受注率を上げるオンライン商談の進め方

新型コロナウイルス対策として、オンライン商談を取り入れる企業が増えています。しかし対面営業と同じ内容では商談がうまく進まないことも多くあります。
そこでこの記事では、オンラインでの商談の進め方について、事前準備から商談後のフォローまで順を追って解説していきます。
オンライン商談とは
オンライン商談とはインターネットツールを活用し、相手と直接会わずに商談を行うことです。新型コロナウイルスの影響で対面営業が制限される中、カメラ付き端末であれば相手の顔を見ながらの商談も可能となり、多くの企業が導入しています。
また移動時間がないことで一日に行える商談数の増加や、これまで訪問が難しかった遠隔地の顧客とも商談を行うこともでき、効率的な営業活動が可能となります。
オンライン商談の進め方
ここでは実際にオンラインを活用した商談の準備から、商談後のフォローアップまでを詳しく解説していきます。
事前準備
・リードの獲得
アポ取りといえば、「コールドコール(ターゲット企業の代表電話へのアプローチ)」や「飛び込み営業」を実施する企業も少なくないと思います。しかしリモートワークの増加によりキーマンが物理的に不在にしている率が高まっていることから、元々接触率の高くないアポイント獲得率が更に下がってしまうでしょう。
そこで重要となるのが「担当者に直接つながる連絡先」を獲得することです。マーケティング部門との連携で、リード獲得施策を強化することで、アポ獲得率の向上につながります。
・資料作成
事前に獲得したリードからアポ取りすることで、顧客のニーズに合わせた資料を作成できます。顧客に対して分かりやすく、効果的にアプローチできる営業資料を作りましょう。
またオンラインでは紙の資料に比べ、小さく見えづらいこともあるため、グラフの活用やフォントを大きくするなど可読性を高めることも大切です。
・台本作成
顧客がオンライン商談に慣れていない場合は、集中力が続かないこともあるため商談時間は30分ほどに抑えておきましょう。時間配分を含めた台本を作成することで、スムーズな商談を行うことができます。
・カメラ・マイクの確認
オンラインならではの準備であるカメラやマイクの確認も重要な準備の1つです。商談が始まってから映像が映らなかったり、音声が聞こえないなどのトラブルが起こらないよう事前に確認しておきましょう。
・リマインドメール送信
オンライン商談前には、必ずリマインドメールを送信しましょう。対面商談に比べ、忘れられてしまうことやリスケになることが多いオンライン商談では前日や、当日に確認のメールを送信することが有効です。
商談中
・照明の角度に気を配る
頭の後ろから照明が当たると、いわゆる「逆光」となり、顔が真っ暗になってしまいます。すると、相手に暗い印象を与えたり、表情が見えないことから不安感を与えたりしてしまうことにもつながります。PCの後ろから自分の顔に向かって光が当たるように調整することで、明るく映るようになります。
・背景の映り方に気をつける
画面に映る自分の背景にも、気を配るようにしましょう。不要なものが映り込んでいると、相手の意識がそちらに向いてしまい、商談への集中力がそがれてしまうこともあります。
背景に独自の画像を設定できるツールも非常に多いため、社名・部署・氏名などの情報を表示させ、名刺代わりにするのもおすすめです。
・話し方のポイント
カメラ越しでの商談のため、細かい動きや表情の変化などが伝わりにくいのは、相手も同じです。そのため、こちらの反応が薄いと、「きちんと伝わっているかな?」と不安になってしまいがち。オンライン商談のときは、普段の会話よりも、相づちなどの動作を意識して大きめにするようにしましょう。
またオンライン上での会話は、遅延(ラグ)が生じたり、音声が被った際に聞き取りにくいため、相手が「会話に入る隙」を見つけにくいと感じることもあります。
普段よりもゆっくり話したり、間をしっかりと作るようにすることで相手も発言しやすくなり、「一方的にこちらが話し続ける」という状況を減らせます。ときどき質問を交えるなど、相手の理解度も確認しながら話を進めていきましょう。
・伝えたいことを明確に
オンライン商談は、対面の商談より集中力が切れやすいと言われます。そのため、長時間商談しても、相手の記憶にあまり残らなかったという事態になりかねません。オンライン商談時には、あまり商談が長くならないようにしましょう。
事前に資料を送付しておき、当日は、資料への質疑応答や相手の課題・予算感などのヒアリングに留めるなど、端的でシンプルな商談を心がけましょう。
商談後
・スピード感のあるフォローアップ
オンライン商談後は当日中か、遅くても翌日までにお礼のメールを送信しましょう。
商談内容の議事録や、資料も一緒に送ることで、あとから商談内容を振り返ることができたり、社内検討の際に活用してもらえる可能性もあります。
迅速で丁寧な対応は、好印象を与えることができるため忘れずに行いましょう。さらに、資料請求や問い合わせがあった場合には、温度感の高いうちにできるだけ早く対応することで受注につながる可能性が高まります。
商談のブラッシュアップ
オンライン商談で商談回数を増やすことができても、商談の質が低ければ受注率を向上させることはできません。受注できた商談、失注してしまった商談、さらには商談時間など良かった点や改善点を洗い出し、回数を重ねるごとに商談内容を質の高いものにブラッシュアップしていくことが受注率の向上へとつながります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。対面営業とは異なるポイントも多くあるオンライン商談ですが、オンライン商談の質を高めていくことができれば効率的な営業活動となり、これまでよりも成果率の向上が見込めます。オンライン商談の質を高めるためにも、商談ごとに結果を振り返り分析を行い、より良いものへとブラッシュアップを行いましょう。