Webサイト制作のRFP作成時に知っておきたい6ステップ

BtoB企業に限らず、Web制作を依頼する際には「RFP(提案依頼書)」を作成することで、提案からプロジェクトの進行、納品までスムーズに進めることができます。RFPがあれば依頼内容を正確に伝えることができ、制作会社が見積書や提案書を作成する際のベースにできます。依頼者側としても、RFPに依頼内容をまとめることで依頼内容の整理もできますし、伝達事項の抜け漏れや認識のずれを防ぐ事ができます。
とは言っても、RFPの作成は「時間がかかる」「作るのが難しい」「口頭で伝えるだけで十分なのでは?」と敬遠する方も多いのではないでしょうか。今回は、RFPをスムーズに作成するためのステップをご紹介します。
RFPとは?
そもそも、RFPとはどのようなものなのでしょうか。言葉の意味だけ追うと、RFPは「Request For Proposal」の略で、「提案依頼書」と訳されます。具体的には、制作会社に具体的な提案をしてもらうために、「制作・開発の目的」や「プロジェクトのテーマ・ゴール」などを共有するための情報伝達方法の一つです。
元々はシステム開発などを依頼する場合に作成していましたが、Webサイト制作においても同じように使用されることが多くなっています。システム開発同様、これから制作しようとしているWebサイトの目的や要件をきちんと伝えることは、プロジェクトを成功させるためには必要不可欠だからです。成功につなげるために、ぜひ口頭ではなく資料として作成した上で、制作会社に共有しましょう。
Webサイト制作のRFP作成6ステップ
それでは具体的に、Webサイト制作のRFPを作成する際に押さえておきたい6つのステップを見ていきましょう。
1.RFP作成のメリットや重要性を確実に理解する
RFPの作成にはそれなりの時間を要します。ですが、RFPをどの程度しっかりと作れるかでプロジェクト全体の進行も変わってきます。ですので、RFPを作成するメリットや重要性をきちんと認識することから始めましょう。
- 【RFP作成のメリット】
-
- ・プロジェクトの方針目的・ゴールなどの認識を統一できる
- ・課題を明確にできるため、やるべき事や目的が明確になる
- ・自社の要望に沿った提案や見積書を出してもらえる可能性が高い
- ・要件がまとまっているので、認識のずれや後戻り作業などのリスクを低減できる
- ・目的が明確になるため、目的達成に結び付きやすい
- ・作業が効率化するため、コスト削減や時間短縮につながる
これらのメリットとプロジェクト成功における重要性をよく理解してからRFP作成にとりかかりましょう。
2.基本的な必要項目を押さえて枠組みをつくる
次に、いよいよRFPを作成していきます。まずはRFPの枠組みを作りますが、Web上にサンプルやテンプレ-トがありますので参考にするのも良いと思います。ただ、ひとくちに「RFP」と言っても様々なテンプレートがあるので、整理して自社にあった内容にすると良いと思います。
RFPに記載する内容で最も重要なのはWebサイトの目的です。社内でもプロジェクトの目的を明確にして認識を統一することが大切ですし、制作会社にきちんと共有することで、プロジェクトの方針やゴールが明確になります。また、可能な限り情報を伝えることでより理解が深まり、提案の質も上がりますので、積極的に情報の提示・共有を行いましょう。
RFPの項目をまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。

3.自社と制作会社との役割分担を明確にする
RFPを作成しながら気をつけたいことの3つ目は、自社と制作会社との作業範囲をはっきりさせることです。Webサイト制作には、戦略から企画、要件定義、デザイン、コーディング、コンテンツのコピーライティング、システム導入、テスト、運用などあらゆる工程があります。これらのどの部分をお願いするか、社内の体制やメンバーなどを踏まえて考えておきましょう。スムーズなプロジェクト進行のためにも、初期段階での役割分担の明確化は大切なポイントです。
4.迷っている点、不明な点を明示する
RFPは、基本的に提案を促すものです。自社の知識やノウハウだけでは判らない部分もあると想いますので、そんな時こそ制作会社の力を求めましょう。また、RFP作成段階ではまだ方向性しか確定しておらず、具体的な内容がわからないことも多いものです。最後に改めてピックアップして記載し、提案を求めるのも良いでしょう。
5.運用・保守、操作研修などについても必ず記載する
Web制作においては、制作そのものだけでなく制作後の運用についても配慮しなければなりません。「作って終わり」ではないからです。特にBtoB企業サイトの場合、リード獲得が最大の目的となることが多く、定期的なコンテンツ追加や効果測定など、「作ってからが本番」ともいえます。そのため、運用・保守はどの程度、どのくらいの期間に渡って依頼したいのかを明確にしましょう。また、システムを導入する場合、その操作方法を教えてもらう必要があるため、その辺りの対応についても提案してもらえるように盛り込んでおくのをおすすめします。
6.RFP作成は一つのプロジェクトと認識する
RFP作成は、Web制作の発注先選定の一工程に過ぎないと思われがちですが、実は全体のプロジェクトを成功を左右する根幹のプロセスと言っても過言ではないかもしれません。RFP作成は一人では行えず、社内チームにおけるブラッシュアップを重ねて行っていくものですので、「RFP作成」そのものを一つの小プロジェクトとして位置付けて進めると良いと思います。
まとめ
「STEP1」でもご紹介した通り、RFP作成はプロジェクトを成功に導くメリットがたくさんあります。ぜひ「RFPプロジェクト」として社内の多くの人を巻き込んで作成するのをおすすめします。
このような6つのステップを押さえて作成を進めれば、RFP作成もスムーズに進みますし、プロジェクトの成功へも大きく貢献すると思います。ぜひ優れた提案を得るためにも、トライしてみてください。
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