BtoBマーケティングに特化したWeb集客の手法一覧

決裁者と直接コンタクトを取るまでに困難を極めるBtoBマーケティング。決裁者に自社のサービスを検討してもらうためには、まずは担当者に訴求するためのWeb集客が効果的です。
本記事では、企業の担当者をターゲットとしたWeb集客の手法と、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
BtoBマーケティングでのWeb集客手法を知ろう
まずはBtoBマーケティングで有効なweb集客手法を学びましょう。本章では、各手法それぞれのメリット・デメリットをまとめますので、ぜひ参考にしてください。
◆1.オウンドメディア
自社で運営、情報発信をしているメディアを指します。ターゲット層に向けたお役立ちコンテンツを掲載し、潜在顧客に訴求することを目的としているものが多いようです。
- 【メリット】
- ・広告費を削減できる
- SEOの効果で、広告費をかけなくても流入を増やせる可能性があります。コンテンツの作成を内製化した場合は、製作費もかからないため、比較的低コストで始められます。
- ・ブランディングに効果的
- 専門性の高いコンテンツを掲載することで、ユーザーが何度もリピートしてくれます。役に立つ情報を常に発信することで、メディアや自社への信頼度が上がり、結果ブランディングに役に立ちます。
- ・ロイヤリティが高まる
- 有益な情報を提供し続けていくことで、顧客のロイヤリティが高まり、自社や自社商品のファンになってくれるでしょう。そうすることで他社に乗り換えられることを未然に防ぐことができます。
- 【デメリット】
- ・初期コストが高い
- オウンドメディアを立ち上げるためには、webサイトの立ち上げが不可欠です。信頼できるサーバーの選定やドメイン取得、ページ作成など、数百万円単位での出費となります。
- ・効果が出るまで時間がかかる
- オウンドメディアを立ち上げたとしても記事の量が少なければ閲覧数は増えません。SEOを意識しながら地道にコンテンツを増やしていき、PV数をこつこつと伸ばしていく必要があります。
◆2.メールマーケティング
営業担当が獲得した名刺やwebから取得したメールアドレスに対して、メルマガやステップメールなどを配信し、webサイトへの来訪を促す手法です。
- 【メリット】
- ・低コストで始められる
- メール配信システムさえあれば、手軽に始めることができます。メール配信システムも安価なものが多くあります。
- ・高いROIが期待できる
- すでにメールパーミッションを取っている(面識のある)ユーザーに対してメールを送るため、比較的集客後の効果が見込みやすい施策です。費用も安価なため、高いROIを見込めます。
- 【デメリット】
- ・手間がかかる
- メールマーケティングで効果を出すためには、常にコンテンツの案出しを行う必要があります。また、ユーザーの趣向に合わせたコンテンツを作るための調査や分析も必要です。
◆3.ホワイトペーパー
担当者が会議・提案資料を作成する際に役立つ資料を無料ダウンロードしてもらう手法です。ダウンロード時に、電話番号、メールアドレスなどを取得することにより、顧客のニーズとコンタクト先を同時に取得することが可能です。
- 【メリット】
- ・顧客の興味度合いが把握できる
- 顧客の興味度合いに合わせたコンテンツをいくつも作成することで、どのホワイトペーパーをダウンロードしたかによって、現在の顧客の興味度合を判断することができます。
- ・さまざまなチャネルを活用できる
- ホワイトペーパーさえ用意してしまえば、自社オウンドメディアや他社のメディア、メルマガなど、さまざまなチャネルで活用するることができます。
- 【デメリット】
- ・制作にコストがかかる
- 制作には、案出しからデザイン、調査などが必要です。時間はもちろん、人的コストもかなりかかると考えてよいでしょう。
◆4.ポータルサイトへの掲載
自社ターゲットがよく利用する業界特化のWebポータルサイトに自社や自社製品の情報を掲載し、集客を促す手法です。
- 【メリット】
- ・一定数の集客が見込みる
- もともとポータルサイト自体が集客をしっかりと行っていますので、掲載をすればそこからの一定数の集客がすぐに見込めます。
- 【デメリット】
- ・同業他社との差別化が難しい
- ポータルサイトには同業他社も多数掲載している場合が多く、他社との差別化ポイントをわかりやすく訴求しなければいけません。
- ・掲載をやめると集客が見込めない
- 掲載を取りやめると、ポータルサイトからの集客分がなくなることになるため、掲載をやめる前にしっかりブランディングができている必要があります。
◆5.資料掲載サイト
サービスの詳細を知りたいユーザーを集客しているwebサイトへ掲載をし、見込み度合の高いユーザーの集客を行う手法です。
- 【メリット】
