愛の告白から分析!保留案件を動かす5つのコツ

「告白したのに返事が来ない...でも自分からもう一度返事を催促したら嫌われそう...」このように、自然消滅やフェードアウトしてしまった青春時代のほろ苦い経験が、あなたにもあるかもしれません。
告白と同じように、商談中に良い返事をもらえなかった相手に再度アプローチできず、いつの間にか白紙になっている案件はありませんか?提案した案件を保留にしておくことは危険です。今回はご縁がなかったとしても、次回の商談に跡を残しかねないからです。せっかく商談できたお客様を自分から手放してはいけませんよ!『NO自然消滅!NOフェードアウト!!』です。
今回は、提案したのにはっきりと返事をもらっていない保留案件を動かす5つのポイントを紹介します。その前に、まずは告白を例に、3つの「なぜ」から考えていきましょう。
保留になってしまう理由、3つの「なぜ」
「なぜ」その1:なぜ「ちょっと考えさせて」と言われてしまうのか
告白も商談も「ちょっと考えさせてください」と言われてしまうことがあります。うまくいったかなと思っていたのに、急などんでん返しですよね。なぜ相手がそのように言うのか考えてみましょう。
- 【告白の場合】
-
「好きです、付き合ってくれませんか?」
-
「ちょっと考えさせて」
-
「あぁ、分かったよ、どうしてなのかな?」
-
「うーん、ちょっと言えないんだけど、考えておくね」
-
- 【保留案件の場合】
-
「導入していただけますか?」
-
「少し考えさせてください」
-
「分かりました。検討の要素は何ですか?」
-
「そこも少し整理してから検討しますね」
-
<解説>
告白された彼女は何を考えているのでしょうか。例えば、個人的な悩みがあって相手には言えなかったり、他の人からA男の評判を聞いたりしたいのかもしれません。
告白と同様に、営業を受けているお客様も予算や社内の状況で悩みがあったり、あなたの会社の実績を気にしたりしているのかもしれません。他にも、他社と比較したり、決裁者に提案したりと、要因が多くあり即答できないのでしょう。
つまり、商談相手が「ちょっと考えさせて」と言う背景には、「検討材料が不足している」「その人自身で決めることができない」などの状況があるのかもしれません。商談相手であれば、告白相手より何に悩んでいるのか想像がつきやすいので、具体的に指定して悩みを聞いてみると、より商談が前に進むかもしれませんね。
「なぜ」その2:なぜ「返事はどうかな?」と聞きにくいのか
「ちょっと考えさせて」と言われた相手に、再度「返事はどうかな?」と聞きにくいのはどうしてでしょうか。その状況と原因が分かれば、対策を考えることができます。
- 【告白の場合】
返事を待っているA男
- 状況:返事が来なくて焦っているけど、自分から聞いたら嫌われそうだと思い、連絡できていない
- 原因:他の話題を無理に話すこともできず、返事を聞くしかない気まずい状態になってしまっている
- 【保留案件の場合】
返事を待っているB社
- 状況:見積もりを提示してから進まない/企画を提案しても進まない状態で、連絡を取りづらい
- 原因:提供できる情報は全部話していると思っており、何を連絡したらよいのか分からない
<解説>
告白した後、相手と話しにくい状況になってしまうことと同じで、商談中に見積もりや企画を提示してしまっているため、連絡をしようにも返事を聞くしかない状況になっていることが原因の一つとして考えられます。
告白であればメリットのある情報を付け足すことは至難の業ですが、保留案件であればその情報に疑問点や不備がないかどうか確認の電話などでアプローチできそうですね。
「なぜ」その3:なぜ「まだ悩んでいる」と言われてしまうのか
勇気を出して返事を聞いてみたら、「まだ悩んでいる」と言われることがありますが、どうしてでしょうか。
- 【告白の場合】
-
「告白のことだけど、返事はどうかな?」
-
「そうね...まだ悩んでいるの」
-
「そうなんだ...分かったよ、また考えておいてね」
-
- 【保留案件の場合】
-
-
「先日のご提案ですが、いかがでしょうか」
-
「そうですね...まだ社内で検討中でして...」
-
「分かりました、引き続きご検討ください」
-
<解説>
ここでのポイントは「本当に悩んでいる/検討しているのか?」ということです。
告白の場合、A子は悩んでいるかもしれませんが、深くは考えていなかったり忘れていたりする可能性もあります。保留案件では、他の仕事が忙しくて、社内で会議を開いて検討できていなかったり、検討材料が足りなくて決断できなかったりしている可能性があります。大企業であれば、決裁者までのフローが長くて途中で止まっているのかもしれません。
検討材料を追加で送ったり、決裁者までのフローを一緒に整理したりして手伝うと、導入に近づく可能性がありそうですね。
理想的な営業とは ―いい返事をもらう5つのコツ―
3つの「なぜ」から、保留案件になってしまう原因が見えてきました。検討材料が不足していたり、決裁者までのフローが見えなかったりと、悩みが解消されていないままアプローチをやめてしまったために、返事が保留になっているようでした。
これらの原因を踏まえて、いい返事をもらう5つのコツは以下です。
- 1、検討に必要な資料をメールで送付する
- 2、相手の同意の元で、返事の期限を設定する
- 3、商談のその日のうちにお礼メールを送る
- 4、その日のうちに届いているか確認の電話をする
- 5、数日後に「ご不明点はありませんか?」と電話をする
お客様との接触回数が多いことが分かると思います。会話で確認してみましょう。
- 【保留案件の場合】
-
「導入していただけますか?」
-
「少し考えさせてください」
-
「かしこまりました。悩まれているところは、他社製品との違いですか?」
-
「そうですね、そこと他の機能面も気になります」
-
「他社製品との違いは〇〇で、他の機能については詳しい資料をお送りします」 (※1)
-
「ありがとうございます、検討させていただきます」
-
「一週間後に再度返事を伺ってもよいでしょうか」 (※2)
-
「はい。一週間で検討できると思います」
- ~メールや電話でのアプローチ~ (※3+4+5)
-
「ご検討いただいてお返事をいただく日になりましたが、いかがでしょうか」
-
「ぜひお願いします」
-
商談中に相手が悩んでいるポイントを具体的に聞くことができると、その場で答えて悩みを解消できたり、メールで送る必要がある検討材料を把握できたりします。また、返事の期限を相手に同意してもらった上で設定できると、返事を確認しやすいですね。
以上の会話を見ていると、メールや電話での細かなフォローと定期的なアプローチが重要になることが分かるかと思います。接触回数が増えると、お客様も安心して相談できるようになる可能性があるからです。ただ、会社や担当者によっては電話をかけてこないでほしいと思う方もいるので、気をつけてください。
さいごに
いかがでしたか。
営業は告白と同じで、一度失敗してしまうとなかなか関係を再構築するのは難しいですよね。告白のようにフェードアウトせず、商談できた相手が何が原因で保留にしているかを知り、よい返事をもらえるようにしていきましょう!
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