クライアントを怒らせてしまった!ピンチをチャンスに変える謝り方とは

どれだけ丁寧なクライアント対応をしていたとしても、時として思わぬミスによりクライアントを怒らせてしまうことがあります。大切なクライアントから怒られると、落ち込んでしまいがちですが、落ち込んでばかりはいられません。その後の対応によっては、クライアントとの関係性をよりよくすることができるかもしれないのです。ここでは、ピンチをチャンスに変えるための効果的な謝り方について、詳しくご紹介いたします。
どんな時にクライアントは怒るのか
どのような時にクライアントを怒らせてしまうのか、よくある事例をご紹介します。
経験・知識不足からのずさんな対応
これは、まだ社会人経験の少ない若手に多いミスです。相手の質問や要望に対して、自分の知識や経験がなく理解できていないにもかかわらず、その場を取り繕うために適当な返事をしてしまい、後で問題となり、クライアントを怒らせてしまうというもの。
若手のうちは、知識不足になってしまうのはどうしても否めません。しかし、クライアントにとっては、企業を代表する専門家として見られています。ずさんな対応は信頼失墜の恐れもあるでしょう。
わからないことはわからないと伝え、その場で調べたり社内に戻ってから確認して返答するほうが望ましいでしょう。
何度も同じミスを繰り返す
初めての経験であれば、誰でもミスしてしまう可能性もあります。しかし、同じミスを何度も繰り返してしまっては「進歩がない人だな」と思われてしまい、怒られてしまうことにもつながります。
「仏の顔も三度まで」という言葉もありますが、とくにまだ面識がないクライアントならばそんなに甘くありません。同じミスは二度としないくらいの意識が必要でしょう。
クライアントに対しての虚偽発言など
もっともダメージが大きいのは、うそをつくことでしょう。例えば、契約を獲得するために、取引先へうそをついてしまった場合、後からうそが判明すると当然クライアントは激怒します。
それだけでなく、最悪の場合信用失墜や損害賠償請求が発生する恐れもあります。
信頼性や関係性を深めることのチャンスかも
先に述べたようなことを故意におこなうのはもちろん言語道断ですが、完璧な営業担当というのは存在しません。どれだけ丁寧な対応を心がけていたとしても、時としてミスを犯してしまい、クライアントを怒らせてしまうこともあるでしょう。
ただ、クライアントを怒らせたからといって、必ずしもそれで今後の取引が一切なくなってしまうというわけではありません。怒られた後の対応次第では、リカバリーが可能な場合もあります。そのため、クライアントが怒ってしまった場合、逆に信頼を回復させるチャンスと思い、精力的に対応を行う営業担当も少なくありません。
ピンチをチャンスに変えることができれば、営業という仕事はもっと面白くなるでしょう。ただし、そのようなチャンスを手に入れるのは、簡単にできるものではありません。対応に失敗してしまっては、信頼を取り戻すことが難しくなるでしょう。最悪の場合、今後の取引にも影響を与えてしまうため、しっかりと対応するようにしましょう。
まずは誠意を持って謝罪する
ピンチをチャンスに変えるための第一歩としては、まずしっかりとクライアントに対して、誠意をもって謝罪する必要があります。謝罪をすることで、クライアントは怒りをいったん沈めて、話を聞いてくれる時間を作ってくれるかもしれません。
謝罪のタイミングが遅くなればなるほど、信頼の回復からは遠のいてしまいますので、可能な限り早く謝ることが大事です。
失敗から効果的な謝罪の方法とは
ここでは、シチュエーションに合わせた謝罪の仕方について、詳しくご紹介します。
訪問での謝罪
可能な限り誠意を伝えたい場合に取られる方法が、クライアントへ訪問して直接謝罪することです。クレームがあったらすぐに向かうほうがよいでしょう。その際には、ただ闇雲に謝罪するだけではなく、そのような事象が起きてしまった経緯、原因、同じことが起きないようにする対策法などをしっかりとまとめて報告ができるようにしておくことをおすすめします。
また、謝罪の際には、できるだけ相手から目をそらさずに、はっきりとした声で謝罪をする必要があります。後ろめたい気持ちがあるかもしれませんが、目を背けたり、声がくぐもってしまったりすると相手に誠意が伝わりにくくなってしまいます。
電話での謝罪
最初に行うことが多いのは電話での謝罪です。クレームの電話連絡があった場合は、まずその場でおわびをしましょう。事実を確認しなければならない場合は、再度折り返し連絡をすることを伝えたうえで事実確認をしてください。事実が確認できれば、再度電話をして、改めて謝罪にうかがうアポイントを取るようにしましょう。
メールでの謝罪
クライアントによっては、最初のクレームの段階で「顔も見たくないし、声も聞きたくない」といわれてしまうこともあるでしょう。そのような場合は、メールで謝罪するという方法もあります。また、電話での謝罪や訪問での謝罪の後に、メールで再びおわびをするという方法も誠意が伝わりやすいでしょう。ただし、メール1本だけで謝罪を終わらせることのないようにアフターフォローについても考えておくことが必要です。
相手の状況に合わせた対応を
どんなに誠意が伝わりやすいといっても、いきなり謝罪訪問されてクライアントが迷惑に感じることもあるかもしれません。クライアントから「来るな」と言われているにもかかわらず、誠意を見せたいという理由だけで押しかけても、それは単なる自己満足です。誠意は相手に伝わらなければ意味がありません。
また、場合によっては上司の協力を仰ぐという方法もあります。自分のトラブルを自分で解決できなというように捉えられ、評価が下がってしまう恐れもありますが、一人で解決しようとして失敗し、結果的に会社全体の信頼を失ってしまう方がよほど大きな問題です。
なにかトラブルが起きてクライアントから怒られてしまったときは、早い段階で上司に報告・相談し、問題の解決を最優先に考えるほうが良いでしょう。
さいごに
誠実にクライアントと接していたとしても、時として相手を怒らせてしまうことがあります。そのような場合は、しっかりと謝罪をしたうえで、リカバリーをすることができれば、クライアントとの関係性をこれまで以上に深めることにもつながるかもしれません。そのためにも、まずは誠意をもって相手におわびを伝えることを忘れないことが重要です。