Webサイトでリードを獲得するための3つのポイントと実践施策!

企業間競争が激化する現在、BtoB企業にとって「見込み顧客(リード)の獲得」は重要な活動のひとつです。獲得の手段はさまざまありますが、今やほとんどの企業が、自社のWebサイトも活用しているのではないでしょうか。
本記事では、Webサイトに来訪したユーザーからより多くのリードを獲得するための3つのポイントと施策をご紹介します。
- ▼この記事でわかること
- ・リード獲得の目的と手段
- ・Webサイトでリードを獲得するためのポイント
- ・効率的にリード獲得するコツ
BtoB企業にとってのリード獲得とは
BtoB企業にとってのリード獲得とは、自社の商品やサービスに関心を持ちそうな企業や担当者の情報を集めることを指します。たとえば、資料請求やメルマガ登録、セミナー参加などを通じて得られる情報がリードに該当します。
BtoCと異なり、BtoBでは購買に関わる人数が多く、意思決定プロセスも複雑で時間がかかるため、最初の接点となるリードをいかに質・量ともに確保できるかが、商談や売上に直結する重要なポイントとなります。
リード獲得の目的
リード獲得の目的は、最終的に自社の売上を伸ばすことにあります。ただし、そのためには単に多くの見込み顧客を集めるだけでなく、自社に合った「質の高いリード」を効率的に獲得することが求められます。
獲得したリードは、継続的な情報提供によって関係性を深めるリードナーチャリングを経て、購買意欲の高いホットリードとしてリードクオリフィケーションされ、最終的に顧客へと転換されていきます。
つまり、こうしたプロセスの出発点であるリードジェネレーション、すなわちリード獲得は、売上につながるマーケティング活動の第一歩であり、BtoB企業の成長戦略において欠かせない施策なのです。
マーケティングプロセスについては、以下の記事で詳しく解説しています。
デマンドジェネレーションとは?概念や成功のポイントを解説!
リード獲得の手段
リード獲得の手段は大きく「オンライン施策」と「オフライン施策」の2つに分けられます。近年はデジタル施策の比重が高まりつつありますが、商材やターゲットによってはオフラインの施策も高い効果を発揮するため、両者のバランスを見極めながら活用することが求められます。
オンライン施策
オンライン施策は、Webサイトやデジタルコンテンツを活用して見込み顧客との接点を築く方法です。ターゲットの興味・関心に合わせて幅広いアプローチが可能であり、リード情報の収集からナーチャリングまでを一貫して行える点が特長です。
- ホワイトペーパー
- 専門性の高い資料をWebサイト上で提供し、ダウンロード時にユーザー情報を取得する方法です。課題解決に役立つ内容を用意することで、質の高いリード獲得が期待できます。
- ウェビナーの開催
- リアルタイムまたは録画形式で自社の知見や導入事例を紹介することで、見込み顧客の理解度と関心を高めます。申込み時に連絡先情報を得られる点も魅力です。
- SEO・コンテンツマーケティング
- ターゲットの検索ニーズに応える記事やページを作成し、自然検索からの流入を促す施策です。中長期的な集客チャネルとして有効で、継続的なリード創出が可能です。
- Web広告(リスティング広告・ディスプレイ広告など)
- Google広告やSNS広告を活用し、特定の属性や興味関心を持つユーザーにリーチする方法です。即効性が高く、短期間で多くのリードを集めたい場合に適しています。
オフライン施策
オフライン施策は、対面でのコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことを目的とした手法です。リアルな接点によって企業の信頼感を高めたり、詳細なヒアリングを行ったりできるため、商談化のスピードが速まるケースも少なくありません。
- 展示会
- 業界関係者が集まる場で自社サービスを紹介し、直接名刺交換や商談ができる機会を創出します。商談化のスピードも比較的早い傾向があります。
- セミナー
- 対面形式のイベントを通じて、自社の専門性を伝えたり、顧客の課題を深掘りしたりすることができます。参加者との関係構築にも有効です。
- ダイレクトメール(DM)の送付
- ターゲット企業へ郵送やFAXで資料を送ることで、接点を創出する方法です。デジタル施策が主流の中で差別化を図れる場合もあります。
Webサイトでリードを獲得するためには?
