どうやって追客する?成果を上げる追客手法

受注までの検討期間が長いとされるBtoB企業において、見込み顧客の「追客」を行うことが重要とされています。しかし、多くのリードがある中で全ての見込み顧客に追客を行うのは難しく、できていない企業も多いようです。
そこでこの記事では、追客を行う重要性や、具体的な追客の方法についてご紹介します。
追客を行うことの重要性
まずは追客とは何か、また追客の重要性ついて解説していきます。
追客とは
追客とは、マーケティング部門が営業にリードを引き渡し、アプローチしたものの商談に至らなかった顧客や、営業が商談を行ったが、受注には至らず検討段階の顧客に対して、引き続き営業活動を行うことです。
すぐには受注に至らない場合にも、顧客にとって有益な情報を提供するなど、長い時間接点を持ち続けることで、受注への温度感の変化を判断することができます。
追客の重要性
では、どうしてこの「追客」という手法が重要となるのでしょう。
営業部門がアプローチしたものの、受注に至らなかった為にその後放置してしまった顧客のうち、約8割が2年以内に競合他社で製品を購入しているという調査結果がでています。
このことから、自社で購入の可能性があった見込み顧客が、追客を行わなかったことで、大きな機会損失につながっていることがわかります。
そうならない為にも、すぐには商談や受注に至らない顧客に対して、追客を行い、接点を持ち続けることが重要とされているのです。
追客の課題
追客の重要性について解説しましたが、実際には追客できていない企業も多くあるのではないでしょうか?その原因として、マーケティング部門と営業部門のミスコミュニケーションがあります。
よく、「営業は、マーケがせっかくリードをとってもフォローしてくれない」「マーケからくるリードは質が低い」などのような不満の声をお聞きしますが、このようなすれ違いから、「見込み顧客が追客されない」という課題が生まれるのです。
ミスコミュニケーションが起きてしまう原因
部門間のミスコミュニケーションが起きてしまうのは、マーケティング部門と営業部門でそれぞれの役割が異なることが原因の一つとして挙げられます。そこでそれぞれの役割について改めて整理し、ミスコミュニケーションを防ぐにはどうするべきか解説します。
- マーケティング部門の役割
- マーケティング部門の役割とは、まず潜在的な顧客との接点を作ることです。
自社サイトや、SNSなどの活用により自社の製品やサービスを知ってもらい、顧客との接点を持ちます。その接点からメールアドレスなどの情報を収集し、さまざまな施策を行っていきます。
それらの施策により、商談へとつながるリード獲得を行うのがマーケティング部門です。
- 営業部門の役割
- マーケティング部門からトスアップされたリードを、受注につなげる商談活動を行うのが営業部門の役割です。マーケティング部門が獲得したリードに対し、追客や商談を行い受注へとつなげていきます。
このように、「マーケティング部門は営業部門へのリード提供」、「営業部門は商談獲得から受注まで」と分業されており、目標や考え方が異なることからミスコミュニケーションが起きてしまうことがあります。そこで最終的な目的である受注を、両部門の目的として設定することが重要となるのです。
例えば、マーケティング部門がリード数を増やし続けても営業部門で商談に繋がらないのであれば、マーケティング部門では「商談につながる質の高いリードをとること」を目標にし、両部門で目指す目的を同じにすることで業務効率を上げていくことができます。
追客の方法
ここでは、多くのリードに追客できていない状況を改善するための、効率的な追客の手法についてご紹介します。
お礼メール
商談後、受注には至らなかった顧客に対し、お礼メールを送信します。お礼メールを送信することは、信頼関係を構築する上で重要な追客方法の一つです。
お礼メールなので、まずはお時間をいただいたお礼の気持ちを伝えることが重要ですが、議事録も併せて送信しましょう。そうすることで、商談時の内容の確認だけでなく、次回までのToDoの確認や、次回のお約束の日程なども把握することができます。
このように、商談後も継続的に関係性を持ち続けることができるお礼メールの送信は、受注へとつなげるために重要な施策となります。
自動追客メール機能
まだ見込み度合いが低く、営業部門では追客しきれない見込み顧客に対しては、「自動追客メール機能」を活用した追客を行いましょう。
自動追客メール機能は、送信したい条件を設定することで、見込み顧客の反応に合わせ自動でメールを送信することができます。例えば、見込み顧客に自社の資料を送付し、「24時間閲覧がなかった場合にメールを送信する」条件を設定しておきます。設定条件を満たした場合、自動でメールが送信され、資料閲覧を促すことができるのです。
自動追客メール機能の活用により、忙しい営業活動の中でも、最適なアプローチを効率的に行うことができます。
マーケティング部門に戻す
一度営業にトスアップされたリードでも、見込み度合いが低く営業でフォローしきれない場合は、マーケティング部門にリードを戻し、検討度合いを高める施策を行います。
戻ったリードに対しては、中長期的に有益な情報を提供し続け、関係性の構築を図りましょう。そして商談への温度感が高まった段階で再び営業へトスアップします。
また営業からリードを戻されないためにも、「商談につながる質の高いリード」に絞り込みをかけ、トスアップすることも重要となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。BtoB企業向けの製品が受注に至るまでには、長い検討期間があります。その長い検討期間の中で、追客を行うことが受注へとつながる重要な施策となるのです。
マーケティング部門、営業部門の両部門で役割を分担し、フォローし続けることで商談につなげる追客を行うことが大切です。