【完全ガイド】読まれる記事タイトルの作り方9選

BtoB企業でも、オウンドメディアを運営したり、メルマガを発行したりする企業が増えています。担当者は日々頭を悩ませながら記事を書いていることと思いますが、それらの記事、読んで欲しい人にしっかり読まれていますか?
もし「思ったより読まれない」「なかなかクリックしてもらえない」といったお悩みがある場合、その原因はタイトルにあるかもしれません。そこで今回は、記事タイトルの重要性とユーザーに読んでもらうためのポイント、実際にタイトルを考える上での注意点についてまとめました。
- ▼この記事でわかること
- ・タイトル設定のテクニックと具体例
- ・記事タイトルをつけるための4ステップ
- ・キーワード選定ツール3選
- ・タイトル設計時の注意点
その記事が読まれるかどうかは、タイトルで決まる
たとえばGoogleの検索画面で、あなたの記事がユーザーの目に触れるところを想像してみてください。
画面の中には10以上の記事が並び、それぞれのタイトルと、少しの説明文が表示されます。その検索結果に並んでいる記事を、上から下まで全て読むというユーザーは、ほぼいないと言っても良いでしょう。ほとんどのユーザーは、その中から読みたいと思うものを数記事選んで読みます。
この時、どの記事を読むか判断するための重要な基準になるのが、タイトルなのです。タイトルでユーザーの目に留まらなければ、周りの記事に埋もれてしまい、あなたの記事が読んでもらえる可能性は極めて低くなってしまいます。
これはGoogleの検索画面に限った話ではなく、SNSのタイムラインやニュースの一覧、メールの受信ボックスなど、記事が読者の目に触れるほとんどの場面で同じことが言えます。記事でもメールでも、読んで欲しいユーザーに読まれるかどうかは、タイトルで決まると言っても過言ではありません。
いくら魅力的で役に立つ記事を書いたとしても、中身を読んでもらえなければ意味がないですよね。タイトル次第で、記事を読んでくれるユーザーの数が跳ね上がる可能性も高く、たくさんの人に読まれているオウンドメディアでは、全体の時間の、実に70%以上をタイトルにかけているとも言われています。
あなたの記事も、より多くのユーザーに読んでもらうために、魅力的なタイトルをつけましょう。
魅力的なタイトルをつけるための9つのポイント
では、どうすれば魅力的なタイトルがつけられるのでしょうか。いくつかのポイントをご紹介します。
1.検索キーワードを入れる
記事タイトルに検索キーワードを入れることは、SEOの基本中の基本です。読者が検索するであろう語句をタイトルに含めることで、Googleなどの検索エンジンに記事の内容を正確に伝えることができます。これにより検索順位の上昇が期待でき、オーガニック流入の増加にもつながります。
キーワードを含まず抽象的なタイトルにしてしまうと、どれだけ内容が充実していても、検索結果に表示されにくくなってしまいます。狙うキーワードは、記事の内容と最も密接なものを選びましょう。
2.キーワードは前半に入れる
検索エンジンやSNSで表示されるタイトルの前半は、読者の目に最も触れやすい重要な部分です。検索意図とマッチするキーワードが冒頭に来ていれば、「これは自分の探している情報だ」と直感的に判断されやすくなり、クリック率の向上につながります。
反対に後半にキーワードがあると、切れて表示されてしまった場合にその魅力が伝わらず、読み飛ばされる可能性も高くなります。
3.タイトルは30字前後にする
タイトルの長さは、検索結果やSNSでの表示に大きく影響します。Googleでは30文字前後が全文表示される限界とされており、それを超えると途中で切れてしまい、訴求力が損なわれるリスクがあります。
一方で、短すぎるタイトルは情報量が乏しく、読者にとってのクリック動機になりづらくなります。適度な情報量と視認性を両立するには、28〜32文字程度を目安にしましょう。本文との整合性を取りつつ、効果的な言葉選びと構成で、コンパクトかつ印象的なタイトルを意識することが重要です。
4.読者にとってのメリットを伝える
人が何かしらの記事を読むのは、そこから何かを得たいからです。あなたも、「○○について詳しく知りたい」と思ったときにGoogle検索をしたり、SNSで目にした「仕事のヒントになりそう」と思った記事を読んだりしますよね?
