INNOVATION

インタビュー 「マーケティングイノベーター」 -BtoBマーケティングの変革事例-

株式会社デジジャパン

強い営業をさらに強化する。 Webの活用による、効率的な営業手法への挑戦。

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創業80年以上にもわたる歴史を持つ精密機械メーカー、株式会社寺岡精工のIT戦略企業として2000年に設立された株式会社デジジャパン。クラウド勤怠システム「Touch On Time」をはじめ、クラウドサービスを用いた様々なITソリューションを飲食・小売・流通・クリーニング店舗などに提供している。

寺岡精工グループの強いネットワークを活かし成長してきた同社は、2007年より大きく舵を切り、Webを活用したマーケティングに挑戦。その経緯や具体的な手法について、代表取締役の三宅 良昇氏に話を伺いました。

お客様プロフィール

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株式会社デジジャパン

代表取締役

三宅 良昇氏

設立 2000年11月1日
従業員数 70名 (2015年10月31日現在)
資本金 9,900万円
事業内容
  1. 小売業種に対するクラウドサービスを用いたソリューション提供
  2. POSレジ端末の販売

イノベーションのサービス利用実績

  • ITトレンド
  • リストファインダー
  • Webマーケティング

設立時から強みとしていたグループ会社の販売網。
さらなる成長のために新たな営業手法を模索。

富田

変革事例をお伺いするにあたり、最初に御社のこれまでの営業手法やその中で見えてきた課題についてお聞かせください。

三宅氏

私たちの会社は、寺岡精工という80年以上の歴史を持つメーカーのIT関連会社です。
寺岡精工のキーワードは2つあり、ひとつは「技術革新」。メーカーとして世の中の常識を変える商品をつくろう、新しい価値を創造しようということを一番のポリシーにしています。これを原動力としながら、北海道から沖縄まで全国に広がる「販売網」の強さ、この2つのキーワードが寺岡グループの強みです。

しかし、時代が変わっていく中で、さらに販売数を伸ばすためには、これまでの強い営業網だけに頼ってはいられない。単に単体製品を売るだけではなく、ソリューション営業と呼ばれる、総合的にお客様の課題解決ができる提案力が必要になってきました。
お客様の課題解決を支援するために、どのような製品を、どういう手法で提案していくのか?というのが大きな課題となります。つまり、製品はもちろん、販売網の強さが会社の発展に寄与してきたのは明らかですが、そこに甘んじることなく、どう脱却し、進化していくかが寺岡グループとしてのテーマになっていったのです。

富田

グループ全体の強みであると同時に、テーマでもあるということですね。

三宅氏

この強みをどう伸ばしていくかは重要ですね。「販売網」の強さは、今でもグループ全社で共有されている価値だと思っています。強い営業をさらにどう強くしていくのかを常に考えています。

富田

デジジャパン様としても、寺岡精工グループの販売力を存分に活かしてこられたわけですね。

三宅氏

そうですね。そこを活用するということは当然最初に思いつきます。もともと強い販売網があって、そこにビジネスを乗っけていけば、ある程度の数字は確保されるわけです。ただ、ある程度までいくと更に効果的かつ効率的な営業があるのではないかと考えるようになりました。

代理店の営業も様々な商品を売らなきゃならないし、知識も習得しなくてはいけない。営業がリアルで売っていくには、負荷もかかりますし、直接コストに跳ね返ってくるので、強くは推奨できません。 そこで、営業にそこまで負荷を掛けなくてもビジネスを大きく伸ばすような営業手法を考えるようになったことが、変革に取り組むまでの大きな流れです。

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遅ればせながら気づいた、Web活用の重要性。
費用対効果を考え、比較サイトを活用。

富田

具体的にはどんな変革をされていったのですか?

三宅氏

最初がインサイドセールスです。代理店の営業にお客様を紹介をしてもらい、あとはうちのインサイドセールス(社内営業)部隊が営業活動をするという手法を取りました。その次に取り組んだのがWebの活用です。世の中が変わってきて、いかにお客様に商品の価値や様々な情報をお伝えするかとなると、やはりWebマーケティングの活用がキーになる。それが8年前くらいのことです。

富田

2000年に会社を立ち上げられて、その当時にもうWebはあったわけじゃないですか。
最初の7年間はうまく活用できていなかった、力を入れてこなかったと。

三宅氏

ええ。2000年から2007年は、リアルな営業に頼って、あまり力を入れてこなかった。
私自身がWebサイトはどちらかというと採用のためのものという方針を立て、マーケティングに使おうという発想はなかったですね。2005年くらいからは徐々にWebマーケティングの価値は分かっていたのですが、使い切れていなかった。
ただ、今以上に販売数を伸ばすにはリアルだけでは力不足だと。多くのお客様に私たちの商品やサービスを知っていただき、結果として、お客様に使っていただくためには情報提供が何よりも大事。 それにはWebの活用が重要だという結論に至ったのです。

富田

そして2007年にグループの販売網にプラスしてWebに力を入れると切り替えていかれたわけですね。

三宅氏

実際に言うと、切り替えてはいなくて、切り替えつつある、というのが正しいかもしれません。
今は、その端境期にありまして、寺岡精工のリアルなダイレクト販売網を活かしながら、いかにWebマーケティングに会社のリソース、資源を集中させていくのかというのが課題となっていると思っています。

