インバウンドマーケティング成功のためのポイント
はじめに
この記事では、「これからインバウンドマーケティングを始めたい」または「とりあえず取り組んでみたけれどなかなか成果が出ない」という方に向けて、インバウンドマーケティング成功のための基本的なポイントをお伝えします。
インバウンドマーケティングとは
まずはインバウンドマーケティングについておさらいしましょう。インバウンドマーケティングとは、2006年にアメリカのマーケティング会社Hubspot(ハブスポット)が提唱し始めたマーケティング手法のことです。
BtoBにおける従来の営業手法といえば、飛び込み、テレアポ、無作為なメール配信などが中心でした。売り手側から買い手側へのアプローチであるため、このような手法はアウトバウンドマーケティングと呼ばれます。こうした手法はいまだに多くのBtoB企業にとって主要な施策となっているかもしれません。しかしこれだけでは、自社の顧客となりうる見込み顧客以外にもアプローチするため、大きな無駄が生じてしまいます。
インバウンドマーケティングでは、顧客の興味・関心に沿ったコンテンツを制作・発信し続けることによって、顧客の側から自社の製品・サービスを見つけてもらうことを目指します。そのため、いかに顧客目線に立って考え、顧客の求めている情報を提供できるかが重要となります。
インバウンドマーケティング成功のポイント
ここからはインバウンドマーケティングを成功させるためのポイントについて、5つのステップに沿ってご紹介します。
- STEP1:ペルソナを決める
- STEP2:検討フェーズごとにユーザーの求める情報を考える
- STEP3:継続的にコンテンツを追加する
- STEP4:SEO対策、SNS対策
- STEP5:見直し
STEP1:ペルソナを決める
インバウンドマーケティングというと「ブログに記事をどんどんあげればいいんじゃないか?」「とにかくバズるコンテンツの作成だ!」などと思われがちですが、残念ながら、がむしゃらにコンテンツ作成をしても成果につながらないことが多いです。まず初めにやるべきことは、「ペルソナ」を作成することです。この際に、理想的あるいは典型的な顧客像を描くことが重要です。
- ペルソナ:
- 自社の製品・サービスの顧客となりうる個人について、年齢や性別などのデモグラフィック情報、職業や役職、個人の生活スタイル、趣味趣向などの要素をまとめたもの。
また、BtoBの購買プロセスにおいては、一人の担当者が情報収集~比較検討~導入までを行うことは稀で、現場担当者レベルから購買担当者や部門長など多くの人間が導入に関わります。そのため「ペルソナ」を作成する際には、導入に関わる人間を役職・職域など(ここではこれらを総じてミッションと呼びます)で分けて整理し、ペルソナを作成することが必要です。逆にBtoCとは異なり、個人の趣味嗜好について深く掘り下げなくてもOKです。
STEP2:検討フェーズごとにユーザーの求める情報を考える
続いて、STEP1において整理したペルソナが求める情報を考えます。求める情報と一口に言っても、まだニーズが発生したばかりのユーザーに対して具体的な製品の仕様や価格についての情報を見せても意味がありません。求められる情報は、ユーザーの「検討フェーズ」によって異なります。そのため、STEP1で整理したミッションごと、かつ、検討フェーズごとにユーザーが求めている情報(コンテンツ)を整理する必要があります。また、具体的なコンテンツ制作へとつなげる上で、「その情報を探すときにユーザーが用いる検索キーワードはなにか?」を合わせて考えることが重要です。
STEP3:継続的にコンテンツを追加する
ここまでで「誰に」「何を」伝えるか、整理することができました。あとは、整理した情報について継続的に情報提供を行っていきましょう。具体的にはブログなどを自社メディア(オウンドメディア)として活用する方法が一般的です。インバウンドマーケティングでは顧客に見つけてもらうこと、そして顧客の検討度合いをニーズ発生~検討~導入へと引き上げていく必要があります。そのためには、STEP2で整理した情報について網羅的かつ継続的にコンテンツを発信していき顧客とコミュニケーションを取っていきましょう。
STEP4:SEO対策、SNS活用
STEP3に加えて大切なのが、SEOやSNSなどの集客施策です。インバウンドマーケティングは「顧客に見つけてもらう」マーケティング手法ですが、とはいえ「顧客が見つけやすい」状態を作ることが非常に重要です。顧客が情報収集する方法として一般的なのは検索エンジンを利用する方法です。そのため、STEP2で整理したコンテンツに対して、想定される検索キーワードでのSEO対策が重要となります。
また、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを通じて、顧客にとって有用なコンテンツを発信することで「いいね!」「フォロー」などの形でユーザーと継続的なコミュニケーションを取ることもできます。役立つと感じてもらえたコンテンツや気に入ってもらえたコンテンツは「シェア」「リツイート」などの形で拡散されることで、今までリーチできなかった層にもリーチすることができます。
STEP5:見直し
STEP1~4がインバウンドマーケティングの基本的なポイントとなりますが、これら一連の流れを通じて、「STEP1:ペルソナ」「STEP2:検討フェーズごとに求められるコンテンツ」を見直し、修正していくことでよりターゲットユーザーに刺さるコンテンツへとブラッシュアップしていくことが重要です。インバウンドマーケティングの施策を通じて獲得した案件がすでにあれば、どのようなコンテンツが有益だったか実際のユーザーに質問してみることも有効です。
まとめ
この記事ではインバウンドマーケティングを成功に導く上での基本的なポイントをご紹介しました。この記事がペルソナや最適なコンテンツについて整理するきっかけになると幸いです。
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