展示会名刺を高確度の見込み顧客に育成する4つのステップ

秋の展示会シーズンですね。まさに今展示会で獲得された名刺を目の前にして、どうやってその中から案件を創出するかお考えの方も多いのではないでしょうか。
せっかく展示会に出展して獲得した名刺も、多くの割合ですぐに商談になるものでは有りません。ただ、その多くの割合のすぐに商談化しない名刺をそのまま放置してしまっては展示会の効果を最大限引き出すことはできないとも言えます。
今回は展示会で獲得した名刺から、「高確度の見込み顧客を"育成する"4つのステップ」をご紹介します。
4つのステップの前に・・・ 展示会で獲得した見込み顧客はどういう見込み顧客なのか。
展示会で実際に名刺交換をしている担当者の方はわかると思いますが、90%以上の名刺交換をした見込み顧客の方々は、すぐに商談・購買をするような、いわゆる"ホットな"見込み顧客ではありません。来場者も、購買・商談のために展示会場に来場しているケースよりもちょっと興味があって情報収集のために来場している方々のほうが母数としては多いのです。
つまり、そもそも展示会で獲得している見込み顧客情報は中長期的に育成をしないことには商談にならない見込み顧客のほうが多いわけです。
ただ、「中長期的に育成をしていく」と一言に言ってもこれは非常に難易度の高い事で、普段営業活動を行っている営業担当に、「これ、フォローしといて!」と言って一人あたり数十枚(場合によっては数百枚)の名刺を、いきなり渡したところで、その育成するための活動はおろそかになりがちです。なぜなら、営業は受注目標を持っていることが多く、直近で受注できない見込み顧客を中長期でフォローをしていくことに頭がまわらないことが多いからです。
このような状態を打開するための4つのステップをご紹介していきます。

ステップ1:獲得した名刺をデータ化して一元化
まず、獲得した名刺が「名刺」のままではその情報を共有、編集、統合したりするのに非常に手間になってしまいます。展示会終了後に、営業の人間に名刺とアンケートを渡して「データ化しておいて!」と渡すようなこともできると思いますが、人によって対応が遅れたり、そもそも着手できていなかったりなど対応に違いが出てしまいますので、できれば管理者が外部のデータ化サービス等を利用しながら一元的にデータ化し、管理していくことが望ましいです。

またそのデータを一元化して管理しておくことも重要です。これは展示会に限ったことではないですが、「未だ取引のない顧客=見込み顧客=リード」を一元的に管理しておくことで、見込み顧客を育成するための土台となります。
ステップ2:継続的にメール・Webでのコミュニケーション
前述のとおり、獲得した名刺の多くはすぐに商談化しません。しかもその名刺の多くは未だ営業がフォローするモチベーションのわかない状態であることがほとんどです。ただ一方でこの見込み顧客とも定常的にコミュニケーションを取っていくことが求められます。
こうなると1対Nで低コストで手間のかからないコミュニケーション手段が求められます。ソーシャルメディア等の活用も考えられますが、BtoBの世界ではまだまだメールとWebの重要性が高いのが現状です。この2つの手段をうまく活用しながらコミュニケーションを取っていきましょう。
ステップ3:見込み度合いを可視化する
メールとWebでのコミュニケーションを継続する"だけ"では、見込み顧客の本当の見込み度合いはブラックボックスのままです。アプローチとしては、メールを送り続けて、サイトに来て、問い合わせしてくれるのを「待つ」という完全に待ちの施策になりますし、なにより送っているメール・誘導しているWebサイトにどれだけどの見込み顧客が興味を示したのかがわからず、サイトやメールのコンテンツが見込み顧客にとって興味深いものだったのかがわかりません。
メール・Webでの見込み顧客とのコミュニケーションを継続しつ、見込み顧客の"動き"を可視化していくことにより、その見込み顧客に対しての攻めの施策を展開できたり、見込み顧客が興味を持っているコンテンツや領域を可視化していくことができます。
ステップ4:見込み度を"高める"コミュニケーション
ステップ3で説明した、「どの見込み顧客がどのメールやコンテンツに反応したのか」を見極めることはつまり「見込み顧客のメールのクリック、サイトの遷移状況を可視化する」のとほぼ同義になります。この情報が分かっただけでは意味がなく、これをどのように商談や案件、ひいては受注に近づけていくのかという具体的な活動が求められます。
ここからは見込み顧客の属性に合わせた個別のコミュニケーションを図っていくことが必要になってきます。例えば、以下の様なコミュニケーションを取っていくことで見込み度をより高めることができます。
- 例)製造業向けの事例ページを見た20名の見込み顧客には製造業向けのセミナー案内のメールをお送りする。
- 例)価格のページを過去7日間に2回以上みている見込み顧客には一度営業から電話連絡を試みる。
最後に
過去に展示会に出展した時に獲得した名刺情報、営業が過去獲得した名刺情報が机の中に眠っていたり、社内の別々のところに保存されていたりというのはよくあることです。このような多数の"今は営業がフォローすべきではない見込み顧客"に対して、効率的にコミュニケーションをしていくことで、今まで獲得できなかった商談・案件・受注が獲得できる可能性があります。是非実践してみてください。
これを読んでもっとUrumo!
この記事を読んだあなたに、さらにステップアップできる記事をご紹介します。