オンラインセールスを始めるにあたって必要なこととは?
オンラインセールスとは、インターネットを通じて、取引を行ったり、web商談を行ったりと、場所を問わずいつでもセールス活動を行える仕組みのことを指します。withコロナ対策として、止むを得ずリモートワークに切り替え、オンラインセールスを意識された企業様も多いのではないでしょうか。
実際に、コロナをきっかけにリモートワークを導入された方は多くいらっしゃいます。
(引用:株式会社ネオマーケティング「全国の20~59歳の男女1000人に聞いた『ニューノーマルの働き方、リモートワークに関する調査』」)
ここでは経営陣の方や、セールスマネージャーの方に向けて、新たにオンラインセールを取り組むにあたり必要になることを紐解いていきます。
オンラインセールスを取り入れる際に整理しておきたいこと
対面のセールスから、オンラインセールスにするべきなのは重々承知だけれども、どこから手を付けたら良いかわからないという方も多くお見受けします。
まずは下記を確認して、自社ではどうなのかを整理しておく必要があります。
- 自社はオンラインセールスに向いているか
- 所謂ブルーカラーと呼ばれる職種では向いていませんし、接客業などでは、接客をオンライン化することは出来ませんね。
- wi-fi環境や、イヤフォン・PCの支給がされているなど、インターネット環境が整っているか
- セールスの効率が落ちているところはどこか
- セールスフローのどこの部分にフォーカスを当てて、「オンライン化」していけば良いのかを明確にします。例としては、リードを獲得する施策に問題があるのか、先方に「直接来ないでくれ」と言われて、対面の商談数が減少して困っていることなどが予想されます。
ここで留意しておいて頂きたいことは、オンラインセールスとはいえ、1から100まで全てオンライン化する必要はないことです。今まで対面商談で培ってきたノウハウや経験則をお持ちの企業様はそこを無駄にすることなく、対面での強みや経験則を活かしつつ、オンラインセールスを取り入れていきましょう。
実際にオンラインセールス立ち上げ時におこなうべきこと/気をつけるべきこと
移動時間も無く、全国や世界に居るお客様とすぐに商談ができる、非常に便利なオンラインでのセールス活動ですが、相手と直接会う訳ではないので「先方の表情」や「温度感」が見え難いというデメリットがあります。
ここでは、オンラインセールスを取り入れる際に、行うべきことや気を付けるべきことを述べたいと思います。
①オンラインセールスのオンボーディングをしていく必要がある。
画面越しの商談となれば、今まで対面のセールス活動で分かっていた情報が掴めなくなります。例えば、温度感や表情、仕草は把握し難くなります。今まで以上に、お客様の動向を読み取る会話のコミュニケーションを増やしていく必要があり、それを実行するためのノウハウを共有することは大切になります。
20代営業職経験者にアンケートを取ると、実際には対面の商談を希望する人の割合が多いことがわかります。
(引用:株式会社学情「Re就活登録会員対象 20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査(オンライン商談について) 2020年6月版」)
次に、「対面商談」を選んだ理由を紐解いてみると、オンライン商談では表情が分かりにくいから」が43.2%と多数あげられており、オンラインセールスを取り入れる際にはセールスメンバーに対して、ここの不安を払拭していく教育が必要になることが分かります。
(引用:株式会社学情「Re就活登録会員対象 20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査(オンライン商談について) 2020年6月版」)
②定期的に、オンラインセールスのフィードバックをしてあげる
対面のセールス活動も同じですが、オンラインセールスは特に、先方とセールスパーソンの世界になりがちです。そうなると、セールスパーソンが質の高い商談を行っているのかどうか、上司も本人もなかなか把握しにくい現状があります。
そのために、たまには上司がセールスパーソンの商談に同席をしてチェックしたり、オンラインセールスと同じ状況でロールプレイングを行ったり、成約につながった商談を録画して共有したりと、定期的にオンラインセールス活動を振り返ることがより大切になります。
③適宜合ったツールを取り入れていく
オンラインセールスを行う上で、全て人力で行うより、時にはオンラインセールスに適したツールを入れることも必要になります。
もし自社はツールを使わずにセールスを行えていたとしても、競合他社はどんどんオンラインセールスツールを入れて、効率を上げている可能性も有ります。時代の流れに遅れないためにも、次項でオススメのツールを紹介していきますので、是非参考にしてみてください。
