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BtoBでマーケティング4.0は可能か?顧客との「共創」の時代へ

BtoBでマーケティング4.0は可能か?顧客との「共創」の時代へ BtoB業界でもマーケティングという概念が広がりをみせており、マーケターとして働いている方はもちろん、営業活動においてもマーケティングの考え方を活用しているという方は多いのではないでしょうか?
そんな中、最近BtoCのマーケティング業界で話題となっているのが、コトラーが2014年に提唱した、自己実現を目指す「マーケティング4.0」という概念です。

今回は、マーケティング4.0とは何なのか、そしてBtoBでも実現が可能なのかについて考えていきましょう。

「マーケティング4.0」とは?

マーケティングの神様、コトラーの「自己実現」

耳に新しい「マーケティング4.0」とは何なのでしょうか?この話を理解するために、マズローの欲求階層説について少し知っておきましょう。
マズローという心理学者は、下の図のように、人間の欲求(=モチベーション)を5つに区分しました。人間は、まず生きるための「食べたい」「寝たい」などの生理的欲求を持ちます。それが満たされると「安全に生きたい」などの安全の欲求が生まれるのです。このようにして、一定の欲求が満たされると、より高次元の欲求が出て来るという人間の性質を示した図になります。

第2の欲求に続いて、「居場所があり、どこかに所属している」という第3の親和の欲求、そして「自己を承認されたい」という第4の自我の欲求がある程度満たされたときに生じるのが、「自己実現」という第5の欲求になります。これは「自分自身がどのような人間でありたいか」、「どのように見られたいか」という欲求を指すのです。

マズローの欲求段階説
マズローの欲求段階説

さて、本題のマーケティング4.0についてご紹介しましょう。コトラーは、時代の流れに伴うマーケティングの変化について下のように述べてきました。

■マーケティング1.0:製品中心主義(Mind:思考)
良い物を作れば売れる時代
■マーケティング2.0:顧客志向(Heart:感情)
ニーズのある人に対して訴求すれば、売れる時代
■マーケティング3.0:価値主導(Spirit:精神)
「顧客にとって価値は何なのか」を考え、訴求しないと売れない時代
■マーケティング4.0:自己実現(Self-Actualization)
顧客がそのブランドを通して、自己実現できることが重視される時代

先程のマズローの図で考えると、人々は今、所属や承認の欲求を超えて、他者との関係のなかで「特別な自己」を実現することを求めているのです。

コトラー マーケティング1.0 マーケティング2.0 マーケティング3.0 マーケティング4.0
いつ 1950年台~ 1970年台~ 2010 2014
マズロー 生理欲求
安全欲求
社会的欲求
(親和)
承認欲求 自己実現の欲求
キーワード Mind
(知性、論理)
Heart
(感情、情緒)
Spirit
(精神、満足、共感)
Self-Actualization
(自己実現)
顧客の目的 モノが買える 自分に合ったモノが買える ・買ったり、使用したりの体験に満足する
・人に伝える
・活用できる
・活用して他者に影響を与える
・評価される
などの自己実現

なぜ「自己」について語られるようになったのか

自己実現が語られるようになった背景には、「テクノロジーの変化」と「社会的価値観の変化」といった大きく2つの変化がありました。

インターネットの発達

テクノロジー、特にインターネットの発達によって人々は能動的に情報を取得・発信できるようになりました。モノを買う際は、まずはインターネットで調べてから買いますよね。

さらにSNSの発達によって、人々は企業の宣伝や広報よりも友人の口コミを信じるようになり、企業との双方向のコミュニケーションも生まれました。

「モノ」から「コト」へ

また、テクノロジーの発達に伴い、世界は同じような機能を持つモノで溢れるようになりました。お金さえあれば、大抵のものが所有できるこの時代だからこそ、人々は感情がゆれ動くような「体験」や「社会に貢献する」ことを「良い」と判断するようになり、モノからコトへと社会的価値が変動してきているのです。

