営業に最適な訪問時間はいつなのか?約束の「5分前」が鉄則!

社会人にとって遅刻はもっとも避けるべき行動といってよいでしょう。特に顧客や取引先への訪問では、適切な時間を見計らって到着することで印象も良くなります。
では、活躍している営業担当は、どのくらいの時間を目途に到着しているのでしょうか。今回は100人の営業担当にアンケートを取ってみました。結果を見ながら、適切な到着時間と到着前の過ごし方について考えていきます。
訪問先には何分前に向かいますか?

訪問先に向かう時間についてのアンケートでは、第1位が「1~5分前」33%、次いで「6~10分前」32%、「11~15分前」20%という回答が得られました。
「1~5分前」に行く理由としては、「早すぎても遅れても失礼」「早すぎると迷惑」という答えがもっとも多く見られます。中には「早めに行ったら気分を害されたことがあった」「まだ準備ができていないこともある」など、早すぎて不都合な経験をしたという体験もありました。
近隣までは早めに行き、時間をつぶして約束の時間ちょうどに入るという人もいるようです。
「6~10分前」「11~15分前」の回答では、ほとんどが「到着して待機」という形をとっています。
「実際の訪問は時間ぴったりだが、少し早めに行ってコンビニなどで時間をつぶす」「早過ぎたら車の中で時間まで過ごす」「喫茶店で時間になるまで待つ」といった回答が見られました。
早く行く理由としては「交通渋滞」「交通機関の遅れ」への懸念と、「住宅地で場所がわからず迷う可能性がある」など、何らかの事情で遅れが発生することを想定して時間調整をしていることがわかります。
ぴったり、もしくはほんの数分前に相手先のドアに立つのが、訪問時のマナーと考える人が多いようです。十分に余裕をもたせ、面談の準備を整えるための時間を取るといった、ビジネスパーソンの心構えが感じられる回答も数多く見られました。
わずかな時間もムダにしないのがデキる仕事人の証
相手先に失礼のない時間に到着するために早く会社を出て、待つ間の時間をメールやスケジュールのチェックに充てるなど、優秀なビジネスパーソンほど時間の使い方も上手です。
アンケートでも、「スケジュール記入で時間つぶす」「なるべく時間前に付き、心のゆとりを持たせ、時間潰しではメモ帳を見る」といった回答が見られました。
移動中に緊急性のあるメールが入っている可能性もあり、忙しいビジネスパーソンにとって、こうしたすき間時間でのチェックは欠かせません。自分自身の当日のスケジュールや、商談後の流れの確認など頭で整理できていれば、先方からの新しい申し出がなされた際にも、柔軟に対応できます。
商談が成立した後の処理や次の訪問先の予定確認など、待ち時間の使い方ひとつで仕事の進め方が大きく変わります。
訪問前の時間が商談の出来を左右する
訪問前に長めの時間を取るタイプでは、喫茶店や車の中で、訪問先の情報をおさらいするなどして面会に備える人も多いようです。
今はタブレットやノートパソコンなど、外出先でもデータに自在にアクセスできる時代です。相手先企業の最新ニュースや事業の動きを知っておくことは、商談成功への好材料となります。再度資料を読み込んで、細部まで頭に入れておけば、どのような話を振られても万全な対応ができます。
特に重要な商談の前には、頭の中で十分なシミュレーションを行うことが成功を導くカギとなります。初回訪問なのか、商談をまとめるための来訪なのかによっても事前の準備は違ってきますが、いずれにしても備えが厚ければそれだけチャンスも広げられます。
デキる営業は相手を知り尽くして、商機を生み出します。訪問に備える時間の重要性を認識すると、ムダな時間を過ごすことはなくなるでしょう。
爽やかな印象を与えるための身だしなみチェック
アンケートでは、「先方の都合に合わせるために早めに出向き、空いた時間は身だしなみのチェックを行っている」「相手に会う前にトイレに行っておきたい」など、身だしなみのチェックを訪問前の習慣とする意見も見られました。
自宅や会社を出る際に身の回りを整えても、移動する間に乱れてしまうのが普通です。髪にくしを入れたり、ネクタイを整えたりするのは訪問前のマナーです。汗ばみやすい人は軽く肌を押さえるなど、爽やかさを演出しましょう。
訪問先に訪れてから身だしなみの乱れに気づくと、そちらが気になってしまい話に集中できなくなるということもあります。相手先企業のドア前で慌てることのないよう、鏡でチェックしておくことをおすすめします。乱れた髪のまま訪問すると、余裕のない人物という印象を持たれます。
身だしなみが整っていれば、行動にも自信がもてて相手からの信頼も高まります。訪問時の見た目は、ことば以上に雄弁であることを、忘れてはなりません。
さいごに
日本人は基本的に時間に正確な民族です。社会的にも時間にルーズな人間は、信用されない傾向があります。
アンケート結果でも、時間には十分に余裕をもって行動していることが伺えます。また訪問前の時間もムダにせず、自分なりの工夫をして過ごしているようです。
効率の良い仕事ぶりで相手先からの信頼を勝ち得るためにも、訪問前の時間を有意義に過ごしたいものですね。