メールマーケティングの成果を上げるなら、「件名」を工夫!開封率を上げるためのポイント

メールを受信したとき、真っ先に確認するのがメールの「件名」です。
日々多くのメールを受信するビジネスマンは、メールチェック以外の作業も抱えているため、受け取ったメールを一つひとつ丁寧には確認しません。件名から魅力や有益性を感じなければ、配信したメールは届いただけで中身を見てもらえないのです。
ここでは、メールの「件名」の重要性と、受信者が思わず開封したくなるような件名の付け方のポイントを紹介します。
「件名」はメールマーケティングの効果を上げる重要ポイント
メールマーケティングを軌道に乗せるには、まず配信したメールを見込み顧客に読んでもらわなければなりません。開封をしてもらうためには、配信メールの「件名」が重要です。なぜ件名が開封率に影響を与えるのか、理由を紹介します。
見込み顧客は「件名」で開封するかを判断
冒頭でも触れましたが、受信ボックスに並んだメールを見て、開封するかどうかは基本的に「件名」で判断されます。配信対象の見込み顧客は自社以外からも多数のメールを受け取っていますし、仕事はメールチェック以外にもあるため、受信したメールを一つずつ全て確認する時間はほぼないでしょう。そのため、受信ボックスを一目見たときに「興味を引かれる件名」でないと、開封されないことが多いのです。
自社の取り組みや製品についてを知ってもらうために試行錯誤して作成した「大切な1通」であっても、受信した見込み顧客にとっては「数あるうちの1通」にしか過ぎません。コンテンツ内容に時間を注ぐことも大切ですが、開封してもらわないとコンテンツ作成にかけた時間も無駄になってしまいます。そのため、内容もさながら「件名」も工夫しなければならないのです。
送り手の訴求より、受け手のニーズをキャッチしているか
コンテンツの作成者は「自社のことを知ってもらいたい」という思いから、どんな事業を行っているかを紹介したり、製品情報について分かりやすい内容を考えたりして作成します。そして「株式会社○○です!」「新製品Aについて紹介します」という件名をつけるかもしれません。
もし自社と配信先の見込み顧客との間に、ある程度のやり取りや信頼関係があればこの件名でも開封されるでしょう。しかし、まだ自社に対してあまり認識のない見込み顧客が受け取った場合はどうでしょうか?いきなり新製品の紹介をされても、興味を引かれない可能性が高いでしょう。
自社の「これを知ってほしい」という思いからのみつけられた件名よりも、見込み顧客が求めている「欲しい情報」が書かれているということが分かるような件名のほうが、開封されやすいはずです。自分が受信したときに「思わず見てしまうのはどんな件名か」を思い返し、メールの配信内容に合う件名を考えましょう。
開封されやすいメールから見る「件名」の特長
受信ボックスを開いて多数のメールが届いているのを確認したとき、思わず開封したくなる「件名」とはどのような特長があるのでしょうか?
件名を見るだけで本文の内容が分かる
数多くのメールが並んだ受信ボックスを見て、見込み顧客は「件名」から「このメールは〇〇について書かれている」というのを確認してから開封するケースが多いです。件名からある程度メール本文の内容を把握できた方が、何が書かれているのか分からないより「開封したい」と思ったり「迷惑メールでない」と安心できたりします。
ファーストビューで収まっている
一目でメール本文の内容が分かるよう、受信ボックスの「ファーストビュー」にメールの件名が収まっていることも重要です。
自分がメールを受け取る側に立った場合、受信ボックスに並んだメールを見て件名が途中で切れていたら、どう見えるでしょうか?また「件名が長いな」と感じた場合、そのメールを開きたいと思うでしょうか?
メールツールやメールチェックをするデバイスの画面サイズによって、件名が映し出されるファーストビューの文字数は異なりますが、配信したメールで「一番伝えたい」ことが件名に入っていないと開封されないかもしれません。件名が見切れてしまうと「件名が長い=メール本文も長文かもしれない」という印象を与えかねず、読むのが面倒と思われて開封されない事態も考えられます。
重要なワードが冒頭にある
ファーストビューに収まるよう件名を考えるのと同時に、冒頭に「一番伝えたい」重要なポイントを持ってくると開封されやすくなります。
スマートフォンでメールチェックをする場合「15字~20字」前後しかファーストビューに収まらないため、後半に重要ワードを入れてしまうと写し出されません。
また、人間が一目で確認できる文字数はだいたい「9~13字程度」といわれている(参照:人が見る13文字。ヤフトピに学ぶ、効果的なタイトル)ため、重要なワードは件名の冒頭に入れたほうが開封されやすいのです。
配信した見込み顧客にとってメリット・魅力が感じられる
「新製品を紹介して、最終的に購入してほしい」という目的でメールを配信した場合、例えば「〇月〇日リリース!新製品Aの情報をお知らせ」というような件名をつけるかもしれません。しかしこの件名では「新製品が出るんだな」ということしか伝わりません。
自社の製品のファンであれば開封してくれるかもしれませんが、購入を検討中だったり、まだ自社を知ってから日が浅かったりする見込み顧客は、この件名をみても興味を持たず、開封されにくいはずです。また、セールス色を押し出しすぎると引かれる場合もあります。
