メールマーケティングで重要な、PDCAサイクルの回し方

メールマーケティングを行っている企業が多い中、効果を感じられずにいる担当者の方も多いのではないでしょうか。効果的なメールマーケティングにするためには、配信後にPDCAサイクルを回し、見込み顧客のニーズに沿ったメールへと改善していくことが重要です。
この記事では、メールマーケティングの成果向上のためのPDCAサイクルの回し方についてご紹介していきます。
メールマーケティングで重要なPDCAサイクル
PDCAとは、「計画(PLAN)」「実行(DO)」「評価(CHECK)」「改善(ACTION)」の4つの総称です。
このPDCAサイクルを回すことが、メールマーケティングにおいて重要となります。メールを配信後、効果測定と、改善を行うことで見込み顧客のニーズに合ったコンテンツへと少しづつ近づけることができ、顧客との関係性向上へとつながっていきます。
PDCAサイクルを回し続けていくことで、より効果の高いメールマーケティングとなるのです。
PDCAサイクルの手順
ここでは、PDCAサイクルを回す具体的な手法についてご紹介します。
Plan(計画)
まずは、メールを配信するための「計画」を行います。
・目標の計画
何のためにメールマーケティングを行うのか、目的を明確にします。
例えば、資料ダウンロードや、問い合わせ、製品の購入など、最終的に見込み顧客に起こしてほしい行動を設定します。また、目的を達成するための指標となる、配信するメールの開封率や、クリック率、コンバージョン率などの目標数値も設定します。
・配信ターゲットの策定
次に誰に配信するのかを設定します。
ターゲットが誰なのか認識することで、それぞれの興味関心・課題に寄り添った内容を考えることができます。
・訴求内容の検討
ターゲットの設定ができたら、それぞれのフェーズに合わせた訴求内容を決めていきます。
例えば、まだ見込み度合い低い顧客には自社に興味を持ってもらうための有益な情報の配信、自社製品を検討段階の見込み顧客には、同じ課題を持つ企業の導入事例などを配信します。このように見込み顧客のフェーズ段階により、訴求内容を変える必要があります。
Do(実行)
次に、メール配信の「実行」を行います。
・コンテンツの作成
ターゲットに合わせて、配信するコンテンツを用意します。
製品を活用した成功事例や、課題に対するお役立ち資料など、興味関心や購買意欲を高める内容のコンテンツを考えましょう。
さらに、製品名を覚えてもらえるためには、製品自体の詳細な紹介や、製品のお試しトライアルなども効果的です。
・メールの作成
メールが届いたときに一番初めに目にするのがタイトルです。開封率を上げるためにも、タイトルを工夫することが重要となります。
さらに、本文でもスクロールせずに見られるファーストビュー部分に有益な情報を配置することで興味関心を引くことができます。
Check(効果測定)
メール配信後、「効果測定」を行います。メールマーケティングの効果を高めるために、配信の効果がどうだったかチェックすることが重要となります。
・不達率
配信した結果、メールアドレスが間違っていたり、サーバーダウンなどによって相手に届けることができなかったメールアドレスの割合を不達率といいます。
存在しないアドレスや、配信停止になっている宛先を整理することにより、不達率を改善することができます。
・開封率
読者がメールを受信後、メールを開いた割合を開封率といいます。
開封率が低い場合は、メール開封前に目にするタイトルや、差出人に要因があった考えられます。
開封するメリットとなるインセンティブの押し出しや、どこの誰からのメールなのかがわかり、安心してメールを開封できる差出人に設定することが重要です。
・クリック率
読者がどのURLにクリックしたか、またクリックされなかった割合をクリック率といいます。
クリック率が低い場合は、メール開封後の本文に問題があったと判断できます。
メール本文は、「コンテンツ数」「文字色」「画像の数やサイズ」など、さまざまな要素がありますが、まずは、スクロールせずに見える部分の改善から行いましょう。
・コンバージョン率
読者がクリックしてサイトに訪れたあと、問い合わせや、資料ダウンロードなどのコンバージョンに至った割合をコンバージョン率といいます。
メールと遷移先のページの一貫性や、ページ上でアクセスしやすいクリックボタンの配置などによりコンバージョン率の改善につながります。
・購読解除率
読者がメール受信後、配信解除を行った割合を購読解除率といいます。
信の頻度や、ターゲットのニーズに合わない内容のメールを送り続けることで配信を解除されてしまいます。
ユーザーに寄り添ったコンテンツにしていくことで、購読解除率の改善につなげましょう。
Action(改善)
効果測定の結果を分析し、改善点を明確にしていきます。
目標を達成できなかった要因を洗い出し、配信コンテンツの改善を行いましょう。改善後、またPlan(計画)へと戻り、PDCAサイクルを回していきます。
このように、PDCAサイクルを回し続けることで、少しづつユーザーのニーズに寄り添った内容のメールを配信できるようになるのです。
課題を改善するA/Bテスト
効果測定の結果、洗い出された課題を改善するには、A/Bテストを行うことが効果的です。
A/Bテストとは、ある特定の要素を変更したAパターンとBパターンを配信し、それぞれの成果を比較することで、より高い成果が得られるパターンを見つけることができます。
ここでは、A/Bテストを行う際のポイントをご紹介していきます。
・テストする箇所は1箇所にする
A/Bテストを行うときは、テストを行う箇所を1つに絞って行います。
例えばタイトルと、配信時間を変えテストを行うと、タイトルの変更による成果なのか、配信時間の変更による成果なのか検証することが難しくなってしまいます。
そのため、A/Bテストにおける比較箇所は1箇所ずつ変更して行いましょう。
・同じ条件下でテストを行う
比較箇所を1箇所にして行うことで効果測定できるA/Bテストですが、配信条件も同じにする必要があります。
例えば、Aパターンの配信リストが既存ユーザー宛で、Bパターンに新規ユーザーが多く含まれている場合、新規ユーザーの方がレスポンスがいい傾向にあります。
精度の高い結果を得るためにも、配信対象者の条件も同じにすることが重要です。
まとめ
メールマーケティングでは、ユーザーが求める情報を提供していくことで、見込み顧客との関係性の向上につながります。そのためにも継続的にPDCAサイクルを回し続け、見込み顧客の課題や、ニーズに寄り添ったコンテンツにブラッシュアップし、配信を続けていきましょう。