問題を解決したい人や、望みを叶えたい人に、「この記事はあなたにとって有益ですよ」と伝えることで、読んでもらいやすくなるということです。そのためには、一目で役に立ちそうと思ってもらえるタイトルをつけましょう。
どんな風に役立つのかをタイトルで具体的にすると、ユーザーも内容を想像しやすく、読んでみようと思えます。「~の方法」「~のテクニック」「~の効果」といった言葉を使っても効果的ですね。
5.伝えたいことは一つに絞る
記事に書かれていることをあれもこれもと並べていては、冗長なタイトルになってしまいます。タイトルにすべてを詰め込もうとせず、その記事を要約すると何になるのかを考え、一番伝えたいことをタイトルにしましょう。
ただし、一番伝えたいことを考えた結果、漠然としてしまっては効果がありません。たとえば「○○○について」ではなく、「○○○を△△△のために▲▲▲する方法」といったように、その効果や活用場面を具体的に伝えるようにしましょう。1つの文章で伝わりづらい時は、2つの文章に分けても良いですね。
6.タイトルと中身を一致させる
タイトルに惹かれて記事を読んでみたのに、想像した内容でなければがっかりしますよね。読者は裏切られたように思い、Webサイトや会社の印象も悪くなってしまいます。当たり前のことですが、タイトルから連想する記事の内容に相違がないようにしましょう。
魅力的なタイトルをつけようと、じっくり時間をかけて考えている間に、本人の認識がないまま内容と違うタイトルをつけてしまっている場合もあります。最終的に決める前に今一度確認するようにしましょう。
7.他社と差別化できる見え方を意識する
タイトルは、他の記事のタイトルと一緒に並んで読者の目に触れる場合がほとんどです。このとき、他と似たような言葉遣いや構成だと、印象に残らずスルーされてしまいます。どれだけ内容が優れていても、クリックされなければ意味がありません。そこで大切なのが、一覧の中で目を引く工夫です。
他社と差別化できる言葉選びや構成、記号や数字など視覚的なアクセントを取り入れることで、クリック率の向上が期待できます。また、競合記事のタイトルを定期的にチェックし、自社の記事が並んだときに目立つかどうかを検証する視点も持ちましょう。
8.数字を使って具体性を出す
タイトルに数字が含まれていると、より具体的に感じられ、説得力が増します。また、数字があると、記事を読む前に情報量が想定できるため「どれくらいの時間や集中力を要するか」が明確になり、読者が安心して読み始められるという効果もあります。
- 数字を使ったタイトル例
- ・「30日間で~する」
- ・「~のための3ステップ」
- ・「~の5つのコツ」
- ・「30%アップ」
- ・「2倍の成果」
9.インパクトのあるタイトルを意識する
タイトルが魅力的でなければ、そもそも記事を読んでもらえません。検索結果やSNS、メルマガ一覧など、情報があふれる中で目を引くためには、「印象に残る言葉」や「記号」「疑問形」「緊急性」などのインパクトのある表現が欠かせません。
特にBtoBでは、堅実で信頼感ある表現に加えて、読み手の「知的好奇心」や「課題意識」に刺さる言い回しが重要です。
以下に読者の目を引き、クリックされる確率を高めるための具体的なテクニックをご紹介します。それぞれの表現パターンには、異なる心理効果があり、記事の目的やターゲットに応じて使い分けることが重要です。
簡単さを伝える
記事を読む人のほとんどが、少しでも早く、楽に結果を得たいと思うものです。その心理を利用しましょう。
- 例
- ・「これだけ押さえる」
- ・「~だけで大丈夫」
疑問形にする
「?」で終わるタイトルにすることで、続きが気になって読んでもらいやすくなります。
- 例
- ・「~って本当?」
- ・「~の理由とは?」
常識に反した言い方をする
当然だと広く思われていることの逆を唱えることで、ユーザーの目を引きます。
- 例
- ・「営業しなくていい」
- ・「非効率が効果的」
リアリティを持たせる
筆者の考えや知識だけではなく、実際に行われた内容だということを伝えて説得力を出します。
- 例
- ・「実録!~」
- ・「〇〇の結果、~」
不安を煽る
ユーザーをひやりとさせるようなタイトルで、確認せずにいられなくなる効果が出ます。
- 例
- ・「本当に大丈夫?~」
- ・「間違っていませんか?~」
緊急性を伝える
今すぐ読むべきと思ってもらうことで、ユーザーの行動を促します。
- 例
- ・「今ならまだ間に合う!~」
- ・「まだ○○してる?」
著名人を出す
誰もが知っている偉人の名前や、その業界での著名人の名前を含めて、ユーザーの目を引きます。
- 例
- ・「○○○○(偉人)に学ぶ~」
- ・「△△△△(著名人)も実践している~」
記号を使う
目立たせたい箇所を【】などの記号で囲むことによって、その部分がよりユーザーの目に留まりやすくなります。
- 例
- ・「【初心者向け】」
- ・「<最新>」
これらの方法と併せて、競合する記事のタイトルを見てみても良いですね。検索結果の一覧に出てくるタイトルや、競合社の発信している投稿やメルマガのタイトルが、あなたのタイトルが並んだ時に、読者の目にどう映るか比較してみましょう。
記事のタイトルと同様、キャッチコピーに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか?タイトル次第で記事が読まれるか決まるのと同じように、キャッチコピーが読む人の心に刺さるかどうかで、商品に興味を持ってくれるユーザーの数は大きく変わります。
魅力的なキャッチコピーの付け方は、魅力的な記事タイトルの付け方にも参考になるので、興味のある方は是非チェックしてみてください。
解説記事:心に刺さるキャッチコピーの考え方!具体例5つをご紹介!