- ・見込み度合いの高いユーザーが集客できる
- 資料請求を行うユーザーはある程度見込み度合いが高いと想定できます。そのため、資料掲載サイトに自社サービスを掲載することで、そういったユーザーの集客が行え、すぐに成果にもつなげることができます。
- 【デメリット】
- ・他社との比較が前提にある
- 資料請求を行う場合、複数社同時に行うケースが大半です。そのため、他社サービスとの比較が大前提となるため、ユーザーにとって魅力的な訴求をする必要があります。
◆6.記事・純広告
ターゲットがすでに集まっているメディアに広告出稿したり、記事広告を寄稿したりすることによって、絞られたターゲットに訴求する手法です。
- 【メリット】
- ・ターゲットに訴求ができる
- 掲載するメディアによっては細かくターゲットを設定することができ、自社サービスのターゲットユーザーに露出をすることができます。
- ・即効性が期待できる
- オウンドメディアと異なり、広告を掲載してすぐに効果が出ます。
- 【デメリット】
- ・高額な費用がかかる
- 記事広告や純広告は、高額な費用が掛かる場合が多いため、費用対効果が合うかどうかを見定める必要があります。
◆7.リスティング広告
検索キーワードを指定し、特定の悩みを抱えるターゲットに訴求することができる手法です。また、リマーケティング広告を活用することで、見込み度合いの高いユーザーの再来訪を促すこともできます。
- 【メリット】
- ・即効性が期待できる
- 広告出稿を開始するだけで、ある程度の集客効果が見込めます。比較的早く効果も出るため、PDCAを早く回して改善を図ることもできます。
- ・ターゲティングができる
- 出稿するキーワードや広告文、さまざまなターゲティングによって、自社サービスの対象ユーザーに広告を出稿することが可能です。
- 【デメリット】
- ・運用コストがかかる
- 広告費もかかりますが、運用には人的コストも常に発生します。
- ・予算内でしか露出ができない
- 予算が限られてしまうと、なかなかインプレッション(広告表示)がされず、露出が減ってしまう場合があります。
BtoBマーケティングの特徴
BtoB商材の集客施策を検討するにあたり、そもそもBtoBのマーケティングで気を付けたい特徴についてみていきましょう。
・購買プロセスが複雑
BtoCとは異なり、BtoBでは購買プロセスに「担当者」「上申者」「決裁者」など複数の人が関わります。そのため検討から購買までのタームが長く複雑になりやすいと言えます。
・慎重に検討したうえで購買する
BtoCと比べると、感情で購入することはまずありません。ROIが適切か等、費用対効果をしっかり見極めたうえで購買するため、より詳細な仕様やシミュレーションを求められる場合があります。
・セグメンテーションの自由度が少ない
BtoCの場合、年齢や性別、既婚未婚、子どもの有無、趣味など様々なアプローチでターゲットをセグメントすることができますし、ある程度の母数も担保できます。しかしBtoBの場合、セグメントできる条件自体も少なく、またセグメントしすぎると母数が足りなくなる場合が多いようです。
BtoBマーケティングの特長を理解したうえで、最適なWeb集客方法を検討していきましょう。
BtoBにおけるWeb集客のコツ
ここまで、BtoBにおける様々な集客手法と、BtoBマーケティングの特徴についてご紹介しました。次にweb集客のコツをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
◆担当者が稟議に通すまでの負担を理解する
BtoBのビジネスでは、決裁者に直接アプローチできるケースは稀で、ほとんどの場合担当者が会議で提案を行います。その際の負担を軽減してあげることで、会議の材料にしたり、企画の通過率を上げたりすることができます。
◆キーマンとコンタクトを取るまでの戦略を練る
キーマン=決裁者です。キーマンと接触するまでに、しっかりとその会社のBANT条件を握ったり、担当者とのリレーションを構築するための戦略立てを行っておきましょう。そのためには、手厚くフォローをしていくことが重要です。
◆予算を確保できるタイミングを見計らう
その会社がセールスやマーケティング予算を確保するタイミングをしっかり見極めましょう。予算獲得の前に提案活動を行うことで、予算編成の際に自社サービスの導入を検討しやすくなります。ここで提案が遅れてしまうと、他社にその予算を取られてしまったり、ほかの施策に予算を割かれてしまい、自社サービスを導入してもらうことが一気に困難になります。
まとめ
今回はBtoBにおけるWeb集客についてご紹介しました。
主に新規リードの獲得についてご紹介しましたが、BtoBにおいては、過去接触したことのあるユーザーをナーチャリングする、つまり、見込み顧客の発掘も重要です。新規で集客・獲得した顧客リストもしっかりと育て、よりよい成果につなげていきましょう。