「新製品を導入するとこういうメリットがある」というのが一目で確認できたり、「期間限定で新製品を無料で試せる」というお得感が感じられたりすれば、まだ自社との関係性が薄い見込み顧客でも開封してくれるかもしれません。
見込み顧客が魅力を感じる「件名」のポイント4つ
なかなかよいアイデアが出てこないとき参考にしたい、思わずメールを開封したくなる「件名」のポイント4つを紹介します。
1.「有益性」が感じられる
見込み顧客にとって「このメールを読めば課題解決の糸口が見つけられそう」という印象を件名から読み取ることができれば、開封されやすいはずです。有益性が感じられる件名とは、以下のようなものが挙げられます。
- ・CVRを上げたい方必見!クリックされる導線の作り方を紹介
- ・「顧客管理を一元」で作業効率UP!スムーズな連携で労力を削減
- ・読まれるメルマガとは?メールで自社の魅力を伝えましょう
2.「緊急性」を示す
「今このメールを開かないといけない」と思わせるような見出しだと、受け取った人は思わず開封したくなるはずです。
緊急性を示す件名とは、以下を参考にしてみてください。
- ・〇月〇日まで!MAツール無料トライアルのお知らせ
- ・残り〇席!「営業成果UPの秘訣」セミナー開催します
- ・このメールを見た人だけ!業界の最新トレンドを紹介
3.「具体性」があり分かりやすい
「受注率10%アップ」や「課題解決の3つのポイント」など、数字を使ってより具体性を持たせると「参考にしたい」と思わせやすいです。
具体性のある件名とは、以下の例が挙げられます。
- ・4ステップで完成!開封されるメルマガの作り方
- ・月の資料請求数が15%UP!製品の魅力を簡潔に伝えるには
- ・8つの施策で見込み顧客を育成!リードナーチャリングとは?
4.「誰に向けてか」が明確
一斉配信をしたテンプレートのような件名より、「株式会社〇〇の営業担当○○様」というように、誰に向けて配信されているメールなのかが分かると「特別感」が与えやすくなります。
パーソナライズ感のある件名とは、以下の通りです。
- ・マーケティング担当者様へ。貴社サイトへのCVRを上げる方法を紹介
- ・○○様、先日はお問い合わせありがとうございました。
- ・経理業務が楽になる!社員の経費を一括管理するには
配信パターンにマンネリを感じたときに使える「件名」テクニック2つ
毎回使っていると「うざったい」と思われやすいですが、ときどき使用すると見込顧客が思わず開封してしまうような、起爆剤的に使いたい件名のテクニックも見てみましょう。
「疑問形」を使って気に留めやすくする
「知っていますか?」というように、質問を投げかけるような文言は「何だろう?」と思わせやすく、開封しようという心理にさせる効果があります。
例えば、疑問形を使うと以下のような件名が考えられます。
- ・そのメール読まれてますか?無駄にならないメルマガ配信
- ・なぜ〇〇社は業界1位になれたのか?トップへ躍進した秘訣
- ・自社セミナーを開催するメリットとは?集客方法も紹介
「感嘆詞」を利用して感情に訴える
「なんと⁈」という感嘆詞で感情を揺さぶるのも、目を通した見込み顧客が気に留めやすく、ときには効果が出やすくなります。
感嘆詞を使う件名の例は、以下の通りです。
- ・売上が10%UPも⁈メールから購買決定へつなげる方法
- ・誰でも実践できる⁈売れる営業トーク術とは
- ・こんなに早いなんて!データをさくさくまとめるツールを紹介
「件名」をつけるのにやってはいけないこと
件名をつける上でNGなことをしてしまうと、開封されないのはもちろんのこと、場合によっては「迷惑メール」として扱われるかもしれません。件名を考えるときに気を付けたいポイントを紹介します。
過剰表現は避ける
例えば「これで絶対業績が上がります!」といった大げさな表現をしていると「そんな夢のような話はないだろう」と思われるでしょう。メリットを強調したいがために過剰な表現を使用すると「怪しいメール」と疑われやすいのです。
また、「お金儲け」や「投資」を匂わせるような件名をつけると、メールサーバーによって「迷惑メール」として判断されやすくなるため、注意が必要です。
件名を「空のまま」配信する
件名のつけかたに悩んだんだり、うっかり件名をつけ忘れたりして、件名欄を空のまま配信しないようにしましょう。なぜならば、迷惑メールの業者は空メールを配信し、「このアドレスは使える」と確認する手口を利用するためです。
件名が空欄のメールを配信してしまうと、内容がしっかりしたものであっても「迷惑メール」と思われてしまいます。配信したいメールの「顔」ともいえる件名は、しっかり考えなければなりません。
「件名」は受信者が一番最初に目を通す部分であり、開封率を左右する
メールマーケティングにおいて、まずは見込み顧客に配信したメールを開封してもらわなければ話が始まりません。日々多くのメールを受信する見込み顧客にとって必ず目に入る「件名」は、「このメールを読むかどうか」の判断材料になるのです。
メールチェックだけが仕事ではないため、1通ずつくまなくチェックすることはほとんどありません。「このメールを読まなければ」と思わせる訴求力や緊急性、具体性を感じさせる件名をつけましょう。インパクトを狙った過剰表現は避け、配信したメールの内容と、見込み顧客にとってメリットが感じられれば、開封されやすくなるはずです。