営業は分業化すべき?3つのメリットと生産性を上げるためのヒント

っ皆さんの会社の営業活動はどのように行われていますか?特に法人営業の現場では、アポ取りから商談、受注後のフォローまでを一人の営業担当が行っているケースも多く、営業担当にかかる負担が大きいのも現状です。
最近では、雇用体系の流動化にともない、営業活動の分業化も進んできています。この記事では、そんな営業プロセスの分業化についてご紹介いたします。
一気通貫型から分業化へ
これまで法人営業では、自身の担当する企業や地域などが決まっていることも多く、案件の創出から受注後のアフターフォローまで、営業各々が全ての営業プロセスを実施している状況が多く存在しました。このような状況下では、"いかに全ての営業プロセスをこなせる優秀な営業を育てるか" が重要視されてきたと言えます。
しかし、終身雇用制度が崩壊し雇用の流動化が進んでいる現代では、育成に時間とコストがかかる従来の一気通貫型の営業体制は、「業績への直接的なリスク」となることが指摘されるようになりました。
②雇用の流動化により、離職してしまうリスクが高い
③組織拡大のハードルが高い
上記のような理由から、企業が安定した組織運営を行い利益を生み出すためには、1人の優秀な営業に依存することは大きなリスクが伴うのです。
営業プロセスの分業化が求められる背景
このような背景から法人営業のプロセスに対する考え方も徐々に変化しており、重要視されるポイントも「いかに優秀な営業を育てるか」から「いかにリスクを分散させるか」にシフトしてきていると言えます。
そこで注目されたのが営業プロセスの分業化です。1人が全ての業務を行うのではなくそれぞれに人員を配置することで、業務ごとの特定の範囲のプロフェッショナルを育成し、一部の優秀な営業に依存しない組織力の向上が求められるようになってきました。
分業化のメリット① 教育工数の削減による生産性の向上
営業プロセスを分業化することで、教育にかかる工数の削減に大きく寄与します。例えば、同じ法人営業のプロセスの中にあるといっても、
(B)顧客に合わせた提案書を作成するクロージングのスキル
この2つは全く違います。業務単位での育成を行うことで、全ての営業プロセスの教育を行う時よりも早期のスキル向上・立ち上がりが期待できるようになります。
分業化のメリット② 適材適所のリソース配置による生産性の向上
また、個々人の性格や特性に合わせた配置も可能になるため、多様な人材の確保や組織の拡大にも耐えうる組織運営が可能になります。優秀な人材といっても性格や特性は千差万別で、コミュニケーションスキルの高い人材もいれば、課題分析が得意な人材もいます。分業を行うことによって、得意な分野に集中して業務を行うことができ、組織全体のパフォーマンスを高めることが可能です。
分業化のメリット③ 業務集中型の環境整備による生産性の向上
分業化を進めると特定の業務に集中できる環境が整備されるので、効率が上がることが期待できます。例えば見込み客創出のためのテレアポをするのであれば、それにあった環境で行うことが望ましく、成果も上がりやすいです。
これを商談と商談の移動中に行おうとするとこんな環境を整えることはむずかしいですね。左手には携帯電話、右手にはペン、周辺に物を置けそうな台などが無ければ、おそらく手帳やメモ帳などは片膝をついた上で膝の上でしょうか。皆様も一度はこのような営業を見かけたことがあると思います。確かに、移動中の時間の有効活用は必要ですが、これではあまり効率が良いとは言えません。
分業をすれば、テレアポインターは最適な環境下で電話に集中することができますし、外回りをする営業は、移動中は顧客からのメールをチェックするなど、移動中でも適切な業務を行うことができます。このように、業務集中型の環境整備をすることで業務ごとの効率を上げ、全体的な生産性も向上すると言えます。
分業化を進める上での留意点
分業化を進めるときには、メンバー間での情報共有や連携が非常に重要になることに留意する必要があります。これまでは自分だけで把握してさえいればよかったものも、分業化が進み関わるメンバーが多くなれば情報共有は必須となります。この点はチャットツールを使ったりして、共有しやすい環境を整えましょう。また、営業プロセスを分解してリソースを配置すると、同じ業務を繰り返し行ったり、事務的な作業に業務が偏るメンバーも出てくると思います。そういったメンバーにもしっかりと気を配り、モチベーションが維持できるような環境を整えたりマネジメントを行う必要性があります。ただ、本質的には、いかにこの仕事が重要かなどをしっかり伝えていくことが重要と言えるでしょう。
以上、いかがでしたでしょうか。営業プロセスの分業化による生産性向上が、みなさまの何かしらのヒントになれば幸いです。
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