タイトル設計するための4つの手順
記事タイトルをつける際は、ただ思いつきで考えるのではなく、いくつかのポイントを押さえることが大切です。ここでは、読まれる確率を高めるためのタイトル設計を4ステップでわかりやすく解説します。
1.検索キーワードを設定する
まず最初に行うべきは、検索ユーザーが入力しそうな主要キーワードと関連キーワードの選定です。多くの読者はGoogleなどの検索エンジン経由で記事にたどり着きます。そのため、タイトルに使うキーワードが検索意図に沿っていないと、そもそも記事を見つけてもらうことができません。
Googleサジェストや関連検索、競合記事を参考にしながら、読者が検索しそうな語句を先回りして考えることが重要です。
2.ターゲットを明確にする
キーワードが決まったら、次は読んでもらいたいターゲット像を明確にします。記事の内容やタイトルは、読む人の興味関心によって最適な表現が変わります。たとえば「初心者向け」「BtoB企業の担当者向け」など、読者の属性やレベルに合わせた言葉選びが不可欠です。
具体的なペルソナ(年齢、職業、スキル、悩みなど)を想定しながら、「その人が思わずクリックしたくなるような表現は何か?」という視点でタイトルを考えましょう。
3.伝えたい内容を具体的にする
次に、その記事で伝えたい中心テーマや結論を具体化しましょう。抽象的な内容では、読者にとってのメリットが見えづらく、タイトルもぼやけてしまいます。どんな問題を解決するのか、どんな成果が得られるのかといった視点で内容を整理すると、訴求力のあるタイトルが見えてきます。
4.コツを盛り込んでタイトルを作成する
最後にここまで解説してきたコツやテクニックを活用し、一覧の中でも目立ちやすいタイトル設定にしていきましょう。ただし、やりすぎは逆効果なので、ターゲットや記事トーンに合った表現を選ぶことが大切です。魅力的かつ信頼されるタイトルを意識して、仕上げていきましょう。
キーワード選定に活用できるツール
魅力的なタイトルをつけるためには、読者が実際に検索するキーワードを把握することが欠かせません。そこで活用したいのが、検索ユーザーのニーズや傾向を可視化できるツールです。
ここでは、初心者でも使いやすく、キーワード設計に役立つ代表的な3つの無料ツールをご紹介します。
ラッコキーワード
無料で使える日本語対応のキーワードリサーチツールです。あるキーワードを入力すると、Googleサジェストや関連ワード、質問形式のキーワードなどを一括で取得できます。
Googleキーワードプランナー
Google広告の機能の一部で、広告出稿をしていなくても無料で利用可能です。検索ボリューム(目安)や競合性、関連キーワードの候補が見られるため、SEO対策の土台となるデータ取得に役立ちます。
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Google検索の「関連キーワード」
実際にGoogle検索した際、ページ下部に表示される「関連キーワード」は、ユーザーがそのキーワードと一緒に検索している語句のリアルタイムな傾向を反映しています。
タイトルをつける際の2つの注意点
ここまでは、記事を読んでもらうためのタイトルの付け方をご紹介しました。しかし、そもそもの目的はただ読んでもらうことではなく、内容に満足してもらい、興味を持ってもらうことや、ファンになってもらうことですよね。その目的に逆効果なタイトルにならないように、以下の点に注意してください。
1.誇大な表現にしない
いくら目を引きたいからと言って、実際の内容よりも大げさなタイトルはつけないようにしましょう。タイトルに惹かれてその記事はたくさんの人が読んでくれるかもしれませんが、読んだユーザーからのサイトへの信頼が下がってしまい、後々の読者を失うことにつながります。
もし誇大表現と捉えられてしまう恐れがある場合は、その根拠を記事で明確にしましょう。
2.テクニックを使いすぎない
魅力的なタイトルの付け方でご紹介したような読者の目を引くテクニックを、使いすぎないように注意しましょう。
もしWebサイトの記事の一覧に、「~3つの方法」「~4つの秘訣」「~5つのヒント」というタイトルが並んでいたらどうでしょう?うんざりすると思いませんか?他の記事を読もうという気はなくなりそうですよね。
先にも述べましたが、記事の目的は、その記事だけを読んでもらう事ではなく、サイトや会社に興味を持ってもらう、ファンになってもらうことの場合がほとんどだと思います。無駄に読者の印象を悪くしないよう、全体のバランスも見ながらタイトルを決めましょう。
まとめ
記事をより多くのユーザーに読んでもらうためには、いかに読みたくなるタイトルをつけるかが重要です。タイトル次第では、これまで以上にたくさんのユーザーにあなたの記事を読んでもらえるようになるでしょう。
正解がないため、迷ってしまい、なかなかタイトルが決まらない場合もあるでしょう。時間ばかりかかってしまう場合には、一度記事を公開して、ユーザーの反応を確認してから修正しても良いですね。ご紹介した内容を元に、さまざまなタイトルを試してみてください。
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