富田

具体的にはどんなマーケティングに取り組んでこられたのですか。

三宅氏

いかにお客様の目に留まるかということです。
SEOの強化も考えましたが、しっかりとした対策を打たないと難しくなってきた。けれど、コストを大きくかけるということには踏み切れませんでした。中途半端な投資では検索の上位に食い込むのは難しいのかと。そんなときにうちのマーケティング担当から「比較サイトがあります」と。まさに御社のITトレンドの提案がありました。
ユーザーがほしい情報を検索する際に、ダイレクトに当社に訪問してくれればいいけれど、それはコスト的に難しい。そこをITトレンドが、ワードを絞った上位表示をメディアとして運営しておられるわけです。今でも覚えていますが、御社の営業の方が「ITトレンドの中でも、”勤怠管理”がかなり検索されている。とてもニーズがあると思います」ということをおっしゃられてました。
ITトレンドの中で、資料請求ランキングが上位でしたので、自社でSEOにコストをかけるよりは、比較的安価そして早期に実現できたと思っています。

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見込顧客をロングスパンで効果的に追い続ける。
新たな仕組みづくりにも着手。

富田

展示会も活用されていますよね。成果はいかがですか。

三宅氏

先日も人材支援(HR)サービスが集まる展示会に出展しました。これで3年目になります。
展示会での成功のポイントは2つだと思っています。1つめは、当社のことをまったく知らないお客様に、短時間で魅力的な情報を営業がしっかりと伝えられるか。
2つめは、展示会でのお客様の反応を営業が理解できるかどうか。これは見込み客だ、単なる興味本位だ、という点を判別しながら、見込み客のリストにしていくことです。そこに御社のリストファインダーをうまく使えば、もっとうまくいくのかなあと期待をしているところなのです。

富田

営業の感覚で「いける」「いけない」というのが判別できる方いらっしゃるとは思いますが、営業の経験が悪い意味で先入観になることもありまして、「ない」と判断したところが、実は競合サービスを検討しているいうこともあるわけです。

ここをどうシステムとしてサポートしていくか。全ての展示会で集めた名刺にアプローチするのでは営業の無駄になるので、どこにトップ営業を担当してもらうのか、コストをかけずにリードナーチャリング、見込み客育成ができるか。 われわれのリストファインダーでもっともっとサポートできたらなあと思っています。まさにご利用を開始されたところですが、現時点でどのあたりに効果を感じていただけていますか?

三宅氏

展示会直後と1か月後のフォローメールをしたところ、直接アポイントのご希望がありまして…

富田

それはよかった!

三宅氏

今までロングスパンで追い続ける、ということができていなかったので。
まずそういう仕組みを持てた、というところがよかったと思っています。何回かサイト来られた人にアプローチをかけるか、というところを、いままさにやろうとしているところです。

富田

面白いのですが、一回サイトに訪れた方に全員電話をかけてみると、全然関心がない人もいて、一方でものすごく興味を持っている人もいる。電話をかけるなら、多くの興味を持った方がいいわけです。その効率化がこれからの当社がお手伝いをしていきたいところです。
閲覧ページ数は判明するので、料金ページを2ページ以上見たら営業にメールでアラートを飛ばすという設定もできます。どうアプローチするか営業と議論して、その後、定型メールを送るとぽんぽんとアポが取れたりもするのです。

そこはトライアンドエラーで試していただきたいですね。営業を巻き込まない手法もありまして、マーケティング側で仮説を立てて反応後のアプローチまで運用してしまう。
これこそナーチャリング(顧客育成)なんですね。営業の方が動くと、コストになってしまうので、本当にいいリードだけを営業に渡す方が、営業には喜ばれます。

三宅氏

まだまだスタートしたばかりなので、これからですね。
もともとの比較サイト(ITトレンド)は十分価値が出ていると理解していますので、今回さらにリストファインダーを活用させていただいて、われわれのお客様づくりができればいいと思っています。

富田

今回は本当に勉強になりました。

最後に私たちは本気で「日本のBtoBマーケティングを変革したい」と思っているのですが、御社の変革のビジョンや戦略があれば教えてください。

三宅氏

非効率的な法人営業を効率化するという御社の使命を見て、非効率である、ということを理解されていることがすばらしいと思ったんですよ。うちの強みは、リアルな営業が強いというのが価値だったので、そこが非効率であると断言されている。

富田

失礼な言葉ですね(笑)

三宅氏

いや、まさに、デジジャパン内でも言っている話なので。
Webの活用ノウハウを持っているところは増えていますが、そこのコンサルティングができる方というのはそれほど多くはないと思っています。社内にそういった人材が持つことが重要ですよね。

富田

そこは弊社のサービスはもちろん、サービス以外でも構いませんので、うまく我々を使ってください。今後ともぜひよろしくお願いいたします。

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編集後記

クラウド型の勤怠システムで急成長されているデジジャパン様。
大手企業の子会社がベンチャーのように勢い良く成長するケースは珍しい。 三宅社長をはじめ社員の皆さんが高い目標を設定し、強みを認識し地に足のついたマーケティングをされていることが成長の秘訣であろう。
クラウド型のITサービスの見本になるような変革を実現できるようご支援できればと思います。

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