なぜBtoB企業がSNSマーケティングを行うのか

最近、企業がFacebookやTwitterといったSNSを活用したマーケティングに参加しているのをよく見かけませんか?経済産業省は、SNSを始めとしたソーシャルメディアの活用が企業の活動を促進するための取り組みとして「有望な分野である」と報告しています。
この記事では、「SNSマーケティングに興味がある」「これからSNSマーケティングをはじめたい」という方に向けて、主要なSNSの特徴をご紹介しながら、活用法をお伝えしていきます。
SNSマーケティングを知ろう
SNSマーケティングとは?
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは「ユーザ同士がつながること」を目的としたWeb上でユーザ同士が情報を交換するサービスです。
よくソーシャルメディアとSNSを混同してしまう方がいると思いますが、ソーシャルメディアは「双方向にコミュニケーションが取れる媒体」を指すので、ブログや口コミサイトも含まれます。もちろん双方向にコミュニケーションが取れるという点ではSNSも当てはまるので、SNSはソーシャルメディアの一部であるといえますね。
SNSマーケティングとは、そうしたSNSを活用したマーケティング活動を指します。
SNSマーケティングの目的は?
SNSマーケティングの目的は大きく3つ挙げられます。
- ・認知度向上
- SNS上でユーザが検索をした場合に、目に触れるようにしたり、拡散されやすくしたりする。
- ・ブランディング
- どんな企業なのか、どんな商品・サービスがあるのかを発信。また、CMなどと異なりコストを抑えて継続的に露出をすることができる。
- ・ロイヤリティの向上
- SNS上でのユーザとの対話を通し、企業への信頼や安心感を高め、継続して購入してもらいやすくする。
例えば、電気機器メーカーの「Nikon」は自社製品を利用した写真や動画の投稿をSNSでしています。投稿を見たユーザの中には、「そんなアングルがあったのか、僕も週末に何か写真を撮りにいこうかな」「Nikonのカメラはこんな綺麗な写真を撮れるんだ、私も買ってみようかな」など心を動かされる方もいます。
このように、メディア内でユーザとコミュニケーションをとることを目的としています。
BtoB企業とSNSマーケティング
ガイアックスが行った調査によると、BtoB企業でのソーシャルメディアの活用率は68.9%、特にFacebookは57.1%のユーザが効果を実感するなど、BtoB企業でもSNSマーケティングが有効であることが分かります。
BtoB企業がSNSマーケティングを行うようになった背景のひとつに、スマートフォンの普及が考えられます。スマートフォンの普及に伴いソーシャルメディア、特にFacebookやTwitterといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の利用者が急増しました。ユーザはSNSから情報を得たり、SNSからの情報に影響を受けるようになりました。そのため、企業がSNSを活用することにより、近い距離でユーザとコミュニケーションがとれるのです。
人気のSNS4選と、それぞれの特徴
SNSでは、直接ユーザの反応を見ることができるので、ユーザが求めていることや興味のあるものが分かり、マーケティング活動に大きく役立てることができます。今回は、SNSの中でも注目度の高い4つのメディアの特徴をご紹介します。
世界で20億人以上が利用している、大規模サービスです。
ユーザのアクセス解析ができるため、ユーザの行動からどんなことを考えているのか・趣味嗜好などを仮説することができます。ユーザの「いいね!」やコメントの履歴が、その友達に表示されるため拡散効果もあります。また、Twitterに比べ、多くの写真や長い時間の動画、文字数制限なしの投稿ができます。
日本では主に10代、20代のユーザが利用しています。
Twitterはリアルタイムに情報を提供することができます。ツイートする際のポイントは、投稿時間です。平日の朝の通勤時間やランチタイムに投稿するとユーザからの反応が良い傾向にあります。また、ツイートの更新頻度が高いと閲覧数が増加します。写真や動画も投稿できますが、字数制限があり140字以内となっています。
ここ数年で若者の支持を多く集めている、写真投稿をメインにしたSNSです。10代、20代の女性にとっては生活の一部になっているともいわれています。 日本においては、20代~30代の女性に多く利用されていて、2015年に実査されたトレンダーズ株式会社の調査によると、Instagramの投稿から刺激を受け購買に至った経験を持つ女性が回答者の約4割を占めています。最近では、Instagramに広告を出稿する事業者も増えてきており、新しいユーザーとのコミュニケーション手段の一つとなっているといえます。
LINE
若年層に限らず幅広い年齢層に利用されています。LINEが公開した資料によると、日本でのアクティブユーザ数は7,100万人以上、アクティブ率が80%以上と非常に高いです。
個人にプッシュ通知することができるため、集客効果に繋がりやすくなっています。ただし、メッセージの頻度が多い場合はブロックされてしまう危険性があるので気をつけましょう。
SNSマーケティングのメリット・デメリットとは?
多くの企業が、上記のメディアを活用してSNSマーケティングに取り組んでいます。では、具体的にSNSマーケティングのメリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?SNSを上手に活用するためにも、メリットやデメリットを知っておきましょう。
- メリット
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- 1.ユーザと直接コミュニケーションがとれる
- 2.コミュニケーションをとりながら、さり気なく企業ブランディングができる
- 3.ユーザが簡単に情報を拡散できるため、潜在顧客にも認知してもらうことができる
- デメリット
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- 1.ファンができるまでリーチできるユーザが少ない
- 2.流行り廃りに影響を受けやすい
- 3.良い評判の拡散で効果が見込める一方で、悪い評判の拡散も早い
また、SNSマーケティングは、始めるよりも「継続する」ことのほうが難しい傾向にあります。
そもそも、コンテンツに魅力がなければユーザは反応や拡散をしてくれませんし、新しいコンテンツもコンスタントに提供していかなければ飽きられてしまうからです。ユーザに反応されるような質の高いコンテンツを作り続けることは、意外と工数がかかることをあらかじめ認識しておく必要があります。
SNSマーケティングをはじめる前に・・・!
①ユーザがSNSを使う理由を知っておこう
ユーザは、SNSを友人とオンライン上でコミュニケーションをとることや、同じ趣味を持つ人同士の交流の場として利用しています。それ以外にも知りたい情報を探したり、全世界の人々と情報の交換や共有をしています。
②SNSを活用する目的を決めよう
あなたがSNSマーケティングを活用する目的は何でしょうか?多くの顧客に情報を届けたいからですか?見込みのある顧客を見つけたいからですか?あなたの目的を決めることで、発信すべき情報の方向性が決まってくると思います。
③ユーザ目線での情報の発信をするために
①でお伝えした、ユーザがSNSを利用する目的に寄り添った情報を発信しましょう。ユーザが誰かにシェアしたいと思うコンテンツにすることで、拡散効果があります。また、発信したコンテンツに面白みがあることで、ユーザは「また情報が欲しい」と思うはずです。
④ターゲット層が多いメディアを選出しよう
メディアの選定はとても重要です。あなたは誰に向けて、情報を発信したいですか?ターゲットを絞ることでより効果が出やすくなります。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
ほとんどのメディアが費用をかけずにはじめることができますね。しかしSNSは、費用はかからない分、発信するコンテンツの吟味や作成に時間をかける必要があります。自社のターゲット像を考え、じっくりと着実にユーザに情報を届けていきましょう。