オンラインセールスを行う上でのオススメツール
ここでは、BtoBのセールスフローに併せて説明します。
リード獲得〜Hotリード抽出の施策
- コクリポWebinar
安くて簡単に使えるオンラインセミナー特化ツールです。受講者は発行されるURLをクリックするとセミナーに参加できます。- Seminar Shelf
セミナー動画を、無料で掲載できるプラットフォームです。リード(視聴者)情報を成果報酬型で獲得できるので、低リスクで"リード獲得"をすることができます。- Saleshub
応援したいと思う企業に対して、顧客候補を成果報酬型で紹介できる、アポイント支援プラットフォームです。(※契約期間に応じて掲載料が必要です。)- Sales Doc
送った営業資料が「いつ」「誰に」「何ぺージを何秒ずつ」閲覧されているのかがタイムラグなく、把握することができるようになるツールです。
商談実施〜アップセル獲得施策
- Google Meet
オンライン商談ができる無料のツールです。- whereby
こちらも無料のオンライン商談ができるツールです。受け手の登録等は不要なので便利ですが、基本的に表記が英語になっているので受け手が困るシーンもあるかもしれません。- ZOOM
こちらも基本的には無料で使えます。受け手も使ったことがあるという方が多いので、双方で使いやすければこちらを選択しても良いでしょう。- Salesforce
商談を行った後の商談管理を一元的に行うことができるCRMサービスや、カスタマーサクセスにも使えるサービスもあるので、悩みに応じたソリューションの選択が可能です。- クラウドサイン
お互いの合意が済んでいる契約書・発注書などの書類をアップロードし、相手方が同意することにより、相互同意がなされたことを示す電子署名が施されるサービスです。このサービスを使えば、紙での契約が不要になります。- インフォマート
請求書なども専用のプラットフォームでのやりとりが可能です。こちらも紙でのやりとりが不要になりますので、スムーズでスピーディなお取引が実現できます。
成果を出すために必要なこと
オンラインセールスにて成果を出していくには、まずは適切なKPIを設けて、それに向けてPDCAサイクルを回してく必要があります。ここの項目では、細分化してみていきましょう。
①適切なKPIを定めること。
今までは訪問商談があったことで、1日の商談数は限られていたかもしれません。しかし、訪問のセールス活動からオンラインセールスをメインにすると、1日のアクション数を増やすことが可能になります。したがって、1人あたりのKPIを見直していく必要があるでしょう。
②PDCAサイクルを短いスパンで回していくこと。
コロナの状況も日々変化していく中で、コロナが流行し始めた当初から比べ、6月現在ですら状況が変わっています。数ヶ月間、同じ施策をずっと走らせておくことは得策ではないといえます。
新しいオンラインでの施策を取り入れた「定量的な変化」と、現場からの声である「定性的な変化」を週1回以上の定期的なミーティングなどで確認することが大切です。
例えば、オンラインセールス向けのツールを新規で入れたのであれば、100%使えているのかどうか、使えていないのであればベンダーのサポートセンターに問い合わせたり、時間をかければ使える様になるのか、そうではないのかなどと深堀りして観察し、ツールの使用を推し進めていく必要が出てきます。
ここまでを鑑みると、新しいオンラインセールスを浸透させるには、細かいPDCAサイクルの回転が必須であることが見えてきます。
余談ですが、「あなたは仕事におけるモチベーションは上司の資質に左右されると考えますか? (n=300)」という質問に対して、8割以上がYESと答えていますね。
ここからも分かる通り、オンラインセールスにて成果を出すためには、上司がオンラインセールスについて前向きであり、メンバーを適宜気にかけることは大切になってくるといえるでしょう。
(引用:東京未来大学調べ「<社会人3年目対象のモチベーション調査 第2弾 >モチベーションは上司の資質に左右されると答えた社員は8割!」)
まとめ
今までオンラインセールスに抵抗があって導入が進んでいなかった方でも、変化していく流れに乗らないと、淘汰されていく時代やってきました。ですが、今までの知識やノウハウが無駄になる訳ではありません。
長年培ってきた土台と、新しい「オンラインセールス」を組み合わせていくことこそが、今後のビジネスを支えていく1つの手法になるでしょう。
今回の記事を読んで、まずはスモールスタートとして変えられる部分から取り組んでみてはいかがですか?