実例から学ぶ「すぐできる"展示会マーケティング"実践」

BtoBでも依然展示会が多く開催されており、展示会への出展を行っている企業様も多いと思います。「展示会マーケティング」を行うには、展示会に出展すること自体はもちろんですが、その後興味度合いの様々な大量の見込み顧客に対して、いかに継続的かつ適切にフォローをおこなっていくかがとても重要です。
しかし、体系的に行うにはマーケティングの設計も大変ですし、工数もかかるため、実施できていない企業も多いのではないでしょうか。
当社でも年間2回以上は出展しているのですが、そこからの成果を最大化するため、展示会で獲得した見込み顧客へは、かなり積極的にかつスピーディにフォローするようにしています。まだまだ改善の余地はありますが、展示会から営業やマーケティングに繋げるための施策のPDCAを継続的に実施してきましたので、すぐに始められ成果につながる展示会での対応方法について、ご紹介します。
出展の目標設定
展示会出展の目的や目標は、企業によってさまざまだと思いますが、当社の場合、最も重要な指標は「受注」です。販促施策なので当たり前といえはそうなのですが、「中長期的な目的」ではなく、「展示会の目標」として、あくまでも受注を最重要目標としています。ですので、受注目標を達成するために、名刺獲得数やアンケート数(弊社ではアンケート取ってませんが)などのKPIを設定しています。
出展前はいつも、前回の受注数を振り返り、それよりも受注数を上げるためにはどれくらいの案件が必要で、そのためには名刺の獲得数がどれくらい必要で・・・とさかのぼって考えます。目的はいくつもありますが、際重要な目的を絞り、目標を設定することが大切です。
レビューするKPI
受注が最も重要なので、あとはそこに至るKPIをレビューする必要があり、そしてこれがまたとても大切になってきます。当社で見ているのは、名刺獲得数とそこから生まれた案件数です。
もっと厳密にいうと、名刺獲得数もお話を伺った感じで確度毎にグループ分けし、そのグループ毎に獲得目標を決めています。「名刺→案件(商談)→受注」となりますので、それぞれの数は毎回記録しておくようにしましょう。数を記録しておけば必然的に、「案件化(商談化)率=案件数/名刺獲得数」や「受注率=受注数/案件数」は分かります。それも非常に重要な指標になりますので把握しておくようにしましょう。
重要なのは、本当に意味のある名刺を分けておくこと
ここで言う「意味のある」というのは「興味度合いが高い」方の名刺のことです。
一番怖いのは、ノベルティをネタに、誰でも彼でも名刺をもらいにいって沢山の個人情報を獲得することです。もちろん、名刺を獲得した後に綿密なシナリオに基づいたマーケティング施策が設計されている企業様であれば良い戦術だと思いますが、そうでない企業様にはあまりオススメしません。
ノベルティをたくさん配れば当日はブースもにぎわい盛り上がりますし、名刺情報もたくさん集まり、一見成果が高いように見えます。しかし、フォローが全体に行き渡らないまま成果が曖昧になって終息するというパターンに陥りがちです。これを回避するのがターゲティングと名刺のグルーピングです。
受注をいただけている方はどんな方?
前段でも書きましたが、当社は過去に出展した展示会で、そこから受注に至った商談を振り返っています。当社の場合、一番多かったのは「営業関連部署」で「役職なし」の方からの商談でした。このように分析ができれば、展示会場でやみくもに声をかけるのではなく、最も受注確率が高い方々にフォーカスして、効率的に対応ができるようになります。
ターゲットの見分け方
これは展示会によって差異があると思いますが、展示会来場者に配られる「ネームプレート」の色や記載に部署や業種が分かりやすく反映しているケースがあります。我々もそのネームプレートで「営業」「マーケティング」「経営・企画」関連の部署の方のみをターゲットにしています。
展示会場でお話しできる人は限られていますので、ターゲットの方にお声掛けする機会を逃さないよう、逆にターゲット以外の方には声をかけていません。
声をかける時も常にターゲットなのか意識する
ネームプレートでターゲットを絞っても、100%ではありません。ですので、お声掛けするときも、ターゲットかどうかの確認をしています。
当社の場合は、商材の特性上「BtoBの企業かどうか」を一番に確認するようにしています。もちろん効率化という側面もありますが、その方の貴重なお時間を頂いても、そもそも、BtoB企業の方でないと当社サービスではお役に立てません。ですので、それをまず確認します。
当社でいえば、BtoB企業の営業・マーケティング・経営企画の方と、どれだけ沢山接触できるかが一つの重要なポイントなのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。展示会のように一度にたくさんの見込み顧客情報が集まるような場だと、「マーケティング」のハードルは高いように感じるかもしれません。しかし重要なことは、目標を設定することと、達成のためにKPIを分析し改善を行うか、なのではないでしょうか。それもりっぱな「マーケティング」の第一歩と言えると思います。
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