コンテンツマーケティングでKPIに設定するべき指標とは?設定手順と具体例

コンテンツマーケティングとは、様々なコンテンツを活用しユーザーにとって有益な情報を発信し続け、新規顧客の獲得や、既存顧客の育成を行うことです。そのコンテンツを評価するために設定するのが「重要業績評価指標」であるKPIとなります。コンテンツごとにKPIを設定することで、目標達成までの進捗状況を可視化することができ、課題が明確になります。
この記事では、コンテンツマーケティングのKPIの設定手順と具体的なKPI例について解説していきます。
KPI設定の手順
ここでは、コンテンツマーケティングを行う上で、KPIを設定する手順についてご紹介していきます。
①目的の整理
まず初めに、何を目的にコンテンツマーケティングを行うのか整理しておきましょう。
「新規顧客獲得」や「既存顧客の育成」など目的ごとに行う施策も変わります。目的や施策が違えば設定するKPIも自ずと変わるため、まずは明確な目標を定めておきましょう。
②コンテンツの整理
コンテンツマーケティングで行う施策には、展示会やセミナー、ホワイトペーパー、SEO、メール配信など様々なものがあります。これからどのような施策を行っていくのか、また、すでに制作しているコンテンツがある場合にはそれも洗い出しをしておきましょう。
➂顧客フェーズに照らし合わせる

目的が決まったらその目的をゴールとし、顧客はゴールまでどのようなフェーズを辿るのか洗い出します。ここで言うフェーズとは認知・興味・検討・契約など、顧客の行動の段階です。そのフェーズに合わせて、どのようなコンテンツを活用していくのか照らし合わせます。
④KPIとなる指標の把握
次に指標となるKPIにはどのようなものがあるのかも把握しておきましょう。目的に合ったKPIを設定するためにも、KPIの種類を把握しておくことが大切です。
⑤KPIの設定
フェーズごとにKPIを設定していくことで、そのフェーズの達成度を明確にしながら進めていくことができます。活用するコンテンツと顧客フェーズの設定ができたら、合わせてKPIを設定していきましょう。
目的別KPIの具体例
ここでは、施策ごとに設定すべき具体的なKPI例についてご紹介します。
新規顧客獲得の場合のKPI
・記事本数
自社サイトなどで発信しているブログなどの記事更新数です。
検索結果の上位に表示させることで多くの人の目に留まり、認知度の向上につながります。そのためにも継続的に更新を行うことが大切です。
・PV数
認知度を測る指標として使われるのがPV数です。
PV数はユーザーが閲覧したページ数のことで、ユーザーが1ページを見ると1PV、2ページ見ると2PVとなります。
・セッション数
PV数と同様にセッション数も認知度を測る指標として使われます。
セッション数はサイトの訪問者数のことで、Webサイトを訪問してから、離脱するまでを1セッションと数えます。
・UU数
UU(ユーザーユニーク)数は、特定の期間にサイトを訪問したユーザー数のことです。
セッション数は同じ訪問者が2度訪問した場合、訪問者数2とカウントされるのに対して、UU数はその期間内に何度訪問しても同じユーザーは1としてカウントされます。
・SNSシェア数
FacebookやTwitterなどのSNSで情報が拡散された数がSNSシェア数です。
拡散力が高く、多くの人の目に留まることから新規顧客獲得に有効とされていますが、拡散されるかはコントロールが難しい部分でもあります。
・問い合わせ数
自社サイトの問い合わせフォームなどから問い合わせのあった数が問い合わせ数です。
問い合わせにより、これまで潜在的だった顧客の情報を獲得することができるため、新規顧客獲得のためには重要なKPIとなります。
既存顧客育成の場合のKPI
・エンゲージメント率
エンゲージメント率は、ユーザーと企業の親密度のことで、主にSNSへのコメント数やクリック数を指標とします。
・リテンション率
リテンション率は、既存顧客が自社サイトに再訪問した割合を示す指標です。このリテンション率を高めることが、顧客を優良顧客へ育成するために重要となります。
・回遊率
回遊率は、1人の既存顧客が自社サイトに訪問した際、何ページ閲覧したかを表す指標です。回遊率が高いほど、サイト内の情報がユーザーにとって有益であると判断することができます。
定期的な見直しでKPIを改善する
設定したKPIを達成するためには、定期的な見直しによる改善が重要となります。
まずKPI設定時には、目標達成までの期間も設定しておきます。期間ごとに定期的な見直しを行い、KPIが達成できていない場合には問題点の洗い出しや施策の改善を行いましょう。
また施策の改善を行ってもKPIの達成に至らず、目標と実績が乖離してしまっている場合、担当者のモチベーションを下げることにもつながりかねません。そういった場合には、柔軟にKPIの変更を行うことも必要です。
KPIは何度もPDCAサイクルを回していくことで改善され、効果を高められます。そのためにも常に現状を把握し、分析を行うことが重要となるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このようにコンテンツマーケティングでKPIを設定することは、ゴールまでの道筋が明確になり、部署全体として同じ目標達成に向けて施策を進めていくことができます。まずは、社内で活用するコンテンツを洗い出し、設定すべきKPIを明確にしていきましょう。