あなたの企業のWebサイトでは、月に何件のリードを獲得できているでしょうか?
より多くのリードを獲得するために、まずは『多くの人にWebサイトに来訪してもらう』ことが必要です。しかし、当たり前の話ですが、Webサイトに来てもらっただけでは、認知をしてもらうことはできても、リードの獲得にはなりません。
リードを獲得するためには、サイトに来訪してもらったうえで、何らかの興味を持ってもらい、その結果として『個人情報を入力してもらう』必要があるのです。しかし、サイト訪問者のほとんどは、情報を入力してくれません。一通りWebサイトを閲覧した後、そのまま帰ってしまうことが多いのです。
サイト上でのコンバージョンポイントとして一般的なのは「お問い合わせフォーム」ですが、この入力は来訪者にとってかなりハードルの高いものです。購買意欲がよほど高くない限り、問い合わせをすることはありません。サイトや商材によって異なりますが、100人の来訪者のうち、問い合わせをするのは1人程度だと言われています。
つまり、リードを獲得したいのであれば、サイト訪問者を増やすことはもちろん、問い合わせをせずに帰ってしまう来訪者と何らかの接点を持つ仕掛けが重要なのです。
ここからは、Webサイトでリードを獲得するためのポイントを3つに分けてご紹介します。
1. 来訪者とコミュニケーションをとる
多くの企業が集客に費用と工数をかけていると思います。前述した通り、サイトへ誘導したユーザーの約99%がお問い合わせをせず帰ってしまうのですから、ここで肝心なのは「来訪者と何らかの接点を持つこと」です。せっかくの来訪者ですから、何のコミュニケーションも取らず、接点を作らずに帰ってしまうのは、非常にもったいないことです。
その方法はさまざまありますが、今回はチャットツールを用いてアプローチするという方法をご紹介します。
今や、サイトを回遊している顧客の行動がモニタリングできる時代です。モニタリングの結果、比較的長い時間サイトに滞在している(しかしフォーム入力はしない)人がいた際に「何かお困りでしょうか?」と直接話しかけたりサポートすることで、お問い合わせより気軽に来訪者とのリレーションを作ることができます。
これは、アメリカではすでに多く行われている手法ですし、日本でもチャットを用いているサイトを目にする機会も増えてきているのではないでしょうか。今やチャットツールは過去のやりとりの履歴も管理できますし、テキストマイニングをかけて、有望度や本気度をスコアするまでに進化しています。
2. 再来訪を促す
Webサイトでの情報収集が一般的になった今、お問い合わせに至るまでに複数回Webサイトを閲覧することが多いと思います。ですので、より多くのリードを獲得するためには、「Webサイトへの再来訪をしてもらうこと」が重要です。
ここでは2つの方法をご紹介します。
リターゲティング広告
1度サイトを訪問したものの、その際にアクションを起こさなかったユーザーに対し、再来訪を促すような広告を表示する手法です。この広告手法は実施されている方も多いのではないでしょうか。
「サイトに来訪したことがある」ということは、少なからずそのサイトに興味があるということなので、大衆向けに広告を出すよりも大きな効果が見込めます。
プッシュ通知
プッシュ通知とは「企業からユーザーへのお知らせ」のことです。PCであればデスクトップ上にポップアップで表示ができますし、スマートフォンでは、ユーザーの端末に企業からの通知を送ることができる仕組みです。 その通知でユーザーの興味を喚起し、再来訪を促すことができます。
3. 来訪者に情報を入力してもらう
最後のステップは「個人情報を入力してもらうこと」です。
冒頭でも「資料請求」や「お問い合わせ」はハードルが高いため、その前段階の"潜在層"や"情報収集段階"のユーザーのためのコンバージョンポイントを用意する企業も増えています。その方法としてあげられるのが、オファーの提供です。
