【マーケティング用語】正しく理解してる?「ユーザーインサイト」とは

マーケティングについての記事などを読むとたびたび目にする、「ユーザーインサイト」という用語。その意味や重要性をご存じでしょうか?
本記事では、今さら聞けないマーケティング用語として、ユーザーインサイトにスポットを当て、詳しく説明します。基本の用語解説から、ユーザーインサイトを知る重要性、ユーザーインサイトの解析方法まで取り上げますので、ぜひ最後までご覧ください。
ユーザーインサイトとは?基本の用語解説
ユーザーインサイトとは、「ユーザーの内側に隠れている本音」のことです。
ある商品を購入したときやWebサイトを訪れたとき、あなたは何を求めてその行動を起こしたのか、自分で明確に説明できるでしょうか?明確な意図をもっているときもあれば「何となく気分で」行動しているときも多いでしょう。
この「なんとなく気分で」行動を起こすとき、その人の裏側には自分でも気づかない本音が隠れていることがあります。この本音や本質的な欲求を、ユーザーインサイトと呼ぶのです。
ユーザーインサイトを深く知ることで、ユーザーの隠れたニーズに応えられるようなヒット商品や、よく訪問してもらえるWebサイトを作ることもできます。ユーザーインサイトを押さえることは、Webサイトの運営者やマーケティング担当者にとって非常に重要であるといえるでしょう。
ユーザーインサイトを知る重要性とは
いくら素晴らしいビジネスアイデアや優れた商品があっても、それらが必ずユーザーに受け入れられ、ヒットするとは限りません。ターゲットとなるユーザーの中に潜む隠れた本音を把握し、それを満たしてユーザーに興味、関心を持ってもらうための的確なコミュニケーションができなければ、ユーザーには受け入れられないのです。
例えば、Webサイトや商談の場で、自分たちが伝えたい商材の強みばかりを伝えてしまっていませんか?ターゲットユーザーが求めているものは、"自社や自分にとって価値のあるもの、効果を期待できるもの"です。自社商材が、どういった価値や効果を提供するものなのかを、ターゲットユーザーの欲求に沿って伝える必要があるのです。
このように、ユーザーインサイト=ターゲットユーザーの本当の欲求を知ることが、マーケティング戦略において重要と言えます。「サービスを開発したけれどユーザーのニーズとはかけ離れていた」という失敗を避けるためにも、ユーザーインサイトを把握するようにしなければなりません。
「キャズム越え」にもユーザーインサイトが有効?
マーケット理論の一つで、「プロダクトライフサイクル」という考え方があります。それによると、製品が世の中に登場すると、はじめは革新的な一部の人が導入し、次いで新しいもの好きな人々、その次により実利を重んじる人々、最後に最も保守的な人々の順で導入されていくと言われます。
この流れの中でユーザーインサイトは、変化していくユーザーのニーズをより的確にとらえ、ステージごとにユーザーが求める本質に近づき、サービスをヒットさせるための重要なヒントを得る手法と言えます。
またプロダクトライフサイクルでは、「溝」を指すキャズムという言葉もあります。大きなブームは、アーリーマジョリティと呼ばれる実利を求める人々の導入が進むことで起こりますが、この前段階には大きな溝があります。大多数の人たちへ受け入れられるには、この大きな溝を跳び越えなくてはなりません。この溝がキャズムです。
実利主義者に最適な訴求をしてキャズムを乗り越え、その先の売上拡大を図るためにも、ユーザーインサイトは重要になるでしょう。
ユーザーインサイトの解析方法
マーケティング戦略に重要なユーザーインサイトですが、ユーザー自身も自覚していないニーズを明確にすることは、容易ではありません。ユーザーが自覚していない以上、さまざまなデータから推定していく必要があります。ここでは、ユーザーインサイトを把握する方法を3つ、ご紹介します。
Google アナリティクスなどのアクセス解析ツール
ユーザーのWebサイト内での行動を、マーケティングでよく使われる数値として可視化してくれるのがアクセス解析ツールです。Webサイトでのユーザーの行動について分析し、閲覧ページ数やページの遷移、滞在時間、リピーター率やコンバージョン数などを表示してくれます。なかでもGoogleアナリティクスは、無料で使えるとは思えないほど解析内容が充実した、Webサイトの運営にはもはや定番ともいえるツールです。
ヒートマップ
ユーザーがWebサイトのどこを見て、どう操作しているのかについて解析し、色分けして映像化した画面マップのことです。どのような意図をもって行動を取っているかが直接分かるわけではありませんが、「どこがよく見られているか」「どういった操作が多いか」といった内容を視覚的に把握することができます。です。特定のページごとにユーザーインサイトを分析したいときに、有効活用できるツールと言えるでしょう。
インタビュー・アンケートなどの定性調査
インタビューやアンケートは、アクセス解析ツールなどでは集計できない、生の声を集められる手法です。場合によっては、より詳細な課題やニーズを深堀することもできますが、質問内容などを慎重に設計しなければ、バイアスの掛かった解答が集まることになり、ユーザーのリアルな本音を見誤るというケースもあるため、注意が必要です。
これらの手法で得られるデータについても、年齢や性別、居住地域といったユーザーの属性情報などによって、傾向が異なる場合もあります。自分たちの商材のメインターゲットはどのような傾向なのか、しっかりと把握することをお勧めします。
また、他にもユーザーインサイトを分析する方法は様々あります。ユーザーインサイトがよりつかみやすい方法を探してみてください。
まとめ
ユーザーインサイトとは、「ユーザー自身も気づいていない隠された本音」です。ユーザーインサイトをしっかり把握することで、商品やWebサイトなどが世の中のユーザーに受け入れられ、好まれるためのヒントが見えてきます。解析ツールなどから見えてくるユーザーの行動に、隠された本音を見つける練習をすることで、マーケットについてより知識を深めることになるのではないでしょうか。
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