できるユーザ層の範囲が広い
- ③画像や動画などのクリエイティブ面を用いることで訴求効果が高まる
ユーザを絞ろう
ユーザの属性(性別や年代)や指定したキーワードやカテゴリに紐づくユーザ(指定したキーワードを検索にかけたり、関連サイトを閲覧したことのあるユーザ)に絞って、広告を配信することができます。
表示させる場所を絞ろう
指定したキーワードやカテゴリに関連したコンテンツ(Webサイト、アプリ、動画など)に絞って、広告配信することができます。それによって、指定したキーワードにニーズがあるユーザへ訴求することに繋がります。
まとめ
リスティング広告との違いやディスプレイ広告の基礎知識について、理解できましたでしょうか。
ぜひ自社に合ったディスプレイ広告の使い方を見つけて、しっかりと収益を生むことができるディスプレイ広告運用者を目指しましょう!
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