オファーとは、いわゆる「お役立ち資料」のことです。ダウンロードできるPDF状の小冊子、ホワイトペーパーなどが一般的でしょうか。Webサイトにコンテンツとして良質のオファーを設置し、それを無料でダウンロードしてもらいます。
その際、会社名、氏名、メールアドレスなどの基本情報を入力してもらいます。ここでの目的はあくまで「個人情報を入力してもらうこと」ですから、その内容は、自社の商品やサービスの紹介ではなく、情報収集段階にあるターゲットが興味のある内容や、課題解決に役立つ情報である必要があります。
オファーのダウンロードはお問い合わせよりはるかにハードルの低いものですから、購買意欲が高くない検討段階にあるような来訪者でも個人情報を入力してくれる可能性が高いです。これによって、より多くのリードを獲得できますし、オファーで興味喚起をして、来訪者の購買意欲を高めていくこともできるのです。
Webサイトでのリード獲得を成功させる2つのポイント
Webサイトでリードを獲得するには、訪問者をただ集めるだけでなく、「誰に」「何を届けたいのか」という目的を明確にしたうえで、ターゲットの興味を引き、アクションにつなげる設計が欠かせません。
以下のポイントを押さえることで、効率的かつ効果的なリード獲得が実現できます。
①目的やターゲットを明確にする
リード獲得の前提として、自社の商品・サービスを「誰に売りたいのか」「どのような課題を解決できるのか」といった目的とターゲット像を明確にしておく必要があります。これが不明確なままでは、サイトの構成やコンテンツ、訴求内容も的外れになり、成果にはつながりません。
②ターゲットに合わせたコンテンツを用意する
明確にしたターゲットに対して、課題解決に寄与する情報や関心を引くテーマのコンテンツを用意しましょう。
たとえば、ホワイトペーパーや導入事例など、相手の検討段階に応じた情報提供が有効です。SEOを意識したキーワード設計や、課題別にコンテンツを分類する設計も成果に直結します。
リード獲得を効率化するMAツールの活用
Webサイトでのリード獲得をより効率的に行うためには、MAツール(マーケティングオートメーション)の活用が有効です。MAツールとは、見込み顧客の情報を収集・管理し、行動履歴に基づいて最適なアプローチを自動で実行するマーケティング支援ツールです。
MAツールを導入することで、以下のような業務を効率化できます。
- ・フォームから取得したリード情報の一元管理
- ・ユーザーのWeb上の行動(閲覧ページ、クリック、滞在時間など)のトラッキング
- ・特定条件を満たしたリードへの自動メール配信
- ・ナーチャリング対象リードへのステップメール配信
- ・ホットリードの抽出と営業への自動通知
これらの機能を活用することで、手動では追いきれない数の見込み顧客を効率よく管理・育成し、商談につなげやすくなります。特に、見込み顧客の興味関心に応じてアプローチを変えることで、リードの質を高めるとともに、営業の成果にも直結します。
また、MAツールはSFA(営業支援ツール)やCRM(顧客管理ツール)と連携させることで、マーケティングと営業の連携も強化され、リード獲得から顧客化までの一連のプロセスがスムーズになります。
自社の商材や営業体制に合ったMAツールを導入し、適切に運用することが、Webサイトを中心としたリード獲得活動を成功に導くことができるでしょう。
MAツールについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
【2025年版】MAツールとは?導入目的で選ぶタイプ別製品比較5選
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、Webサイトでより多くのリードを獲得するための3つのポイントをご紹介しました。
ご紹介した方法は多くある施策の一部ですが、Webサイトに訪問した人たちとコミュニケーションをとれるような接点を適切につくり、Webサイトの成果向上にお役立ていただけると幸いです。
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