DSPの種類と比較するポイントは?

アドテクノロジーの浸透により、耳にすることの多くなったDSP。国内のDSPはこの数年で一気に数が増加しており、実際の導入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし一口にDSPといっても、種類や課金方法など、各社のDSPには様々な特徴があります。
そこで今回は、導入検討する上で重要な、DSPの種類と最適なDSPの選び方について解説します。
DSPの種類は?
それぞれのDSPには細かな違いや特徴がありますが、大きく2つのタイプに分けられます。
アルゴリズム型
配信方法や目標といった事前に設定された内容と、それまでの配信結果を元に、DSP独自のアルゴリズムで自動的に広告のCPAが最適化されるため、自社で運用する必要がありません。
運用する手間がかからない点がメリットと言えますが、逆に細かな調整が難しい場合があります。
- アルゴリズム型の代表的なDSP
- 株式会社マイクロアド:MicroAd BLADE
- CRITEO株式会社:Criteo
運用型
アルゴリズム型に対してこちらは、自社で運用をします。広告の実際の効果を見ながら、手動で細かく調整ができます。
運用する手間はかかりますが、効果改善のための柔軟な対応が可能です。
- 運用型の代表的なDSP
- 株式会社フリークアウト:FreakOut
- ソネット・メディア・ネットワークス株式会社:logicad
- 京セラコミュニケーションシステム株式会社:KANADE DSP
全てのDSPがどちらかのタイプにはっきりわけられるわけではなく、どちらの要素も兼ね備えたDSPもあります。後述する自社の運用リソースを加味して、選ぶ際の参考にしてください。
自社に最適なDSPの選び方
運用に関する種類の他にも、DSPには様々な違いがあります。ここからは、自社に適したDSPを選ぶ際に、見るべきポイントを3点ご紹介します。
DSPの課金方式は目的に合っているか?
課金方式はDSPごとに異なります。事前にチェックしておきましょう。
CPM課金
CPM課金とは、インプレッション課金のことです。CPMは「Cost Per Mille」の略で、インプレッション(広告表示)1,000回(Mille)あたりの単価を指します。ほとんどのDSPはこの課金方法で、広告はインプレッション数が最大になるように配信されます。
幅広いユーザー層に認知を広げるために、とにかく広告を見てもらう機会を多く作りたい、場合、ブランディングが目的の場合は、より多くの広告表示を獲得できるよう、CPM課金が適しています。
CPC課金
CPC課金とは、クリック課金のことです。CPCは「Cost Per Click」の略で、1クリックあたりの単価を指します。リスティング広告でも広く使われている課金方法で、クリック数が最大化されるように配信されます。
問い合わせや申込みなどの直接的なアクションが目的の場合は、より多くのクリック、すなわちWebサイトへの流入が獲得できるCPC課金が適しています。
上記の代表的な2つの課金方法に加え、広告の表示時間単位で課金されるGTS(Guaranteed Time Slot)や、アプリの利用促進のためのインストール課金などもあります。
自社の広告配信の目的を元に、適した課金方法を選択しましょう。
配信先のデバイスは自社に合っているか?
DSPによって、配信先のデバイスの強みも異なります。パソコンのみに配信するDSP、スマートフォンのみに配信するDSPがありますし、どちらにも配信できるけれどパソコンへの配信が強みのDSP、スマートフォンへの配信が強みのDSPもあります。
自社の広告はどのデバイスに配信するべきなのかを検討した上で、DSPを選択すると良いでしょう。
検討の際は、商材と、そのターゲットユーザーを主に、どちらのデバイスでより高い効果が見込めるのかという仮定がポイントになります。
また、普段のWebサイトでは、どんなデバイスからのアクセスが多いのか、問い合わせや申込みといったコンバージョンに対しての成果が高いのは何のデバイスなのか、アクセス解析を元に分析しても良いですね。
自社の運用リソースはあるか?
先にご紹介した通り、DSPには自動で最適化してくれるアルゴリズム型と、細かな調整が可能な運用型があります。どちらを導入するかで、その後の社内での運用の手間は変わってくるため、前もってどの程度の運用リソースがあるのかを確認しておきましょう。
社内に潤沢なリソースがない場合や、配信データの分析、改善ができる要員が確保できない場合などは、アルゴリズム型が向いています。対して、運用のリソースがしっかりある場合や、自社で最適化のための細かな調整をしたい場合は、運用型が向いています。
ただし、アルゴリズム型でも、手放しでDSPに任せておけば良いというものではありません。CPMやCPCの変動や、配信した広告の効果など、定期的にパフォーマンスを確認し、課金方法やデバイス、広告内容などを見直し、効果の最大化を目指しましょう。
各社DSP広告の比較
ここまでにご紹介した見るべきポイントを元に、代表的な5つのDSPを簡単にご紹介します。
1.株式会社フリークアウト:FreakOut
- 【運用タイプ】
- 運用型
- 【課金方式】
- CPM課金/CPC課金
- 【特徴】
- ・多彩なレポートで効果がわかりやすく、GoogleAnalytics連携やアトリビューション分析も可能
- ・「認知」や「購入」など、様々な目的に併せた広告配信が可能
- ・接続先のSSPが豊富で、大量のバナー広告在庫へ配信できる
2.株式会社マイクロアド:MicroAd BLADE
- 【運用タイプ】
- アルコリズム型
- 【課金方式】
- CPM課金
- 【特徴】
- ・マルチデバイス(PC、フューチャーフォン、スマートフォン)に対応
- ・初心者でも扱いやすい管理画面
- ・10,000社以上のユーザーに利用されていて、国内トップクラスの売上シェアを誇る
3.ソネット・メディア・ネットワークス株式会社:logicad
- 【運用タイプ】
- 運用型
- 【課金方式】
- CPM課金/CPC課金
- 【特徴】
- ・丁寧で充実した運営サポート
- ・初期設定費用や最低出稿金額がかからないので低リスクで出稿できる
- ・自由度が高く、きめ細かな設定ができる
4.CRITEO株式会社:Criteo
- 【運用タイプ】
- アルコリズム型
- 【課金方式】
- CPC課金
- 【特徴】
- ・ユーザー一人一人の行動履歴に応じたバナーを配信できる
- ・毎月11億人を超えるユーザーのデータを元にした機械学習アルゴリズム
- ・Yahoo!Japanと連携しているので、Yahoo!に広告掲載ができる
5.京セラコミュニケーションシステム株式会社:KANADE DSP
- 【運用タイプ】
- 運用型
- 【課金方式】
- CPM課金
- 【特徴】
- ・目的に応じて、様々なタイプ(画像、ビデオ、レコメンド)のバナーが配信できる
- ・手厚いサポートで、細かなな運用改善が可能
- ・ロングテール商品に強いレコメンドエンジン
まとめ
DSPは年々増加傾向にあり、その機能も日々進化をしています。Web広告においての存在感は増していくことでしょう。
しかし単に出稿すれば良いというものではありません。広告の効果の最大化を目指し、様々な角度から、自社にとって最適なDSPを選んでください。
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