そして、この社会的価値の変化を加速させているのがインターネットです。インターネットを通じて何でも見れる、何でも買える、何でも発信できるからこそ、「自己」で他者と差別化したいという欲求が生まれてくるのです。

このような時代の背景を敏感に読み取り、マーケティングに活用するのに長けているのは、やはりBtoCです。そこで、BtoCにおけるマーケティング4.0の活用例をひとつ見てみましょう。

【BtoC企業におけるマーケティング4.0の例】
エナジードリンクを販売するレッドブル。彼らは、エクストリームスポーツの選手を起用した動画やイベントをマーケティング施策として使用しています。そして、レッドブルというドリンクに「過激」で「エクストリーム(=極限)」というブランディングを行い、世界中の「極限の過激さ」に憧れる若者達を魅了しているのです。

BtoBマーケティングの今

・「良いもの」や「価格」が重視されている現状

さて、ここまでマーケティング4.0についてお話してきましたが、BtoBは今どのような状況なのでしょうか。

実際、先程のコトラーのマーケティング区分で考えると、未だに1.0、2.0止まりという現状があります。良い製品を作れば売れるというマーケティング1.0の考えを引きずり、まだ「マーケティング」という概念がない企業も多いのが現状です。

・必要に迫られて「変わる」BtoBマーケティング

しかし、BtoB企業はこのままでは立ち行かなくなってきているのです。超高齢社会の日本では、働くことができる生産人口はこれから減り続け、多くの人材不足も深刻化していきます。市場は縮小していく一方です。

この市場の縮小にともなって、大多数の中小企業では人件費などを削減することで、辛うじて売上・経常利益が横ばいに保っているので、このままの企業戦略では企業が存続してくことが難しいという状況です。今BtoBの企業は変化が求められているのですね。

これからの20年を生き抜くために

BtoB企業でもマーケティング4.0は実現可能か?

前段でお伝えしたマーケティング4.0の考え方は、BtoB企業でも有効なのでしょうか?

正直、自己実現のマーケティングで成功できる企業はごく一握りだと考えられます。なぜなら、「自己実現できる」という訴求は、基本的に個人に対してしかできないからです。企業という組織においては、BtoCのようなイメージの自己実現は難しいのが現状です。

顧客と共に生きる「共創」

ではこれから20年を生きくことができるBtoB企業にはどのようなマーケティングが求められているのでしょうか?それは、マーケティング3.0を実現し「顧客と価値を共創できる」企業でしょう。

テクノロジーの進歩によって、どのサービス・製品も同じような機能を備えるようになってきているという現状があります。さらに、インターネットが普及し、アナログな傾向のあるBtoBの業界でもターゲットはまずインターネットで情報収集するようになりました。このような流れの中、「価値」で差別化する必要性が増しています。

しかしここで、日本の市場が縮小し続けていくことも思い出してみてください。ターゲットを明確にし、価値をきちんと訴求しても売れない時代が来ることが予想されますよね。

そこで、必要になってくるのは顧客と「価値」を共に創っていくことです。単に自社のサービス・製品の価値が何なのかという視点だけではなく、一人ひとり、一社一社に寄り添い、真のニーズを見つけ出し「価値」を共に創っていける企業がこれからの生き抜く企業となることでしょう。

さいごに

多くのBtoBの企業が「変わる必要性」を感じてもなかなか変われないままでいます。しかし、現状を受け止め、顧客のことを考える姿勢が今求められているのです。今回はマーケティング4.0という観点から、BtoB企業の現状と今後を考えてきました。

コトラーがマーケティング3.0を提唱してからはや7年。やっとBtoCマーケにBtoBのマーケティングが追いついたのです。ぜひ一度、自社のこれからのマーケティング活動はどうなっていくべきか、考えてみてはいかがでしょうか?

BtoBマーケティングスタートアップガイド(基本編)

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