タグマネジメントとは?デジタルマーケティングに必須のタグ管理は、ツール導入で効率的に!

Webマーケティング担当者のみなさま、「タグマネジメント」という言葉ご存知でしょうか?タグマネジメントとはウェブサイトに入れているタグの全体像を管理することです。
Webサイトに新しい機能やツールを導入するときに挿入するタグ。そのときに発生するさまざまな課題を解決することができるのがタグマネジメントツールです。
「タグの管理者がわからない」「どこにどのタグが対応しているのかわからない」などといった課題とおさらばできる、タグマネジメントツールの特徴とそのメリットについてご紹介します。
タグマネジメントとは
タグマネジメントとは、Webサイト内に書かれている複数のタグを一括で管理し、全体像を把握することです。
変化の激しいデジタルマーケティングの環境において、今やWebサイトは作成して終わりという訳にはいきません。
広告配信ツールやアクセス解析ツールといったマーケティングツールの導入はかつては2~3種類程度でしたが、各社ツールの機能向上により複数のツールを1つのWebサイトで導入することが当たり前になってきました。そのとき、必要なタグを迅速かつ適切に挿入したり、機能の最適化をおこなったりする必要があります。タグマネジメント(ツール)によってこの工程を自動化できるのです。
タグとは?
では、そもそもタグとは何かを解説していきましょう。
タグとは、アクセス解析ツールや広告効果測定ツールを始めとした、さまざまな機能をWebサイトに組み込むためのhtmlやJavaScript形式のコードのことです。
- ・ 資料請求数などのコンバージョンを測定できるコンバージョンタグ
- ・ ABテストツール、ヒートマップなどを使用するために必要なツール制御タグ
例えば上記などの種類があり、このタグをWebサイトに埋め込むことで、さまざまなマーケティング機能をWeb サイトに呼び出すことができます。
(例)Google Analyticsのトラッキングコード(タグ)
タグを管理しないとどうなる?
特にタグを管理しなくても、直接ページにタグを挿入すれば、Webサイトにアクセス解析ツールなどを導入することは可能です。しかし、直接タグを挿入するデメリットは多数存在します。
- ・ タグを挿入する度に制作部門や開発部門への依頼が必要
- ・ タグの全体像の把握が困難になる
- ・ Webサイトが重くなる
といったものが挙げられます。
1つのサイトあたり、数十ものタグを挿入することも珍しくありません。1口にタグの挿入といっても、利用する機能によってタグの場所や挿入の仕方が異なります。そのため、どこにどんなタグがあるのかがわからなくなってしまうこともよくあります。
また、タグの挿入が不適切だと、その機能を正しく利用できなくなります。Webサイトのシステムも複雑化する一方で、高度な技術を持つエンジニアでないと対応が難しくなるという問題も生じました。
このような、タグを管理できていないことで生じるデメリットを解決するのがタグマネジメントツールです。
タグマネジメントツールの主な役割
タグマネジメントツールの役割は以下のようになります。
タグの全体像の把握
タグの利用箇所をタグマネジメントツールの管理画面にて一覧で見ることが可能です。タグの追加や削除を管理画面でおこなうことができるため、技術知識がない担当者でも容易に運用が可能です。
条件指定によるタグの実行と管理
ユーザーのコンバージョンに限定してタグを実行したり、サイトの訪問や滞在時間などに応じてタグを使い分けしたりすることが可能になります。こういった条件指定によるタグ管理ができるのもタグマネジメントツールの特徴です。
ユーザー行動に合わせてタグを実行できるので、詳細なユーザー行動を計測することもできます。
Webサイトの安定化
通常、タグを複数設置するとページの表示速度に影響します。タグマネジメントを挿入することで、複数のタグを設置する必要がなくなるため、表示速度を安定させることが可能です。
また、多くのタグマネジメントツールはCDN(コンテンツ配信ネットワーク)などの安定したインフラ上で稼働しているため、一部のタグでエラーが生じても、サイトの他機能に影響しないように隔離することができます。タグマネジメントツールの中には、そのエラーを通知してくれるものも存在します。
ワークフロー対応
Webサイトの管理や運用に複数の担当者が存在する場合、ワークフローに沿って業務が実行できる機能を備えています。またエラーが発生した際に、過去にどんな作業がおこなわれたのかを確認することもできます。
タグマネジメントツールには、こういった機能を備えており、煩雑なタグの管理を一括で行うことができる非常に便利なツールとなっています。
代表的なタグマネジメントツールの紹介
タグマネジメントでどんなことができるか、おわかりいただけましたか?非常に魅力的なタグマネジメントツールですが、実はGoogleやYahooが無料で提供しているので、今回はその2つをご紹介します。
■Googleタグマネージャー
https://www.google.com/intl/ja/tagmanager/
Googleが提供する無料のタグマネジメントツールで、Googleアカウントがあれば挿入が可能です。GoogleAdWordsやGoogle AnalyticsといったGoogleのサービスと連携できます。無料のため、サポートがありませんが、ヘルプが充実しているので専門的な技術がなくても管理が可能です。
■Yahoo!タグマネージャー
https://tagmanager.yahoo.co.jp/
Yahoo!が提供するタグマネジメントツールです。Yahoo!プロモーション広告を利用している必要がありYahoo!ビジネスIDの取得も必要です。Yahoo!プロモーション広告や、Yahoo!ディスプレイネットワークなどと連携が可能です。Yahoo!タグマネージャーは国内外の主要ベンダータグを網羅しており、120以上にのぼります。
タグの管理のしやすさは、基本的に違いは見られません。
Google、Yahoo!それぞれが提供しているサービスと連携が可能であるので、どちらのツールを挿入しているかに合わせて、タグマネジメントツールを検討すると良いと思います。
最後に
いかがでしたか?変化が激しいデジタルマーケティングの環境において、ユーザーに合わせてWebサイトをリアルタイムに最適化をする必要があります。その際にタグマネジメントはかかせません。
タグマネジメントツールを使うことで、タグの管理にかかる労力を最小限にし、タグの機能を正しく発揮できるようにしていきましょう。