先輩のスキルを盗み出せ!真似から始める仕事術
どんな業界であれ、どんな職種であれ、成果を上げる一番いい方法とは何でしょうか?
一番簡単な方法は、まだ誰もやっていないビジネスモデルを考え出して、世に出すことです。これができるに越したことはありませんが、考えに考えて「これは絶対に誰も考えていないアイデアを考え出した!」と思っても、世界でそのモデルを考えている人は既に3人はいるといいます。
新しいものを発見する、創造するということは、とても難しいことです。ノーベル賞や科学者の論文投稿のニュースを見ても、そうですよね。どちらが先に発明するか、論文を発表できるかで、世界中のライバルたちとしのぎを削っています。
デキル人の仕事ぶりを真似る
新しいアイデア、施策を見つけるのが難しいとなると、別の方法を考えなくてはなりません。そこで一番手っ取り早く成果を出す方法として、「誰かが既に行っている成功モデルを真似すること」が挙げられます。この方法であれば、自分で考えなくてもラクに、そして簡単に試すことができますよね。
もちろん、事業として参入するかどうかといったビジネスモデル自体を真似る場合には、時期を逸していないかなど充分な検討と経営判断が必要です。しかし、働き方だけを真似する分にはそういった心配は一切不要です。
中でも効率的な方法は、会社の中の「仕事がデキル人」を探して、その人の技を盗む、その人の仕事ぶりを真似る、ただそれだけです。もし「デキる人」が他部署となると、いろいろ組織的な障壁もあるかもしれませんが、とは言え同じ会社の人間です。会社にとってプラスになることであれば、会社にしてみればやるべきことなのですから、大義名分はこちらにありです。
立っている者は親でも使えと言いますが、まさに「会社の人間は他部署でも使え」ですね。会社のリソースを自分のものとしてどれだけ使えるか、これは非常に重要です。
真似から始める仕事術
営業であれば、出来れば同行すること。マーケターやエンジニア、そのほか専門職であれば、同じプロジェクトで一緒に仕事ができる機会を持つのがいいですね。「百聞は一見にしかず」という言葉もあるように、成功体験を聞くよりも、その人の仕事ぶりを直接見て、スキルを盗むのが一番です。
成功体験では、その人が意識して実行していること、その人が伝えたいと思って言葉にしたことしか伝わりません。しかし、仕事をともに行えば、こういうタイミングで押すのか...とか、逆に引くのか、こういう立場の人にはこういう接し方をするのか、といった様々な発見があります。
と言っても、やり方はいろいろあります。勉強会を主催することから始めてもいいですし、1対1で情報交換を申し入れるのもいいと思います。すぐに仕事を一緒にすることは難しくても、直接話を聞くことはできるでしょう。そこから始めればOKです。
解説記事:営業同行でスキルを磨け!押さえるべき流れとポイント
会社単位で成果を出す手法を取り入れる
とはいえ、全社員が「デキる人」を真似したり、直接話を聞こうとしてしまえば、「デキる人」への負荷もそれなりにかかります。 個人単位での成果を出すための行動としては真似をすることは有効ですが、組織全体で成果を出そうとするにはどうすれば良いでしょうか?
個人が持つ知識や経験を企業の業績向上のために共有、形式知化する経営手法にナレッジマネジメントという言葉があります。これまで個人が持つノウハウは「言葉で伝えられるものではない」と考えられることが多かったため、周りに共有が難しいとされてきました。しかし、IT技術の進歩や経営工学の進展によって、さまざまなナレッジマネジメント用サービスが提供されるようになってきました。
「デキる人」の技術を全員が盗める環境を作るために、ナレッジマネジメントを取り入れることも考えてみてはいかがでしょうか。
解説記事:営業ナレッジマネジメントとは-戦略会議を充実させる仕組み
さいごに
営業もマーケティングも、体系的な基礎知識を得ればすぐに成果につながる仕事ではありません。状況に合わせて、柔軟かつ適切に判断を繰り返していく必要があります。そんなときこそ、先輩たちがこれまで積み重ねてきた「経験知」を集約し、それらを真似することからはじめてみませんか?
成功体験を真似して、自分の知識としていくことで、より大きな成長につながることでしょう。
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